天才玉師
新年あけましておめでとうございます。
久しぶりの更新です。ではお楽しみください
「ねぇ、キミ名前はある?」
「ぼ…僕は、バースって言います。」
少年は、恐る恐るネーナの顔を見てか細い声で名前を名乗ったので、ネーナも名前を教えてあげ周辺の露店に並んでる品物を見ながら少年の雇い主を待った。
日が暮れる頃には、魔法石をぎっしり詰め込んだ箱は空になっていて原価以下とはいえやはり、わかる人は大量に買っていく。ネーナ達がわざと大声で叫びながら大量に購入した事がきっかけではある。
すると、身なりの良い大柄の男が少年に近づき空の箱を見て「きょっ……今日は完売したのか」と大柄の男はみすぼらしい少年に、売上分の報酬をちゃんと渡していた事に驚いたが、私は割って入った。
「すいません、何故こんな安値でこんな良品質な魔法石を売っているのですか?」
いきなり尋ねられた大男は、「なんだね!いきなり!」とキレ気味に言われたが私は引かずに「もっと高く売りましょうか?」と提案し胡散臭そうな表情をした大男だった。
しかし、彼はネーナの身なりや、魔法石の価値を正確に見抜いてる知識、何より彼女の武器に施された装飾や加工を見て「明日そこの喫茶店で打ち合わせといこう」と提案されたため私は承諾した。
翌日の朝からネーナと男は商談に望んでいた。数分すると、スーツに見を包んだ女性が入店し男の横に座る。彼女はこの国のお偉いさんで、この商談の仲介役を務める執行部の人間だ。
「では、短期間の商談という事で承りました」と女性が話すとジョンが割って入り「この国は転売も重罪なんだろ?」と聞くと「無論です。ですが取り締まりきれないのが現状です。」と返してきたので、少し笑みを浮かべたジョンは提案をした。
「なら、この子に公認格安転売させれば良いよ。ネーナは自身の作品って事を商品に印を付けてさ、そして高額転売屋を一気に摘発するってのはどうだい?」
商人と執行役の女性は顔を見合わせ承諾しかねる様子だったが、重ねてネーナは「なら、特殊な術式を施しましょうか?それであればもっと精度がましますし。何より魔石のみの転売であれば転売屋が詐欺師となります。」と自信有りげに答えた。
「あともう一つ、それならあの店屋に手伝って貰えれると有り難いです。ボロ屋ですが目利きはかなりの物ですよ。」
喫茶店から見える、以前ネーナが入店し魔法石を買い取ってもらった店屋を指差した。
執行役の女性は、その案を快諾し小太りの商人も、速攻で契約書にサインをした。
しかし、二人の見る目は未だに疑心にある。何故この少女が魔法石についてここまで自信が有るのかと思い、商人が訪ねた。ネーナは自分の杖に施された魔法石を見せながら
「この魔法石は龍心で私の最高傑作です。ザンツワーグの若き天才玉師とは私の事をさす言葉ですわ」
ネーナは胸張って自信満々に答えた。二人はその肩書を聞いて驚いたのと同時に納得がいった。
この異世界スフィアには、玉師と呼ばれる魔法石を加工を生業とする人達がいるが、その中でも製造から装飾に加えて術式を施す作成を極注依頼と言う。
「天然物は扱いが難しいので、下落してしまいますがそれでも、やりましょう。分け前は、十分の二でどうですか?」
商人と執行役の女性は、顔を見合わせると少年にも分け前を渡す事を話した。
国としては、転売屋共を一網打尽に出来るチャンスを見逃せない。商人の目線で見れば下落宣言をされてるとはいえ、下手すればボロ儲けが出来る大チャンスだ。
「それでは、あの店の店主に話をつけてきます。」
ネーナは、そう言って立ち上がり店屋に行こうとすると、カウンター席であの店の店主が話を聞いていた。
「なんか知らんうちに巻き込まれたんだが??でも面白い話じゃねぇか。乗ったぜ?その話。」
あっさりと話が纏まり、店主と執行役の女性が店から出た後、ネーナは商人に下人以下の少年を何故使っているのかと聞いた。
