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ワールドウォーズ  作者: ブラックシュミット
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プロローグ

作者「ということでワールドウォーズ、略称WW始まります!」

ルーク「いや、あらすじ危ねえよ!!

あと、バトル描写苦手なくせに超とか付けんじゃ」

亜人と人間が住む世界、フォーゲル。

様々な国が存在しながら、大きな戦争もなく人々は平和に暮らしていた。

しかし、ある国ができてからその平和は崩れさる。

グレンファーブ帝国。

人間至上主義を掲げるこの国は立国して数ヵ月で急激に勢力を伸ばし、瞬く間に世界一の国土を持つ国へと成長した。

そして帝国は立国から一年後、世界各国に宣戦布告する。

個人的能力は亜人を有する他国に劣るものの、数と高い技術力で揃えた様々な兵器を用いて次々と他国を征服していった。

そして次に帝国が目をつけたのは、ジルフォーレ共和国。

帝国に次いで強大な国土を持っていたが、帝国に押され徐々にその勢力を減らしていた…………。

―――――――――――

「―――だから共和国は一先ず防衛体制を敷くとともにこの―――ジルフォーレアカデミーを作った。

確かに帝国は我々より圧倒的に数が多く、技術力も遥かに高い。

だが我々にも奴らに勝っていることがある!

それは………ルーク!

ルーク・リンド!

起きろ!!バカ者!!」

夢心地で前で喋っている教官の話を聞いていると、ガツンと突如頭にハンマーで殴られたような衝撃が走った。

「いってええええっ!?」

衝撃で跳ね起きると壇上に立っている教官が、チョークを指に挟み冷たい目をしていた。

「やっと起きたか。

貴様、私の授業で寝るとは良い度胸をしている」

そう言いながら目をつり上げていく教官に、俺は慌てて言い訳をする。

「き、教官違いますって!

ほらあれ………す、睡眠学習ですよ睡眠学習!」

「ほう、なら内容もキチンと聞いてたと言うわけだな。

さっき私が聞こうとしていた質問の答えを言ってみろ」

…………ヤバい、教官笑顔だけど目が全く笑ってない。

これ答え間違えたらあの有名な特別指導コース行きだぞ。

だらだらだらだらと汗を流しているとつんつんと、背中をつつかれる。

見なくても分かる、後ろには俺の幼馴染みのリリィ・サーペントが座っているからな。

「(ルー君、先生は共和国が帝国に勝ってるのはって言おうとしてたよ)」

先生に気づかれないように小声で答えを教えてくれる。

相変わらずナイスフォローだぜ、持つべきものは幼馴染みだよな!

俺は自信満々に教官に答える。

「分かってますよ、共和国が帝国に勝ってること………それは、食い物だ!」

ゴツン!とさっきより強い衝撃が頭を揺らした。

「ぎゃああああああっ!?」

「バカ者!!

あの話の流れでそんなことを言うか!

良いか、一部!分かってない奴もいるから説明してやる。

我が国が帝国より勝っているもの、それは体術、魔法等の個人個人の能力が優れていることだ!

だがいくら能力が優れていても、それを扱える術を知っていなければ意味がない。

だから政府は各地にアカデミーを建て、今の貴様らのように勉強させてそれを教えている。

貴様らもゆくゆくは戦場に出ることになるだろうが………」

そこまで言ったところで教官は俺を指差し

「こいつみたいに不真面目な態度で授業を受けていると早々に死ぬからな。

覚えておけ」

………思いっきり名指しいや指差しかよ。

てかお前らも真剣に頷くな、せめて笑ってくれ。

教官は生徒達が頷くのに満足した顔をした。

「分かってもらえて何よりだ。

では今日はここま――」

教官が授業の終わりを告げようとしたその時だった。

ウゥゥゥゥゥゥゥ――!!

と、サイレンの音がけたたましく鳴り響く。

ざわめく教室。

「静まれ貴様ら!!」

それを一喝して静めて教官は続ける。

「私は今から職員室に行ってくる。

私が戻るまで待機しておけ。

リリィ・サーペント!」

「ひゃ、ひゃいっ!?」

突然指名されリリィが裏返った声を出す。

「お前は確かクラス長だったな。

私が戻るまではお前が責任を持ってこいつらを管理しとけ」

管理て。

「分かったな?」

「ひゃ、は、はい!」

リリィがつっかえながら返事をするや否や教室を早足で出ていく教官。

途端にざわめく教室。

『おい、さっきの爆音って………』

『それよりさっきのサイレンだろ!

