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虹色の影と光の町  作者: 臥亜


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8/12

町の危機

ある日の午後、町はいつもと同じ穏やかな光に包まれていた。

アオイとサクラはモコと一緒に町の広場を歩いていたが、どこか空気がざわついているのに気づいた。

「なんだか、町の光が弱くなってる……?」

アオイは目を見開く。木々の葉の間を通る光がいつもより淡く、広場の草花も少ししおれて見えた。

モコが耳をぴょこぴょこ揺らして言う。

「そう……町の魔力が弱まっている。何かがおかしいんだ」

広場の奥にある小さな塔から、町の守り手である老人が駆け寄ってきた。

「君たち……来てくれたか。今、町が危ないんだ」

老人の顔には深刻な表情が浮かんでいた。

「危ないって……どういうこと?」

アオイが尋ねると、老人は塔の中に案内した。そこには、光の結晶がいくつも並び、町の魔法の源となる光を放っていた。しかし、結晶のひとつが黒く濁り、光を失っている。

「これは……?」

サクラが息を呑む。

「町の魔力を保つ結晶だ。ひとつでも壊れると、町全体の力が弱まる。原因は……森の奥にいる影の存在だ」

老人は低い声で告げた。影の存在……町にとって未知の危険。

モコは体を小さく膨らませ、アオイの肩に乗った。

「アオイ、私たちが手伝えるよ。この町を守るのは、君たちの勇気も必要なんだ」

アオイは胸がドキドキするのを感じた。怖さもある。でも、町の美しさや友達を守りたい気持ちがそれ以上に強い。

「わかった……私、行く」

サクラも勇気を振り絞り、アオイの手を握った。

「私も一緒だよ!」

三人は森の奥へと向かう。影の存在の気配が少しずつ近づき、草木がざわめき、風が強く吹く。

「気をつけて……」モコが小さく光を放ちながら言った。

森の中、影の存在は黒い霧のような形で現れた。触れると寒気が走る。

アオイは恐怖を感じるが、サクラと手を取り合い、深呼吸する。

「私たちが町を守るんだ!」

アオイが叫ぶと、モコの体が眩しい光を放ち、影の霧に向かって飛び出した。

光と影の間で、アオイとサクラは勇気を振り絞って結晶を守ろうと奮闘する。

少しずつ、モコの光に導かれ、黒い霧は溶けるように消え、結晶は再び輝きを取り戻した。

「やった……!」

アオイは息を切らしながらも、胸の奥に湧き上がる達成感を感じた。

サクラも笑顔で言った。

「町は大丈夫……私たち、やったんだね!」

森から広場に戻ると、町の住人たちが静かに迎えてくれた。

結晶の光が広場全体を明るく照らし、町は以前よりも鮮やかに輝いていた。

「今日、君たちが勇気を出してくれたおかげで、町は救われた。ありがとう」

老人は深く頭を下げた。

アオイは胸の奥に、町と友達を守る喜びと責任を感じた。

「これからも、この町を守りたい……」

小さな決意が心に芽生え、アオイの冒険はさらに続くことを予感させた――

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