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異世界につきました。

私は宮下愛梨みやしたあいり、春から高校2年生。


世間的に言うと花のJK!




のはずだったんだけど…。


お父さんが異世界の人で王子様で、突然異世界に引っ越すことになりました。


・・・ってそろそろこの件いらないかな。





「おおぉ!本当に戻ってこられたぞ!」


時空の歪みに足を踏み入れたと思ったらすぐに足に硬い感触が来た。

そして大勢の歓声が聞こえる。

ついさっきまでおばあちゃんちに居たのに、本当に異世界に来たのか石の壁に石の床。部屋の隅には燭台があり明かりが灯されている。少なくともおばあちゃんちじゃない。

そして足を突っ込んだゆらゆら揺れていた空気の塊は見る見るうちに小さくなって消えてしまった。


あぁ、これで元の世界に帰れなくなっちゃった。


周りを見渡すと黒いローブの人が数名。いかにもっぽいのでこの人達が魔法使いかな。

後は身なりがよさそうな服装の人が数名。きっと貴族とか国のお偉いさんとかそんな人達だろう。

中でも一番豪華そうな服を着た人がお父さんに近寄ってきた。


「クリストファ、よく戻った。」


なんとなくお父さんに似ているから、この人が王様なんだろう。


「兄上、長い間、城を不在にして申し訳ありません。」

「うむ。息災でなにより。」


久しぶりの兄弟の再会なんだからもっと感動的にしたらいいのに。

ま、王族だから人前ではできないのかな。


それにしてもさっきからここの人たちの会話が普通に聞こえるんだけど、みんな日本語なの?そんなバナナ。

これはあれか?時空の歪みを通ったことでチートか?チート機能なのか?

うん、それはありがたいよね。いきなり言語わからない状態とかまじ勘弁って思ってたから。チートありがとう。


「して、クリストファ。お主と共に来た者達は?」

「妻のマリカと娘の愛梨です。」


お父さんに背中を押されたので軽く頭を下げた。

うーん、王様相手にこれは失礼だったかな・・・。


「なんと!クリス!お前、異世界で結婚したのか!?ということは二人は異世界人か!?」


王様、私とお母さんを交互に見てめっちゃ驚いてる。


「妻のマリカは異世界人ですが、愛梨は私の娘ですよ。」

「なんと!クリスの娘!………宰相!」

「はい。直ちに準備してまいります。」


えっ?今の呼ばれただけなのにわかったの?宰相さんすげー。

宰相さんは、すぐに地下を出て行った。そして王様は周りの人を見渡すと


「皆の者ご苦労であった。後の事は任せる。」


王様の言葉に周りの人は各々敬礼をし、動き始めた。

そしてお父さんに何か告げたかと思うと、私たちについてくるように言った。




たどり着いた場所は、…これ、謁見の間とか言うやつだよね?

いかにも王様が座るぽい椅子が部屋の真ん中の床より数段高い場所にででんと置かれいる。

しかも王様の椅子から扉まで一直線に赤いビロード、縁はゴールドのレースみたいなのがついてるし…いかにもなレッドカーペットが敷かれている。

そして王様の両脇には騎士ぽい人が居て、


なんて王道!

こんなのアニメでしか見たことないわ。


王様が椅子に座り、私は数段下の場所でお父さんの横に並んだ。


「わざわざこのような場所ですまない。」

「兄上、話というのは?」

「まず、クリストファ、無事戻ったことを嬉しく思う。」

「ありがとうございます。私も二度とここには戻ってこれないと思っていたので、再び兄上に会うことができて嬉しいです。…しかし妻と娘には私の我が儘でこちらに来させてしまった。それこそ向こうに戻れないことが申し訳なく…」

「あら、クリスったらー、そんな風に思ってたのー?きちんと話したじゃない。」

「しかし愛梨は…」


私のことは強制的だったよねー。

私は残るって言ったのに連れてきたのはどこの誰だっつうの。


でもお父さんのすまないって顔好きくない。

お父さんはイケメンなんだから笑顔でいてくれなきゃ。


「別に。お父さんの国に行ってみたいって思ってたから。それが今だったってことでしょ。」

「愛梨!」


お父さんに嬉しそうに抱きしめられた。恥ずかしいからやめてほしい。


「もう愛梨ちゃんてばー、素直じゃないんだからー。」


強がってることはお母さんにばればれ。

って、わかってるならそんなニヤニヤしないで。


「クリストファ。よい妻子に恵まれたな。………さて、話を戻すが、今、王家ではある問題があってな。」

「問題ですか?」


王様の話にただ事ではなさそうな感じがした。




「そう、私の後継者問題だ。」

登場人物

王様、お父さんの兄、エルディーラ王国の王様

お父さん、クリストファ

お母さん、マリカ

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