第2話:モード王国・奴隷商にて
第2話です。
改稿するかもしれません。
異世界『第40神世界』に存在するモード王国。その国こそが、芹たち一行が向かった場所である。
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─異世界・モード王国・『奴隷商』にて─
モード王国最大の奴隷商。それは王国から街の広場を借りて、その広場にテントなどを設置し運営されている。モード王国には奴隷制度が存在し、犯罪を犯した人間や、人間と似た見た目をした別種族などを奴隷という身分にしている。
さて、この奴隷商は主に貴族や裕福な平民が利用している。荷物運び用の奴隷や、その他色々。そんな中、3人の子供が檻の中に入れられていた。
1人目は『獣人族』の少年。名前はシン。
モード王国では、獣人族は差別対象であり、そのほとんどが労働奴隷である。この少年もまた、労働用の奴隷として奴隷商で売買されようとしていた。
2人目は『エルフ族』の少女。名前はミラ。
この人間族が支配するモード王国と、エルフ族が支配するメジアン王国は関係が悪く、何度も戦争を繰り返している。この国では「エルフを見つけたら奴隷商や国の機関へと突き出すか殺してしまう」ことが暗黙の了解となっている。
当然と言うべきか、この国においてエルフ族の居場所などほぼないと言っても過言ではない。せいぜい貴族の何かしらの奴隷として働けたら良い、というものなのが現状である。
そして、3人目は『人間族』の少女である。名前はマイ。
この少女はモード王国の端にある村の出身で、本人は無実を主張したが殺人の罪を着せられ、奴隷にされた。所謂犯罪奴隷である。
この3人は全員14歳。同い年と言うのもあって、奴隷商の狭いテントの中である程度の友情を育み、励まし合い、慰め合いながら早1年近く過ごした。
たとえ買われても「きっと悪いようにはされないだろう」と。実際にはそんなことが有り得ないことが分かっていても、励まし合っていた。
しかし、現実はとても合理的で、残酷だった。
「──ほぅ!!なかなか美しいぃではないかぁ!!よし!!我がお主を飼ってやろう、感謝するが良い!!!」
ミラを見てそう言ったのは、このモード王国の貴族であるアベレージ伯爵だった。彼はこのモード王国で伯爵という地位を持ち、絶大な権限を持っているのだが、一つ大きな問題を抱えていた。
「ふふふ!!」
彼の特徴を何か一つ挙げるとしたら、間違いなく全員がこう答えるだろう──『気持ち悪い』と。
人を見た目で判断するということは本来あってはいけないはずだが、この伯爵は、言動からして既に気持ち悪いのである。そしてそれはこの国では周知の『事実』である。
「ふーーーふふふ」
実際彼は『変態』かつ『変人』である。
そして彼にはある『噂』がある。それは『買った奴隷をその日のうちに壊してしまう』というものだ。
これは、買われる奴隷からしてみれば、恐ろしいというレベルのものではなかった。
そんな噂を聞いて、アベレージ伯爵に買われたいと思う奴隷など存在はしない。
そんなアベレージ伯爵に目をつけられてしまったミラはと言うと──
(──あっ……、逃げないと……まずい……)
彼女は頭がよく、表情には出さないが、心はすっかり絶望に染まっていた。
「──ふむ、では、会計を頼むぞぉら」
そして彼女は無情にも買われた。奴隷には、主人を選ぶ権利などない。
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