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寝耳に水です

長い目でお付き合いください。

私は宮下愛梨みやしたあいり、春から高校2年生。

世間的に言うと花のJK!


名前は日本風だけど、見た目は金髪碧眼でよく外国人に間違われる。

高校入学した当日、担任の先生に片言英語で話しかけられたけど、ばり日本語で返答したらめっちゃ驚かれたっけ。


うちのお母さんが日本人だから家では日本語なんだよねー。

お父さんが外国人らしい。

らしいってなんやねん!って思うけど、実は私もよく知らない。

何回かお父さんの国について聞いたことあるけど、なんやかんやではぐらかされて教えてもらえなかった。

ま、別にお父さんがどこの国の人でもいいんだけどね。

うちのお父さん、ちょーかっこよくてハリ○ッドスター顔負けのイケメンだもの。

なんとなくヨーロッパ辺りの国かなって思ってる。

きっと自国でたくさんの女性を泣かせたから帰るに帰れないから教えてくれないんだろうな。

いや、それはないか。お父さんとお母さんめっちゃラブラブだし、私の事も溺愛してる。

それにお父さん、真面目なんだよね。

いつかお父さんの国に行けたらいいな。




なんて思ってたある日。




「えっ?なんて?もう一回言って?」

「だから、春休み中に引っ越しするって言ったのよー。」


家族で団欒の夕飯の席でのこと、お母さんの言葉に私の思考回路はショート寸前だ。


「どこに!?」

「お父さんの国によ。」

「だから、お父さんの国ってどこ!?」


そこ重要!


「もう、さっきも言ったじゃない。お父さんは異世界のエルディーラ王国の王子様だって。」

「はああああぁぁぁぁぁ!?」


なんじゃそら!


いや、ちょっと待って!

えーと、オーケーオーケー、ちょっと落ち着こう私。


「王子様?」


テーブルを挟んでお母さんの隣に座るお父さんに目を向けるとお父さんはイケメンスマイルを浮かべる。

ちくしょー。我が父ながら眼福だぜ。


「黙っていてすまない愛梨。父さんはエルディーラ王国の第2王子なんだ。といってもすでに兄上が王位を継いでいるから、私は王弟でしかないのだが。」


えっ?何?2人揃って私にドッキリしかけてる?

お父さんが異世界の王子様とかどこのネット小説だっつうの!

あ、今日てエイプリルフール?違うか。


「もうー、愛梨ちゃんてば信じてないでしょ。」

「だって、異世界とか王子様とかありえないって。」

「ありえないなんてことはありえないのよ。」

「いや、そんな名言ひっぱりだされても…」


うちのお母さん、漫画好きだからなー。


って、そうじゃなくて!


「じゃあ、お父さんが異世界の王子様だとしたら、なんで日本に居てお母さんと結婚してんのよ!」

「18年前、城の地下に時空の歪みが出来て、国の魔法使い達と調査をしていたら、誤って歪みに触れてしまって、そしたらこの世界に来ていたんだ。」


うっかりさんか。


「その歪みの出口がお母さんの実家のお母さんの部屋のお母さんのベッドの上だったのよー。夜中に突然イケメンが現れるからお母さんびっくりしちゃってー。」


そりゃ、びっくりするわ。


「夢かと思ったんだけど、朝起きてもいるし、寝起きで結婚してくれって言われて、生返事したらそれが了承したことになっちゃってー。」

「未婚の女性と寝台を共にしたならば責任を取るのが筋というものだろう。」


それで結婚て真面目か!

いやいや、お父さんは真面目なんだけどね。うん。王子様ってんなら責任感強いよねー。


「で、それでなんで引っ越すことになったの?」

「なんかねー、その時の歪みはすぐ消えちゃったんだけど、最近また歪みが出来たみたいで、今はちっちゃな穴みたいなんだけど、向こうからお父さんに帰ってこいって手紙が届いたのよ。数日後には人が通れるほどの大きさになるみたいだから、この機会を逃すとお父さん国に帰れなくなっちゃうし、お父さんだけ向こうに行っちゃったら寂しいでしょ?だからみんなで引っ越ししましょー」


ちょっとお母さん、何で旅行に行きましょうみたいなノリで言うの?




ということで異世界に引っ越すことになりました。

登場人物

宮下愛梨みやしたあいり、16才女子高生

お父さん、異世界の王子様

お母さん

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