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182  作者: Nora_
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「いえーい、久しぶりに谷田くんとふたりきりだー」

「え、これっていいのかな……」

「いいんだよ、だって私の意思でいるんだからー」


 だからそれが緑郎君的に、西香的に不味いのではないのかということを言っているわけで……。


「則男くんと呼ばせてもらうね」

「待った、その前に緑郎君のことは名前で呼んでいるんだよね?」

「え、呼んでないよ? だって八代くんとあれから一緒にいないから」


 あれからっていつだ、単純に夏休みは一緒にいないというだけかな。

 自分のことが片付いたら他の子達のことで不安になるなんて贅沢すぎるか。

 ただ、いいかどうかは置いておくとして、こうしてまた彼女と過ごせるのは嬉しいことだった。


「それにね、あ、まあいいか」

「えぇ」

「西香が楽しそうだからいいんだよ、則男くんのおかげだね」


 なんか誤魔化された気がする、そして僕のおかげなんてことはない、流石にそこまで自惚れることはできない。


「部活と根来さんのおかげだよ」

「あ、確かに私のおかげもあるかもしれない」

「はは、根来さんはやっぱりいいね」

「あ、浮気は駄目なんだからねー」


 違う違う、勝手にそういうことにされたら困る。

 あんまり知っているわけではないけど僕の知っている根来さんのままだからだ。

 なにかがあっても同じような感じでいてくれるというのはありがたい。


「根来さん、これからも友達ではいてよ」

「当たり前だよ」

「本当だよな、則男って変なことばかり言うよな」

「いたのは分かっていたよ、私を舐めてもらっては困る」

「本当に西乃と似てるなあ」


 キャラを作ったりするところが本当にね。

 ずっと一緒にいたからそれだけ影響を受けるということだ。

 残念ながらこちらにそういう存在はこれまでひとりもいなかったけど、これからは変わっていくかもしれない。

 それがここにいる緑郎君だったり根来さんだったり、西香だったらいいな。


「え、そうかな? 根来ちゃんと西香ちゃんってあんまり似てないよ?」

「な、なんで望さんもいるんだよ……」

「そんなの弟みたいな存在が友達と上手くやれているか気になったからだよ」


 根来さんに対して動いていないのであれば望さんとそういう関係になるべく動いている……なんてこともない。

 ふたりとも年齢差の壁をよく分かっている。

 もし望さんも同じぐらい年齢だったら、ひとつ年上であの高校に通ってくれていたとしたらどうなっていたのだろうか。


「え、なんか凄く見つめられているんだけど、やっぱり谷田君はおばさん好き――」

「則男は西乃と付き合っているぞ」

「知ってるよ!」


 はは、これからもこうやって妄想をして楽しんでいこう。

 考えるだけなら相手を怒らせることもないからいいはずだった。

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