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母親VS魔族女子

「母上...」


こういう時に来てくれる母親ってのはなんと心強いのだろうか。


「貴女がこの子の母親ですか?」


「えぇ、そうよ」


「なら、魔族学校へ来させるのはやめてください。」


おい、こいつ俺の母親相手に直接言うのかよすげぇな!もっと遠回しに言うとかあるだろう!


「何故かしら?」


「貴女の息子さんはこの先魔族学校で辛い思いをするからです。」


「あぁ〜さっき貴女が才無き者って言ってたヤツかしら?」


「...聞いていたなら話は早いですね」


母上?聞いてたの?だったら可愛い息子がボコボコにされる前に助けて?


「でも、才無き者〜とか言ってるけど貴女は何か優れた才能があるのかしら?」


「私には母譲りの剣と魔法の才能があります」


「母譲りの剣と魔法の才能ね〜」


ユースティアは足元の15cm程の細い木の枝を拾い上げる。


「だとしたら、大した才能じゃないわね貴女も貴女の母君も...」


「は?」


ユースティアが木の枝を弄りながら、にっこりそう言うと魔族女子の表情がかわる。


「私の母を侮辱する気ですか?」


「貴女も私の息子を才無き者って侮辱したじゃない、他の子にもそうしてきたのに...自分がされたら怒るなんて最近の子は―」


ユースティアが言い切る前に魔族女子は剣による高速の突きを放つがユースティアは軽く身体を逸らし躱す。


「まだ、話の途中でしょ?話はちゃんと聞かないと...」


「取り消しなさい、母を侮辱した事を!」


魔族女子はそのまま、連撃で剣を振るうがユースティアにはかすりもしない。


「ほら、どうしたの?剣の才能があると言う割にはかすりもしないわよ?」


ユースティアは木の枝をフリフリさせながら、魔族女子の剣を躱す。


「ッ...”焔の猟犬(フレイムハウンド)”!」


魔族女子は距離を取り、炎で出来た数匹の犬を放つ。


「その歳で中級魔法を使えるのね―」


しかし、ユースティアは木の枝で埃をはたくように炎の犬を消し去るが、同時に魔族女子は渾身の横凪一閃を放つ―


ギィィィン...


「ッ...な!?」


だが、ユースティアはただの木の枝でそれを凄まじい力で上に弾き退け、その枝で魔族女子の首をペチッと叩く。


「実践なら今、首を落とされて貴女死んだわよ」


「ッ...うらぁぁぁぁッ!!」


魔族女子は弾き退けられた剣をそのまま地面に振り下ろす、地面は抉れ上がり衝撃波が起きる。


ペチッ、ペチッ!


「両腕と胴を斬り落とされて死んだわよ」


「ッ...この!!」


魔族女子は剣を振り上げようとするが、腕を掴まれ―


トスッ!


「はい、(はらわた)撒き散らして死んだわ貴女」


ユースティアは後ろに軽く飛び上がるように距離を置き、木の枝の先を魔族女子に向ける。


「貴女、本当に才能あるのかしら?才無き者の母親に3回殺されてるわよ?」


「ッ...うる...さい」


「貴女でその程度なら...母君も大した事ないわね」


「黙れッッ!!」


魔族女子は剣を構え直しユースティアに突っ込んでゆく。


「...!」


「”幻影の狩猟者(ファントム・イェーガー)”」


ユースティアに剣を構え無謀に突っ込んだと思われた刹那ー


無数の魔族女子がユースティアの四方八方から現れる。


「...なるほどね...貴女...あの子の娘だったのね...」


だが、ユースティアはそう呟くと四方八方からくる斬撃をその場で全て捌き躱しきり、本物の魔族女子を見極め首元にペシッと木の枝を振り下ろす。


「ッが...!?」


魔族女子はその場で崩れ落ち、決着が着いた。

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