「あいつの親父が多重債務を抱えて蒸発してな、困窮してたんだ。初めは奴隷として見てたんだがあのガキの母親が俺の恩人であった事を知ってね。んであいつの採掘と目利きの腕を見込んで正式に雇ったって訳だ。」
下人とは、カルーゴ協商国における労働者以下の身分を指す言葉で日雇いの半分以下の賃金で働かせる事が出来る。
しかし下人以下となると、半ば強制労働の形で劣悪な環境化で働かされる事が多く賃金どころか、衣食住すら無い場合もある。
単なる悪辣商人かと私は思っていたが、彼は下人以下の身分の者にも最低限の衣食住と報酬を支払ってる常識人だった。
しかし、何故格安賃金で働かせているの?と聞くと「あいつの売上の大半を返済に当ててな、本来はもっと出したいんだよ。しかし、三千万ネブルは流石に時間がかかる。そこで今回の話が舞い込んで来たってわけだ」と嬉々として話した。
彼はそう話して喫茶店を後にした。やっぱり人は話してみなきゃ分からないなと思い、軽く背伸びをした。
「さてと!初めての大仕事!頑張るぞ!」
そう意気込み、彼女はボロ屋に向かっていった。既に少年が大量の高品質な天然魔法石を携えて、待機していたので愛用の加工道具を取り出し席についた。
ネーナは手始めに、カルーゴ協商国の魔力通信と連結した回路術式を組み込んだ魔法陣を描くとその上で天然魔法石の加工を始めた。
彼女額には汗が滲みでている。それは一つの傷だけで銀貨6枚分ネブルに直すと30万ネブルに相当する値崩れを起こす程繊細だからだ。
加えて彼女は、天才と自称しているもののそれは同年代の玉師と比べてと言うだけだ。
彼女よりも腕のいい玉師は、この世界にごまんといる為、彼女が手を加えるだけでも3割は価値が下がってしまう。
10代半ばで天然魔法石を加工して3割程度で済んでいるので間違いなく天才ではあるし伸び代もまだまだこれからなので、もっと化ける可能性は高い。
「にしても……ここまで質のいい魔法石を一体どこで手に入れてくるんだろう。」
少し疑問に思ったが、そんな考え事をしてしまうと大切な魔法石に傷をつけてしまうため、雑念を振り払い、ペン型の加工器具を持って集中した。
一方の4人はジョンに戦闘の手ほどきをしていたが、さすがは軍人だが鬼の相手は流石に分が悪すぎたのか、反撃の余地すら見えない。
そもそも、大槌や大剣を片手で軽々と振り回す存在なんか元の世界を探してもほとんどいない上、鈍重な武器で銃弾を弾いて防ぐなど到底出来やしない。
「ニア、メアそこまでね。彼は重戦士と言うより軽戦士の戦い方の方が向いてるでしょう。」
アレノアは、二人を下がらせると短刀を二本抜き、ジョンの相手をした。
この人の戦い方は何とかついていけているが、拳銃での牽制射撃が全く意味を成してない。反動は軽いため片手でも打てるが、問題はサーベルの扱いだ。長柄の武器を殆ど使った経験が無い為なれない、こんな事なら剣術を学んでおけば良かったと今更ながら後悔していた。
「はぁ……はぁ……ちょいと休憩挟ませてくれ……」
ジョンは、肩で息をしその場にへたり込んだ。だいぶサーベルの扱いには慣れたが、つくづく思う。
彼女らのレベルですら上澄みでないという事に疑問が浮かぶ。
(この世界の上澄みってどんな化物なんだよ)
「しかし、紅茶が美味しいのが変わらないのは嬉しいねぇ」
しかも、しっかりポットもカップも温めてあり熱々の湯で入れてあるから淹れ方から飲み方まで、ちゃんとしてるので好感は高い。
「オーガなのに、なぜニアは紅茶の淹れ方を知っているので?」
欧州に伝わるオーガの話は、こんな繊細な事ができる様な怪物では無い。大柄で粗暴なのがオーガなのだが、ニアとメアの双子のオーガはそれとは真逆で繊細で優雅だ。
アレノアがジョンの問に「彼女はネーナの配下だったんです。そして、私の直属の部下でした、最初は触れる物を片っ端から壊す問題児でしたけど、今の彼女達は数多くいるオーガ達の中でも、家仕事の達人とも言えましょう。」と答えてくれた。