アレは敵襲警報のサイレンじゃなかったか!?』

一人が発した言葉に教室内に緊張が走る。

今、共和国に攻め込んでくる国と言えば一つしかない。

『そ、そんな!

今、正規軍のほとんどは帝国との国境付近に防衛体制を敷いてるんだろ!?』

『一番近い基地から応援が来るにしたって一時間はかかるぞ!!』

皆が混乱するのも無理はない。

何せ正規軍は国境付近にほとんど集まっていてここ、首都のガリウスの戦力はほぼ皆無と言って良い。

もし本当に帝国が襲撃してきてるなら、首都は陥落したも同然だ。

そしてあの帝国のことだ、民間人、女子供を虐殺するぐらい平然とやってのけるだろう。

「あ、あの皆さん落ち着いて………」

リリィが混乱する皆を静めようと声を出すが、元々気弱い性格な上に自身も帝国襲撃でショックを受けてるのかその声はか細い。

ふっ………仕方ない。

ここは俺がビシッと言ってやるか。

「おい、お前ら落ち着け。

まだ帝国って決まった訳じゃ」

『『『うるせえ!!サボり魔の言うことなんか信用できるか!!』』』

「…………」

こういう時、普段の印象が物を言うんだなとしみじみ思いました。

俺が肩を落とした時

「皆、落ち着け」

この状況でありながら冷静な声。

皆が振り向いた先には一人の男が座っていた。

炎を思わせる赤と黄色い髪、そして男の俺が見てもカッコイイと思える整った顔。

そして後ろから一本の尻尾、つまり獣人である。

フォン・マーセル。

貴族マーセル家の跡取り息子で、おまけにこのアカデミーでも5本の指に入る腕を持つ、超完璧超人である。

さっき俺が言っても聞きもしなかったクラスメイト達は、フォンの一言で嘘のように静まった。

「今は先生の指示を待つのが最善だ。

今ここで騒いだ所で状況は変わらん」

フォンの言葉にクラスメイト達が

『確かにフォンの言う通りだ………俺達が騒いだって状況は何も変わらねえもんな』

『流石フォン!

良いこと言うな!』

と次々に賛同し落ち着いてきた。

良いんだ………どうせ俺なんて………

フォンの周りにできた輪を視界から外していじけているとリリィが近づいて来た。

「ルー君。

あの……さっきはフォローしてくれてありがとう」

水色の髪を揺らしながら言うリリィに俺は苦笑して手を振った。

「いやいや、結局皆聞かなかったしな。

とにかくフォンの言う通り俺達がアレコレ気を揉んだって何も変わりゃしねえからな。

教官が帰ってくるまでは気楽に待ってようぜ」

リリィの肩をポンと叩く。

リリィは頷くがあまり緊張は取れてないようだ。

まあ、そうだよな。

普通こんな状況になったら平静でいられる訳がない。

皆が安心するためには頼れる存在が必要だ。

フォンは皆をまとめることはできるが、皆を安心させることはできない。

それはつまりのところ、フォンは自分達と同じ学生であり、皆が求めてるのはやはり大人、教官なのだ。

「先生、早く帰ってこないかな………」

リリィが呟いた言葉に心の中で全くだ、と同意しておく。

この後、祈りが通じたのか教官は数分後に帰ってきた。

だが教官が告げた内容は俺達の想像を越えるものだった………。

――――END――――

作者「えー、ではアニメでよくある予告的なアレをしましょう」

ルーク「予告的なも何も予告じゃん」

作者「一介の学生だったルークが今後どんな酷い目にあわされるのか!?」

ルーク「酷い目にあうこと前提!?」

作者「そしてついにルークが戦場に立つ!?」

ルーク「聞けよ!!」

作者「次回、『戦場に散るルーク』………乞うご期待!!」

ルーク「俺死んでんじゃねえかあああぁぁぁぁ!!」

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