表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
2/42

第二話 魔族学校

はい、皆さんのルクスです 今年で10歳になり、魔族学校へ晴れて入学することが出来ました。


ちなみに入学試験があったのですが、まぁ無難に合格して入ったのは良いのですが学校生活4日目にして友達がいないのは勿論ー


「なぁーちょっとで良いからお金貸してくれよ、返すからさぁ...」


「あ...スッ…いや..その...」


お昼にでっかいオークにカツアゲされてます。


いや、まぁ5年前に「俺は魔族学校エンジョイ勢になる」とか何とか言ってたんですけどね。


元がぼっちだったやつがそう簡単に陽キャラなんかになれる訳ないんですよね。あの時の浮かれていた自分を殴りたい...いや、まぁ殴るなんて多分しないんだけども。


「おい、聞いてんのか?こんなにお願いしてるんだぞ!」


「あ...いや、ちょっとお金は...貸せないかなぁ...」


俺は知っている、カツアゲされてその場で渡すとこれから5年間の学校生活で一生カツアゲされ続けるのだ、これは前世の経験談である。


あと、この学校最悪な事に入学成績が順位付きで公開される極めて迷惑な学校だ、そんな事するからこういう事が起きるのは予想つくだろ偉い人!


ちなみに俺の成績は中の下くらいだったぞ。


「あぁ、なんと愚かな...底辺同士の争いは見るに堪えないな...フフフ」


と、オークと俺の間に割って入る様子のおかしい女の子が現れる。


「ここは共に過ごす学舎(まなびや)で他者から金品を巻き上げるなど無粋...ククク...」


髪は赤々と眩く、ぱっちりとした瞳に整った顔に、巻き角、見た目と雰囲気は間違いなく気品があるお嬢様キャラだがー


「なんだぁ...おめぇ...」


「私の名はスカーレット!紅き悪魔の末裔にして大魔法使い!よく覚えておくが良い...愚者共よ!ククク...」


「知らねぇよ、あと初対面に愚者とか失礼な事言うんじゃねぇよ!」


「あ......すみません...」


確かにカツアゲオーク君が正しいが厨二病お嬢様はキャラブレすぎだろう!厨二病は最後まで貫き通せ!厨二病エアプか貴様!





「で...なんで今の流れから3人で飯食う流れになったんだ?」


「カーッ、やっぱうめぇな!ビックボア(イノシシみたいな魔物)の骨付き肉は!」


「ハグハグ!」コクコク


「聞けよ!」


「だからぁ、かーちゃんから昼飯代貰うの忘れてたから貸してくれって最初から言ってただろう?」


うむ、良く思い出して見たら別にカツアゲ的な感じでは無かった気がするが、初対面で昼飯代貸してくれは俺からすればハードルが高い...


「ふひ...こ、これが友達とランチ...フフフ」


いつ友達になったのかは分からないが、まぁなんか喜んでるからそのまま置いとこう。


「そういやぁ、おめぇの名前は?」


「あ、えっと...俺はルクス、えー...ポトフ...君だったか?」


「同年代なんだ、呼び捨てでいいぜ ルクス!」


骨付き肉の骨を豪快にバリバリ食べながらそう言った。

ポトフは案外いいやつなのかもしれない、見た目がオークだから悪い奴かと思ってしまったがー


「んで?スカーレットだったかぁ...おめぇなんであんな変な喋り方なんだぁ?」


おいポトフ、変とか言うな年相応の病だからあれは!スカーレットも言ってやれ、あの喋り方は変じゃないって!


「...へ、変だよね〜...フヘヘ...」


「変じゃねぇよ!変じゃねぇんだよぉぉお!!」


「なんだおめぇ...急に大声だして」


つい、前世の悲しき厨二病時代を思い出して声を荒げてしまった。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