いやまてや、色々突っ込みたい所があるんですけど!?と思ったが、休憩が終わるとアレノアは席を立ち短刀を二本抜くとすました顔で、「では続きを初めますよ。」と言った。いや……体が持たんてとジョンは思ったが拒否権は無いらしい。
「貴方は、この中央スフィアの最低限の戦闘力しかありません。この私の攻撃を完全に捌けるぐらいの実力は身につけてもらいます。」
彼女は、そう言い剣技の型を教えた。スフィアには剣技の型が7つあり、剣や刀は両手で持ち相手を正面に見据えると言う構えだが、サーベルやレイピアと言った比較的細身の剣は、半歩身を引いて片手で構えそれらはすべて、ルインズと呼ばれる6つめの型の突きを主体にする型に該当するらしい。
「ルインズだと私よりもネーナが適任なんですよね。彼女は杖を槍としても使いますから、多くを学べると思います。私は、ハイドラ言う機動力重視の剣技ですから。」
アレノアの話を聞いていたニアが「因みに私とメアの型は重い一撃に重点をおいた五の型レックスです!」と教えてくれた。
「は?大振りを重視した剣撃でなんであんな速くぶん回せるんだよ!」
当然の反応だ。しかしよくよく思い返して見ると、大振りのあと武器を軸とした打撃を繰り出していたし、メアに至ってはガードの上から追撃で手刀を入れて鎧ごと粉砕していた事を思い出したので、レックスは二撃必死の技だと思った。
「ふむ……メアさんもう一度手合せお願いできますか??すこし試してみたい事があるんです。」
魔法銃とサーベルを構えて、メアを見据え試したい技を試したのだった。
一方のネーナは、額に汗をかきながら慎重に作業を黙々と進めていた。
(流石に、このレベルの天然物は神経をすり減らすね……)
自身の杖に使った龍心の加工には一週間をかけゆっくりと仕上げた、最高傑作だったが、その龍心に匹敵する程の質の良い魔法石だし、それを何千個と加工しなければいけないため油断が出来ない。
「っはぁ!!!休憩を挟みましょう!無理に続けると、傷物を沢山出しかねないわ……」
工場を借りている店主は、気を利かせてくれたのか一息のタイミングで珈琲を淹れて持って来てくれた。
「相当集中してるようだな……そんなに繊細な作業なのか?」
店主は珈琲をマグカップに注ぎながら、ネーナに聞いた。
ネーナは、「貴方は異世界人でしたね……東スフィアの機械……半導体はご存知ですか?」と店主に聞くと「あぁ……まぁな……俺のいた頃の異世界の半導体は極東の小国が凄まじい物だったが……半導体がどうした?」聞き返してくれたので、「あれを手作業で作るような物とイメージしてください。」と汗を拭いながらクッキーを口に運びつつ話た。
それを聞いた店主は、驚き「繊細どころか精密作業その物じゃないか!?」と驚き混じりの声音で言った。
「だから……天然物の特にこの様な高品質の魔法石は、高値が付くんですよ……しかも、どんなに優れた玉師でも5個に一個は傷物を出してしまう。私の技量では加工段階で品質を下げてしまうから、集中力を切らせないんです」
すると店主は「それじゃぁ、機械で加工すればいいんじゃないか?安定的にかつ長期的にできる訳だしな。」とネーナに聞くと彼女は首を横に振り「天然物は個体差が激しすぎるんです。十人十色でしてね、ライン加工しても駄目なる物は確実に出てきます。」とクッキーを飲み込んでから返した。
続けて「東スフィアのAI加工ラインなら出来るかもですけど、センサー検知の時点で品質は半減しますね……更にゼラチン質の物体に衝撃を与えず揺らさず、コンベアに流すようなものでして、自体非常に難しいですし、仮にカメラ検知だとしても物体との接触で品質は低下します。東スフィアの縮退炉の技術を用いても、困難を極めるでしょうね。」店主は驚いて固まった。
