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嫁入り天気
少し曇り空の嫁入り天気
天使の梯子がかかっている
天も祝福を贈っている
どこからか鳴き声が聞こえてこないかと
耳を澄ますけれど
聞こえるのは遥か上空の飛行機のエンジン音
雲間からの夕陽の射し込みは
雲を淡くキラキラさせている
夕陽に見送られ月に祝福される
静寂な中、雲は風の悪戯に
形を変えて流れていく
いつのまにか雨も止んで
昼と夕方が混じり始める
漂う雲の旅は終わらない
誰か任せの旅行中
きっと今頃嫁入り娘は
嫁ぎ先に到着したのかもしれない
雨の間の大移動に
疲れながらも胸をときめかせながら
そんなことを考え
僕は笑い空を見つめる
終わらない旅とはどんなものだろう
考えても答は出ない
籠よりの空は高くて遠い