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この作品には 〔ボーイズラブ要素〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

気づいたら悪役令嬢改め悪役令息でした?-学園入学しました-

作者: 毛狩り隊

転入と書いてありましたが入学と間違えました、すみません。

 覚えていらっしゃるでしょうか。私、悪役?令息ことジェシー・アーネスト16歳です。

 いえ、悪役になる気はさらさらないのですが。

 気づいたかもしれませんが、そう、あれから年月が経ちました。私の一個下の弟も、まあゲーム通りとはいきませんができました。

 そう、ゲーム通りであれば「人間不信の魔術師見習い」になるであろう弟です。

 出会いは……そうですね、またいずれ語る時が来たら語りましょうか。

 今は仲良く兄弟をやらせていただいております。


「兄さん」

「なんだ?ジェイド」

「…お菓子、食べたい」

「よし、じゃあ帰ったら一緒に作るか?」

「…うん」


 あれからジェイドも人間不信になるようなこともなく、すくすくと育っております。

 私の後について回るようになり、とても懐いてくれてうれしい限りです。

 そしてジェイドは私が作るお菓子が好物なようで、いつもせがんできます。うれしくてつい顔がにやけてしまいます。ええ!前世の記憶では弟というものは憎たらしいものでしかなかったのですが、いやあジェイドは違いますね!殴り合いの喧嘩が懐かしい限りです。

 それと、頼まれたのでジェイドに対しては敬語ではなくなっています。どうやら他人行儀のようで気に食わなかったようで。私としても問題はないので構いません。どころか、私に初めて意見してくださったので我が子が成長したような気持ちで承諾いたしました。


 ちなみに、私は学園の騎士科へと進み、騎士団長の息子と友人になりました。

 親からはお前が騎士科へと進むなんてありえない!と言われましたが・・・。し、失敬な。


 こほん。まあゲームの舞台となる学園について説明をさせていただきますね。

 マナストの舞台である学園の名前はバルク学園と言います。ここガマルム王国では子供が齢15になったら強制的にこの学園に入学します。ですので、学園都市と言われるほどの広大さを持っており、一種の治外法権が存在します。一応、「この学園に属するものは身分の垣根を取り払い、平等と成す」という校則がありますので。

 ただ、貴族はここに館を建ててここから通うか、もしくは平民と同じように寮生活となります。私は前者ですね。

 そして、この学園にはいくつかの科が存在します。順に説明しますと、


 普通科。入学当初で踏ん切りがつかず、科を決めることができい人はここに入ります。ここでは普通科の名にもれず、前世と同じような科目を学びます。


 騎士科。私が入っている科ですね。主に騎士になるべくその精神と剣術、戦術を主に学びます。礼儀も教えているので貴族の息子などがよく放り込まれたりします。


 魔術科。魔術師に必要なノウハウの他、この中でも細かく分かれていて、専門分野を伸ばしたり研

究したりするようです。


 淑女科。ぶっちゃけ言えば貴族のご令嬢様のたまり場です。うるさいので作ったそうですよ。原作ではここに私というかジェシカ・アーネストがいました。


 学園についてはこれぐらいでしょうか。


 ああ、それと。

 どうやらヒロインも私と同じ、記憶持ちのようです。

 こう、テンプレですと逆ハーレムを狙う肉食系!ですけれど、なんとこのヒロイン、ゲームだとパーティを組めるモブと付き合っています。話を聞いてみたら、前世ではゲームでずっとそのモブ…騎士アガレスのことが好きだったようで、自分がマナストのヒロインだと理解した瞬間に落とすために女子力を磨き上げたそうです。ぅわじょしこゎい。

 なぜそんなことを私が知っているのかというと、ヒロインがアガレスのために騎士科に入学してきた上、私の名前を聞いて「えっ、女じゃない!?というか、男!?」と驚き、それに私が「えっ、ヒロインが騎士科!?普通科じゃなくて?」と返してしまったことで知り合い、今では茶飲み友達になっているからです。

 このヒロイン、女子力(物理)だけではなくきちんとした女子力も持っており、腕力と胃袋をがっちり掴んでアガレスさんを逃がすつもりはなさそうです。まあ何も知らないアガレスさんは幸せなようでなによりですけれど。両方面から惚気を聞かされる身にもなってください。壁殴り代行を呼びますよ。むしろ全力で振りかぶって殴りますよ。多分、躱されると思いますが。


 ヒロインが我が家と弟を潰す存在ではありませんでしたし、あとはマナストのクリア条件である魔王とそれに連なる魔物で構成される魔王軍の撃退が問題でした。

 私は魔王軍が来ることは私も知っていましたので家のけんりょくを使い、各方面へと働きかけて前世で穴だらけだなと思った所を補強し、練度を向上し、情報伝達の速度を上げ、迎え撃つ準備を整えました。それだけでは足りなかったのがヒロインの聖女としての力だったのですが、快く殴り込…もとい、討伐に行ってくれるそうで、ほっとしています。


 そんなこんなしているうちに家に着いたようです。

 ジェイドとのお菓子作り、楽しみですね。


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