22 剣術の才能
お久しぶりです!!投稿だいぶ遅れてしまって申し訳ございません!!!
2連続で技を披露したイリスは少し息を整えると、最後の流派の準備を始めた。
『突』の時のものよりは大きく、『打』の時よりかは少し小ぶりな剣を持ってくると、日本でいう剣道の様に両手で剣を握り自分の真正面に置く様な形で構えた。
「.....」
ひんやりとした、清流のような気迫がイリスから発せられると共に剣が光り、その背中には宙を舞う龍のような紋様が黄色、いや金色の強い光が発せられる。
点滅する光が最も強く輝いた瞬間、イリスが剣を振った。
『斬・蛇腹斬』
.......美しい
技を見た俺は、1番最初にそう思った。
その剣筋は洗練され、長年にわたる厳しい修行により極められたものなのだと感じられた。
くゥゥ惚れるぜ!旦那!!
そう、尊敬の眼差しで見つめているとイリスは言った。
「これでそれぞれの流派の基本技は以上だ。次はお前もやってみるぞ。」
「...お、押忍!!」
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数時間後、
俺はイリスの指導のもと、無事剣術スキルの基本3種類を習得することが出来た。
俺からすれば長く厳しい戦いだったが、イリスによるとこの習得スピードは異常らしい。
まあそれはともかく剣術は出来るようになった。これで剣術を学びたいと言っていたリムにも教えることが出来るな。
俺はそんなことを考えながら、イリスにお礼と挨拶をし家へと転移するのだった。
転移を終え目を開けると、大きな4つの綺麗な目がこちらをのぞきこんでいた。
「うわぁ!!」
「おかえりなのー!!」「...おかえり」
俺が驚いていると目の持ち主達は小さく飛び上がり、抱きついてきた。
2人を受け止めると胸に顔を埋めながら2人は言う。
「寂しかったなの...」「ふぉふぁふぁふいふぁ」
クロはフガフガ言っていてよく分からないが、リムはほぼ一日会えなかったため寂しがっていたようだ。
「2人を残して行っちゃってごめんね、でもこれで剣術と魔法、教えられるようになったから明日から特訓しようか。」
俺がそう言うと2人は目を輝かせ、今日のことは許してくれた。
その後、クロが今度ははっきりお腹すいたと呟いたため、少し早いが夕飯にすることにした。
次の日の早朝、
俺はリムと剣術の練習を始めた。
クロは朝にとてつもなく弱いため、まだベットの中だ。
昨夜2人が寝た後にこっそり森で魔物を狩ったことで剣術スキルのレベルも上がり、先日のイリスまでとはいかないが『突』『打』『斬』の基本技は使える。
「コホン、えーまず、剣術には3つの流派がある。それぞれの名を………」
「りゅーりゅーは、ごーこは、せいかくは、なの!!」
………… なんで知ってるの??
「ほ、ほうすごいじゃないか。どどどどこで知ったんだね?」
「?ほんに書いてあったの!!」
……そんな内容あったっけ?
俺もあの本はしっかり読み込んで…………は、いないか。
確かに飛ばし飛ばしで読んでたな。
しかも半分くらいで寝落ちしたな。
……だってしょうがないだろう!!!
あの本結構おもんn…難しかったんだもん!!
ていうかあれ全部読んだのか!?この子は!!!
「リム、もしかして内容全部覚えてたりする…?」
「うん!あと、すぐ終わっちゃったから本棚にあった次の巻も全部よんじゃったの!!」
ワオ、勝手にリムは活発な肉体系だと思っていたが思いの外理論派だった様だ。
しかもめちゃ頭良さそう(小並感)。
まあ、俺より剣術への理解度が高くて悪いことはない。
悔しいけど。
この理解力に加えて実際に技の練習を始めたら、とんでもなく化けるだろう。
少し恐ろしさもあるが、この娘がどこまで強くなるのか楽しみだな。
というかもしかするとこの子、俺より剣術の才能あるのでは……?




