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魔族学校③

「魔族と人間の戦争が始まり終わるまで50年続いていたのは皆さん知ってますね?」


ウサギ先生は魔法で浮き上がり自分より遥かに大きな黒板に文字を書いてゆく。


「50年前、魔族は魔王アルトゥム様...現在の大魔王様が魔族を率い人間界に攻めた事が戦争の始まりと言われています」


大魔王アルトゥム、この世界の魔族の頂点に立つ者で人間と魔族の戦争を始めた張本人だ。


「この戦争はなぜ起きたかわかりますか?スカーレット女史?」


ウサギ先生は俺とポトフの隣に居たスカーレットに問いかけた。


「フッ...無粋な問だ...この戦争は起こるべきして起こった戦争...だだそれだけの事...」


いや、それっぽい感じで答えてるけど明確な理由が全く出てない所を見るに理由は知らんのだろう。


だが、そのちょっとカッコイイ答え方は良い!10ルクスポイントをやろう。


「まぁ...そうなのですが具体的な理由はわかりますか?」


「......この戦争は起こるべきして起こt...」


「それはもう聞いたので大丈夫ですよ、スカーレット女史?わからない場合は分からないで大丈夫ですよ?」


「........はい」


数人のクスクスと小さな笑いが聞こえる中、スカーレットは恥ずかしそうに半泣きになりつつそのまま座った。


うむ、俺がスカーレット同じ立場なら俺もそうなる。


って言うか死にたくなるだろう、ちょっと可哀想なので後でスライムアイスを奢ってやろう。


「うーんじゃあ隣のポトフ君、答えられるかな?」


「あー...戦争の理由は確かぁ...俺たち魔族を救う為に大魔王様が戦争をおっぱじめたんだよなぁ、人間にこき使われてボコボコにされてたジィちゃんがよく言ってたぜ!」


「はい、正解ですポトフ君」


ウサギ先生は軽く拍手する。


「ポトフ君が、言ったように人間から迫害されていた我々魔族を救う為に大魔王アルトゥム様は人間との戦争を始めました。」


なるほど、人間を世界から葬るとか領土を奪う戦争じゃなくて種族の為に戦争をしてたのか。


その後は魔族が開戦から圧倒的なスピードで人間を追い詰めていったらしいが、その最中民間人の殺害や略奪は厳しく禁じたらしい。


それを守らなかった者は魔王が直接処刑し、魔王は常に配下の魔族にこう言っていた。


「欲に呑まれた弱き者に正義などない!弱き者にあるのは死のみである!魔族よ猛者(たけきもの)であれ!」


ん〜かっけぇなぁ大魔王アルトゥム、1度で良いから俺もこんな名言的なの言って後世に残したいもんだ。


「しかし、快進撃を続けた魔王アルトゥム様でしたが人間側にそれを止める者が現れます...その者の名は...」


ウサギ先生が生徒たちに向き直り、静かに告げる―





「星の勇者」

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