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VOL.01:Prologue of Overture/10年前の記憶
「しゅんすけくん、わたしたち、おひっこしでとおくへいくの」
親に手を引かれた2人の少女が、‘しゅんすけ’と呼ばれた少年に話しかけた。
「そうなの? でも、――ちゃん、きっとまたあえるよね?」
‘しゅんすけ’は2人の少女のうち1人の名を呼んでたずねた。
「うん、きっとまたあおうね。あ、そうだ。しゅんすけくん、これをわたしたちだとおもってもっていて。あと、またあうためのおまじないっ!」
少女たちは‘しゅんすけ’に自分たちがつけていた小さなブレスレットを手渡し、その後――
そこで‘しゅんすけ’は夢から覚めた。
――ここから物語は始まる――
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