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〜婚約破棄までの自由きままなスローライフ〜

ここアレンデール皇国の皇太子アレクセルは目の前に積み上げられたお見合い写真にため息をもらす。


今朝、いつもどおりに執務室で、側近のカシムと書類の山と奮闘していると、皇帝の側近でありカシムの父である宰相が大量の書類を持って入ってきた。


「孫が欲しい。誰でも良いから結婚しろ」


と言う。皇帝のお言葉とともに。




結婚適齢期真っ只中、25歳の皇太子は、決してもてないわけではない。


ルックスはもちろん、優秀な皇帝陛下の血をより濃く受け継ぎ、頭脳明晰。


戦争になれば、総指揮なのに前線で活躍するような強力な魔力の持ち主。


なんと言っても、大国の次期皇帝陛下。


普通なら幼少期に婚約者が決まっていても良いはずなのに、婚約者の選定をのらりくらりとかわし、結婚適齢期真っ只中の25歳の誕生日をあと半年に控えたある日、しびれを切らせた皇帝陛下より、未婚貴族令嬢の肖像画が大量に送られてきのだ。

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