確かに東スフィアは元の世界に近い文明をしてるが、縮退炉までは実現してないし、電界を用いても天然物の高品質加工が難しいと言う事を聞いて頭を抱えた。
しかもそれを魔法で再現している西スフィアでも、1マイクロ以下の魔力操作を要求されるためこちらも困難だと言う。
「つまり、職人が成せる御業って訳か。」
「その通りなんですよね……しかも天然物数個で小国の5年間の国家予算と同等の価値があります。滅多な事では出回りません。この世界では金よりも希少なんですよ。」
数多くの魔法石を鑑定してきた彼なら分かる天然物は粗悪品ですら、純金と同等の価値であり人工魔法石とは一線を画す価値だ。
店主はなぜ縮退炉の技術が天然魔法石に通じないか聞いてみた。そして納得がいった。
縮退炉の維持には磁界を使用するが、磁界その物が電属性に該当するらしく、加工するなら反物質で満たした空間に直接天然物を入れて、作業する必要があるらしい。
無属性の魔法が反物質に該当するとの事で、科学技術を用いて加工使用ものなら些細な手違いで国が消えると言う自体に発展するらしい。
「2年前に、ヨ連が科学技術で天然物の加工を試みて失敗し10都市を消滅させたらしいです。その時加工自体には成功した物のこれでは割に合わないという事で、天然物の加工実験は白紙凍結となったらしいです。」
磁界が雷属性に該当すると言うが君はそれをどう利用するのか聞くと、「雷魔法を岩石魔法に纏わせて、ぶっ放します。双方消費魔力が少ないので、連発も可能ですね。」それを聞いて店主は「レールガンをポンポン撃つな…」とツッコミを入れた後不思議に思った事を聞いた。
「しかし……俺は魔法科学世界からの異世界転生者だからあれだが、なぜ中央スフィアを分けて東西で文明が異なるんだ?」
店主の当然の疑問だ、西は魔法を用いた科学技術を発展させ東は化石燃料を主体とした科学技術を発展させているのに、なぜ中央スフィアが剣と魔法の文明を維持し続けているのか長年の謎だったが、それについては眼前の少女も知らない事らしい。
「ただ……このスフィアにおいて3000年前から2500年前の間の歴史的記録が東スフィアは空白、西スフィアは希少、中央スフィアではその期間中に大幅な種族の減少と言う事が分かってます。」
店主は、首を傾げて「長命種達は何か知ってるんじゃないのか?エルフや魔族ならその期間中に生きてる奴等もいただろうに。」とネーナに聞くが「口を閉ざしていましてね、私の侍女のアレノアも笑ってはぐらかすんですよ。」と返答をしたので、何か大きな問題が合ったみたいだが、当事者達が黙っている為分からずじまいだ。
「珈琲ありがとうございます。それでは作業に戻りますね。」
ネーナは、額に手拭いを巻きローブを脱いでシャツ姿になると再び作業に没頭した。
日が暮れる頃には、90個程の品が出来上がっていたがまだまだ、終わる気配がしない。彼女がまた休息を挟もうとすると見覚えのあるエルフの女性が作業部屋に入って来た。
いつかの冒険者組合事務所で、登録を担当してくれた人でネーナと同じ玉師のエルフの女性だ。
「ネーナさん?かなり苦戦していますね?手伝いに来ましたよ。」
私は顔を上げて、振り向いて汗を拭い「助かります!」と言った。
すると彼女は反対側の作業机に座り片手に私と同じ種類の加工道具を手に持つと、私と違いペン先に魔法陣を生み出して、重力魔法を極小規模で使用し圧力を加えながら加工していく。俗に言うプレス加工をやってのけている。
ネーナが、4個仕上げるうちに彼女はその30倍も仕上げているがネーナは気に求めずに手を進める。(重力魔法をあんな小さく使えるなんて、何て精密さなの……私も負けてられない!)気合が入ったネーナは更に効率よく捌いて行った。
やがて、日は沈み月明かりが部屋に差し込む頃、大箱いっぱいの天然魔法石を全て加工しきった。
エルフの女性の技量は凄まじくなんと、1個も品質低下を出さずに数千個を完璧に仕上げていた。
