表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
『霧島華音・結』 ~『不思議』の『何でも屋』~  作者: hermina
第1章 『願いが叶う壺』 ~香奈の章~
1/53

『願いが叶う壺』 ~香奈の章~ 序

長い坂道を登り、校門をくぐり3階まで階段。

やっと到着した教室に入ると、私は無言で席に座る。

鞄から文庫本を取り出し、読み始める。

もう何回読んだかすら分からない小説。

別にお気に入りと言う訳ではない。

ただ・・・ただ・・・時間が潰せればいい。

そう、私は別に文学少女でもなんでもないのだ。


「はよーん、かおりん!」


「おはようございます。香織さん。」


「おはよう。知真、葉和。」


「ねぇねぇ〜聞いてよ〜かおり〜ん」


何時も騒がしい双子達の声が聞こえた。

双子達・・・特に赤い方?は、人見知りもせず誰にでも声を掛け、友達も多いように見える。

私も前に話しかけられた事があった。

その時は・・・魔法少女がどうとか・・・言っていた気がする。

そんな友達の多い双子達なら・・・声を掛ければ、私とも友達になってくれるだろうか?

そう、私には友達がいない。

友達を作ろうと頑張った事もあった・・・けど、なかなか声が掛けられない。

友達になってと言えない。

そんな事をぐるぐると考えていた。


「ホームルーム始めるぞ〜」


先生が来たので、文庫本を鞄に戻す。

今日も何もない一日が始まる。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