第1話
俺は今人生の絶頂を迎えている。
幾多の絶望を乗り越えて日々の憂悶に耐え、絶え間ない努力の末見事、有名企業への就職が決まったのだ。
今日は入社式、就職祝いに貰ったぴっかぴかのスーツと靴で気分も晴々、これから俺の人生は始まるのだと意気揚々と会場へ向かっていた。
俺はヒルマタドル、25歳。誰も知らない一般国民だ。
…しかしどうも家を出てから何か違和感を感じる。
何というか、誰かに見られている?ような…
なんて気にしている場合では無い、何事も始まりが大事。就職に成功した今の俺に敵などいないのだと自身を奮い立たせバスへ乗り込む。
…やはり気になる。
誰だ?絶対に後ろから俺の方を見てる。椅子に隠れてて顔は見えないが、体格的に男か?まあどっちでもいいけど。
そうこうしているうちに目的地へ到着。
付きまとわれる前にとっととっとと降りちまおっ、そう思い足早にバスから飛び出した。
青い空、白い雲、澄んだ空気。
目の前には草木の生い茂る草原、鬱蒼とした原生林、視線の先には1000m級はありそうな山が連なっており、遠い空には巨大な翼竜が飛んでいる。
「…へ?」
慌てて振り返る。
そこには、草木の生い茂る草原、鬱蒼とした原生林、視線の先には1000m級はありそうな山が連なっており、遠い空には巨大な翼竜が飛んでいた。
俺はヒルマタドル、25歳。数秒前まで人生の絶頂を迎えていた誰も知らない一般国民だ。
誰も知らない世界に送り込まれてしまったらしい。
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ヒルマタドル
職業:会社員→???
レベル:???
スキル:???
・日本から召喚された一般国民。大卒(Bラン)らしい。
ドーモ、オレ、ぷりぷりたろう。
ショウセツ、はじめてかいタ。
2ワいこうは、1ワのバイのりょうかク。
オウエン、よろしくおねがいしまス。