今の道
━━君が死んでからもう6年がたつ。
今でも僕はあの日を境に心を閉ざしている。
いつになったら晴れるだろうか。
君と過ごした日々にさえもう喜びを感じなくなっている。
━━それほどに君を愛していた。
━━それほどに君の存在は僕の体の一部となっていたのに━━
君を奪ったあの日。
どうして救えなかったのか。
━━未来。
君は僕を恨んでいるだろう。
やり切れぬ思いだろう……。
━━涙してどれだけの足跡を数えただろう。
僕は線香の香りにつつまれながら手を合わせる。
田舎の山と畑に囲まれて昼でも少し薄暗い。
その風景に似合っているかのように真ん中に墓石等が並ぶ。
こんな不気味なとこで未来は毎日を過ごしている。
そう思うと胸が痛くなる。
僕は目をつむり、もう届くわけもない未来に向かってつぶやいた。
『ごめんな』と。
この言葉の重みを確かめるように僕はさらに強く目を閉じた。
その隙間からジワッと熱いものがこみ上げる。
君はいつだかこう言った。
『もし夢を追いかけたその先に、誰かの手をつなげれたなら━━……』
そして君は笑いながら僕を見た。
『━━その人はきっと自分と一緒にいる人だよね。なにがあっても離れない……。あたしね……』
僕はゆっくり目を開けた。それと同時に一粒の涙がこぼれた。
僕の乾いた肌を筋をつけながら垂れ落ちた。
僕はほっぺたを服のすそで拭くとゆっくり立ち上がった。
そして行きしに通った道を振り向き戻る。
墓石の前に置いた花束が音をたてて揺れている。
僕は車に乗るとエンジンをかけ、もう一度未来のいる墓石を見つめた。
草や花のこすれる音が一段と強くなった気がした。
━━まるで『行かないで』とでも言うように……。
僕は胸が締め付けられる思いで車を発進させた。
『━━あたしね。それなら瀧ちゃんの手を握りたい。……ずっと一緒に居たいから』
━━過去はもう戻らない。
そして未来にも行けない。
近道なんてできもしない。
ただ僕らは記された道を進むだけ━━……
━━━そう、君が教えてくれたから……
━━そして僕は今もう一度……
━━何かを追い続けている………
初めまして´ω`
小説を書くのは初めてでおもしろくないと思いますが、頑張りますのでどうか見捨てないでください 笑