かくいうネーナの方はその殆どが品質が低下しており良くて1割減と言った物だが、全てその品質は、3等級程度だ。
しかし、これは経験不足の1点に集約されている為手伝ってくれたエルフの女性は仕上がりを見て「流石天才玉師ね……私を抜けるんじゃないかしら?」と感嘆の表情を浮かべ言った。
「すいませんがお名前を伺ってもよろしいですか?」
私は、こんな達人を知らぬ筈がないと思い彼女に名前を聞いた。
「私は、ジャンヌ・ド・レイクよろしくね」
おかしいと思い首を傾げた、こんな腕前の玉師の名前を知らないし魔法使いとしても聞いた事なかった。
「凄まじい腕前ですね。私ももっと精進しないといけませんね。」
魔力の総量を見るにハイエルフなのだろう、それにしても普通の長杖では無く柄の短い短杖なのも彼女の技量の高さを物語っている。
普通魔法使いは、ネーナの様に自分の身長ほどの長杖を使用し、杖先に魔力を集中する事で魔法の詠唱を、破棄して使用する事ができる。
杖が短いとそれだけ魔力を集中する量が減り、長い詠唱を唱えなければならなくなる。しかし、彼女はそれを補う程の技術と経験があると言う事だ。
「ネーナさんは、凄まじい魔力をお持ちのようだ。単純な勝負では私は押し負けますね。」
謙遜されてしまった。ネーナが今まで会った魔法使いの中でも5本の指に入る実力者だろう。そのうちの一人が母親のゼナ・ザンツワーグで太陽の魔女と呼ばれていた。
ともあれ、2日かけて2箱分の天然魔法石を無事に加工し終え、今度は販売となった。
今度はジョンが本領を発揮した。バースが販売している物を金で雇った奴等で囲み大量に買い上げ高額で転売を始めた。
しかし元値が、3千ネブルと天然魔法石の割には余りにも安すぎるため、高額転売が意味を為して無くむしろ転売価格の1万ネブルや3万ネブルが適正価格となる始末。
しかも、この国の法で雇われた人が販売した場合その全て雇い主の収益となる為、ジョンはボロ儲け。
更に、上乗せ価格は5千ネブルまでが上限と定められている為、8千ネブルで転売してたジョンはお咎め無しであるが、その他の売人は重刑が下った。
また、オリエント魔法商店に間接的に雇われいる形になる為、バースの売上とジョンの売上に加えて高額転売で得た収益は中小国家の年間総予算を遥かに凌ぐ金額になっていた。
「莫大な収益が見込めるとは聞いていましたが……これは、ちょっと想定外過ぎました。」
「えぇ……これはどうすればよろしいですかね?」
「最初から、ピンはねせずにこうしておけばよかった。しかし、これは企画外過ぎる……」
仲介役として手を出していた国の役人と、バースの雇い主の商人、オリエント魔法商店の店主はあまりの金額に絶句し言葉を失っていた。
「この金額だと……スフィア世界の大国の平均予算すら、上回ってません???え?ほんとにどうしましょう。」
その金額とは金貨80枚、スフィア共通貨幣のネブルに直すと、4千万ネブルとスフィア世界の八大大国のヨ連の今年の国家予算の四分の一に相当する金額だ。
国が仲介している以上ピンハネが出来ないし、下手に分配も出来ないという、大事件をたった4人の手によって引き起こされたのだった。
後日、金貨3枚分がネーナ達の元に報酬として渡された。たった5人の冒険者パーティに150万ネブルという大金が渡された。
ネーナは、平然としていたが他の四人はあまりの額に驚愕していた。しかし、暫く旅の路銀には困らない事を考えると大分楽になると考えその日は、酒場で少し贅沢な食事を取った。
翌朝早朝に、一行は旅立とうとすると、けたたましくサイレンが鳴り響いた。
お久しぶりです。昨年1年間更新できず申し訳ありませんでした。
リアルが多忙なため、更新できませんでしたが少しずつペースを上げていこうかと考えておりますので、今後共よろしくお願いします。
最後にここまで読んでいただきありがとうございます。次回の更新をお待ちください




