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『霧島華音・結』 ~『不思議』の『何でも屋』~  作者: hermina
第3章 『黒歴史ノート』 ~直哉の章~
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『黒歴史ノート』 ~直哉の章~ 序

世の中には、不思議な事もあるらしいな。

この前の『ファイナルクエスト』もそうだったが、今度の『ファンタジースターオンライン』もだ。

まあ、一番不思議なのは、俺達の『黒歴史』を記した『ノート』なのかもしれないな。



ぶぉんっ


巨大な棍棒・・・の様な武器が振り下ろされる。


「くっ」


俺は、愛用の大剣・・・『覇皇龍斬剣”戒”』でパリィする。


「洒落にならねぇな。」


パリィが成功したのにも係らず、俺のHPは削られていた。


『サイクロベータ』


惑星『アース』を侵略する『ベータ』の前線基地のボスキャラだ。

・・・ここは、ゲームの世界。

俺・・・直哉と妹の香織が昔はまっていたオンラインゲームの世界だ。

そのゲーム・・・『ファンタジースターオンライン』は、誰にもクリアされる事が無く、サービスを終了した。

俺と妹が・・・仲間達が夢みた物語の終わりは訪れなかったのだ。

そのゲームの世界に俺は居た。

原因はおそらく『黒歴史ノート』。

俺と妹がクリアされること無く終了した物語の続きをノートに書き、妄想した世界。

以前、終わらせた夢『ファイナルクエスト』に続く2冊目の『黒歴史ノート』その世界なんだと思う。


ぶんっ


今度は、棍棒を横に薙ぐ攻撃。

俺はステップで回避し、攻撃の隙にスキルを叩き込む。


「グランドクロスッ」


横斬り→縦斬りと繋ぐ中級攻撃スキル。攻撃後の隙が小さいのが特徴だ。

一人で戦っている俺は、隙の多いスキル=高威力スキルが使えない。

ここで死ぬ事が現実とリンクする・・・かは分からないが、死んで試す気は無い。


「くそっ・・・香織が居れば、魔法での援護があるんだがな・・・」


妹の香織は、『紅蓮の魔術師』と言う二つの名を持つ程の魔法の使い手。

香織がいれば、高威力スキルの後の隙を魔法で補ってくれる。

俺達二人は、そうして数々のクエストを攻略してきたのだ。


「ちまちま、やるしかないな・・・」


俺は、1時間程掛けて『サイクロベータ』を撃破した。


「やはり、生身でオンラインゲームはキツイ・・・」

「中学時代、剣道部でもなのに竹刀を振っていたのが役に立つとはな・・・」

「何にしても・・・」


拠点を攻略しつつ、妹と合流する。それが先決だ。


一つ目の前線基地を攻略した俺は、近くの町へと向かった。


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