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魔族学校⑦

さて、色々あったが今日も無事に学校生活を終え帰ろうとした矢先にスカーレットに絡んでいた魔族女子達のリーダ格が帰り道に立っている。


「...待ってたわよ」


「...?」


俺は後ろを見て、シレッと横を通り抜けようと試みる。


「貴方に決まってるでしょ!」


しかし、回り込まれてしまった。


「...なんだよ、虐めてたの止められてやり返しにきたのか?」


「虐め?私は虐めてなんかないわ、親切心であの子に忠告してたのよ」


こいつぁ驚いた...開き直ってらっしゃるうえに親切心ときた。


「親切心であんな大人数で囲むのか?あれは脅迫だろ?」


「あぁすれば、学校に来たく無くなるでしょ?落ちこぼれの弱者はこの学校は地獄よ、だから辞めやすくしてあげてるの、これは善意よ!」


おい、おい、虐めの正当化ですかコノヤロ...

勝手に弱者に決めつけて、学校に来させなくするように大人数であんなことするどこが善意だ!


「...話にならん、スカーレットは俺の友達だ次あんな事したらタダじゃ済まさ―!?」


俺が言い切る前に無数の炎の矢が飛んでくるが間一髪躱す。


「ッ...お前!やっていい事と悪い事があるだろ!」


「えぇ、才無き貴方達の為に良い事をしてるわ...」


魔族女子は腰の剣を抜き、切っ先をこっちへ向ける。


「これは弱者の未来の為の救済よ...才無き者が後5年もここで苦しむ姿を見たくないのよ私は」


「才無き者とか勝手に決めつけてんじゃ―!?」


魔族女子は俺が言い切る前に一気に距離を詰めてくる。


「ぐっ...」


俺は彼女から放たれる連撃を見極め、躱し続けるが俺の動きよりも速い太刀筋が少しずつ身体を斬りつけていく。


「(躱すだけじゃ、ジリ貧だ...何か...なにか...!!)」


「躱す以外に考えてる暇が貴方にあるの?」


魔族女子はルクスの頭を見透かすかのように問いかけ、背を向け逃げ出したルクスに鋭い突きを放ちルクスの肩を穿ち、そのままルクスを地面に抑えつける。


「イッ...ヅゥゥ!?」


痛い、熱い、思考がブレる...冷静に頭で考える事を阻害される。


「さぁ、もういいでしょ...貴方もあの子と同じで才無き者...この学校に居てもこの先は辛い事だけよ...」


「辛いかどうかは...お前が決める事じゃない...だろ!」


背を向けて逃げたのは悪手だったか...これじゃ何も出来ないぞチクショウ。


「強情ね...気合いとか努力で才無き者が残れる程、この学校は優しくない!何故わかってくれない?」


「分かるわけねぇだろ!大人数で囲って1人を虐めたり...帰り際に襲ってくるやつの...何を分かればいいんだよ...分かりたくもねぇよ!」


「そう、もういいわ..ッ!!?」


魔族女子が剣に力を込めようとした刹那―


ルクスの上から飛び退くように剣を抜き身構える。


「いッでぇッ!?」


「...なに?今の.....ッそこに居るのは誰!?」


日が暮れ、薄暗い林の木の影から人影がゆっくりこちらに歩いてくる。


それは俺には見覚えのある人物、いや見覚えがあるどころじゃない人物だ―











「こんばんはお嬢さん...ウチの息子に御用かしら?」



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