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  作者: 葉山光輝
青い思い出
7/10

Suspiction

「あいつは、なんでそこまで俺に執着してきたんだ……?」帰り際、湊はいつもの道を通りながら考える。空はもう、漆黒のベールに身を包もうとしていた。所々光り輝いている星を見つめ、湊はその辺の家の屋根の上に登り、物思いにふけっていた。(そういえば……俺の親も確か……。)湊の親は、湊が盗人と知った瞬間、湊に失望して部屋で自殺しているのだ。ある意味、湊が今まで盗みをしてきたのは生きるためにとった最後の手段と言っても過言ではなかった。

「それにしても……。あいつ、葵。だったかな。親をお母さんじゃなくって名前で呼んでいた……。普通名前で呼ぶことは滅多にないのに……どうして……?」空は相変わらず暗いままだった。湊は目の前に浮かぶ大きな月に右の掌をかざす。(この手を握ったって、俺の心の鬱憤は消えたりはしない……。)はぁ、とため息をつき、力なく右腕を下ろした湊は、立ち上がり何やら決心を固めたような顔になった。そして屋根から飛び降り、夜の闇へと消えていった……。

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