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脱出ゲームin宇宙  作者: 34
第二章 迷宮理論からの脱出
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第十話 変わらず

『さあ!いよいよ有人でのワープ実験です!』


元気な司会者の声がスピーカーから聞こえてくる。そんな中大石と深川はワープ許可エリアで7年前と変わらない艦に乗り、待機していた。


『それでは、早速ワープしていただきましょう!』

「よっしゃ、いくぞ?」

「おう 座標は送った」

「さんきゅ っしゃ!久しぶりだな!いっけえ!」


艦が一気に加速していく。そして、一瞬目の前から星の光が消えたかと思うと、また星の光が現れた。さらに目の前には青く光る星が大きく輝いていた。


『じ・・・実験成功です!』


司会者の声に続いて歓声が聞こえてくる。


「すげえ!地球だ!さっきまで赤い星にいたよな!?」

「大成功、だな はあ~・・・本当に成功させたよ・・・すげえな、ベル博士」

「これで・・・またワープ使って探検行けるんだな?」

「だな」

「・・・色々あったな この7年間・・・」

「・・・急にどうした?」

「いやー思い出してたらさー ・・・結構楽しかったなーって」

「散々愚痴言ってたお前がそんなこと言うなんてな」

「いやでも!絶対ベル博士達の前では言わなかったじゃん!?成長してね!?」

「年を考えるともう少し成長が欲しいけどな お前もそろそろ30歳だろ?」

「歳で変わる必要なんかねえだろ?」

「・・・急に、ちゃんとしたこと言うよな お前って」

「いつもちゃんとしてねえみてえじゃん」

「正しく伝わったようでよかった」

「こんにゃろー こう見えてもちゃんとしてるぞ!見ろこの本!」

「ああ、懐かしいな あの全然読み進まなかった本だよな?」

「そう!その通り!その本がなんと・・・昨日の夜読み終わりました!」

「・・・・・・まじ?」

「マジマジ!どうだ!驚いたか!」

「お前何年その本読み続けてるんだよ・・・」

「いやおれ、物持ちいいからさー」

「なんか意味違う」

「まあいいじゃん!おれの成長を感じろ!」


『素晴らしいですね~!』


「んあ!?なんか今誉められた気が・・・」

「・・・あ!そうだ!そうだった!マイク!オンになってたろ!全部聞かれてるぞ!」

「・・・あー!やばい!忘れてた!」

『ふふ、聞かせていただいてましたよー!』

「・・・これって・・・全宇宙に電波飛ばしてたよな?」

「あっはっは!おれたち有名人だ!」

「うるせえ!早く黙れ!これ以上恥をかいてたまるか!」

「なに言ってんだ!もっと喋って有名になるぞ!」

「お前はなにを目指してるんだ!やめろ!」


二人は、笑顔だった。そして、みんな、笑顔だった。

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