前編
目が覚めると、そこは金属製の台の上だった。
起き上がる。
小さな部屋だ。
どこからかかすかなエンジン音のような音がする。
部屋の片隅にデスクがあり、ノートパソコンのようなものが置いてある以外には何もない。
「気がついたようですね」
上から声がした。
見上げると、天井にスピーカーが埋め込まれている。
「ここはどこですか?」
尋ねてみた。
「それはお教え出来ません」
答えが返ってくる。
何か伝染病に感染して隔離されているのかも知れない。
いつからここにいるのだろう?
記憶をたどってみる。
昨日の夜、シャワーを浴びてベッドで眠ったはずだ。
朝までの間に、ここへ連れて来られたのだろうか。
ここは病室か何かか。
気になるのはかすかなエンジン音。
乗り物の中のような気がする。
部屋ごと空間を移動している感覚があるのだ。
「ぼくはどうしてここにいるんですか?」
また、尋ねてみた。
「いずれ説明します。まずはデスクについてパソコンを立ち上げてください」
言われた通りにする。
パソコンのユーザー名は英語でALIEN、エイリアンとなっていた。
「立ち上げました」
と言うと、
「では、ワードを立ち上げてください。そしてこれから“不思議ものがたり みぶ真也の深夜のみぶ”を毎日一話書いて貰います。 つづく




