What the happiness me.
あなたのごめいふくをおいのりします
その日は旧友の葬式だった。
喪主は彼の父親でその横には母親が泣き崩れていた。
無理もないだろう、まだ彼は20歳だ。
そして、いきなり飛行機事故に巻き込まれ死んでしまった。
遺体すら見つかっていたかった。
すると、式場に制服姿の少女が入ってきた。
真面目そうなその少女はまっすぐと焼香の場まで向かった。
「死んでしまったのですね。」
少女はそう呟いて、式場から出ていった。
気がついたら少女を追いかけていた。
「ちょ、ちょっと待って!」
「何ですか?」
無理矢理笑って死んだ目でこちらを振り返った…。
「彼とはどういう」
「恋人…彼女だったんです。」
少女は笑いながらこちらを見ていた。
「恋人…?」
「歳がちょっと離れているからあまり公には出来なかったんですよ…はは、こんなことになったからみーんな知らないんです。
彼が帰ってきたら言うつもりだったんですけどね…」
少女は笑って笑って泣いていた
「なんでここに?」
「お別れに来たんですよ。
死んでしまったんで。死体はなかったけど、」
「それだけ?」
「違いますよ。可能性を信じてたんです。
もしかしたら私も死んでいたんですよ。そっちの方が幸せだったかな…
私もあの時飛行機に乗っていたんです。もしかしたら一緒に死ねたんですよ。でもね運命はそこまで優しくない…
本当に死んだか確かめに来たんですよ。
割りきって、受け入れて逃げずに彼を探しに来たんですよ。
だけど、実感もなにもなかった
虚無感が増えた」
「そっか…、残念だったね」
少女は制服を翻した…
「残念とは違いますよ。
私にはもう不幸しかないんです。
私には彼が必要で全てだったんですよ。
人間は愚かでね、失ってから'もの'の大切さを知るんです。
だからもう遅い。
私は死ぬしか幸せはないんです。私の幸せってなんでしょうね。」
それだけいい放って、少女はそのまま夕闇に消えていった。
静かに彼に黙祷した。
死ねたかよ、
鬱だ、重い




