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  作者: 葉山光輝
昼鳶
4/10

Years

 だが、そこまで死神の生活も悪くはなかった。ペンタゴンの指令に則って空き巣の手口で家へと侵入。対象者の心臓に宿っている白い球体を短刀で突き刺す。それで終わり。おそらく白い球体が前に悪魔が入っていた「魂」ってもんなんだろうな。死神になってからは、他人から自分の姿は見られなくなった。要するに俺は、誰の目も気にすることなく盗みを、思うがままにすることができるってことだ。採取した魂は近くの回収センターへ運ぶ。最近はちょっと投げるだけですぐにセンターへ届くようにしたから、一々動くこともなくて楽だ。ちなみに、その回収センターで本人の魂かどうかの確認をした後、新しい命へと変える、いわば「リサイクル」のような仕組みをとっているらしい。これは、俺が最近になって知ったことだが。

 そんなこんなで、俺は死神界トップの成績を収める優秀な狩人となった。仲間曰く、最高裁と同じ或いはそれ以上の能力が俺には宿っているらしい。もう盗むなんてことだけではなく、毎日毎日、死にゆく人たちの魂を刺すあの感覚が忘れられなくなってくる。死神界だけでなく、悪魔界も統括できるようになるまではまだ少し道のりはかかるけど。こうして今日も俺は、死神の責務を全うするため、世界中の家を指令通りにめぐっていた。

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