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第二話:実は私はいつでもレッド希望!!

北海道旅行が当たって3日たった。

槙は久しぶりの北海道(結婚前いつも行ってたらしい憎たらしい(だまれby槙))なのでいつなのか明日かと毎日聞いている。明日だったらもう準備してるだろ。

北海道しか頭にない夫は忘れたかもしれないが、明日は私の誕生日だ。そういえば、槙は結婚前に

「ガキじゃないんだから誕生日でもプレゼントを渡すだけにしよう」

とか言ってたけどふふふ。槙もやりたいくせにぃ〜。(うせろ)

やるなって言われても私、ケーキ大好きマン!!レッド希望!!(だからガキなんだよ)ダイエット中の私が唯一デザートが食えるイベントを壊されてたまるか!!それなら、友達とやるわい!!

とゆうわけでデパートに到着。

誕生日セールで盛り上がってるね!!(ほぼ毎日だろ)

まずはろうそく!!

「いらっしゃいませ」

店員が私を迎えてくれた。ありがたい。

「ろうそくを22本」

私は年をごまかすためにチョキを2つ作って22を表した。

「御自分のですか?」

うっ(大ダメージ)年がバレたか!!私は必死に考えてある答えを出した。

「11歳の双子のです」

私はケーキなど忘れて走りながらデパートに出た。

バカだな私。

友達の誕生日だって言えばよかったんだ!!てか何だよあの店員!!普通聞くか!!そんなこと!?

そのころデパートではあの店員のところに誰か来た。

「いらっしゃいませ」

「ろうそく22本」

「御自分のですか?」

「11歳の双子の誕生日なんです」

まあいいや。ケーキなんて牛と砂糖が消えない限りあるんだから(いちごもだろ)。

ケーキと言えば不〇家。

私はいつも〇こちゃんの首をカラカラやってバカ笑いして後悔している。

自動ドアが開く。

「いらっしゃいませ」

店員が笑顔で対応している。

私の横には〇コちゃん人形。カラカラやりたいけど我慢。手が震えているけど我慢。

「すいません6号のいちごのショートケーキが欲しいのですけど」

「すいません。予約しないとお売りできないのですが」

うっ(大ダメージ)忘れてた。

「それをどうにか」

「申し訳ございません。当店は新鮮をモットーにしているので、余分に作ってないのです」

「じゃ、キャンセル待ちはいいですか」

「はい。じゃお名前と電話番号を」

はぁ。やっぱり私は運が悪いのだな。ケーキ屋の基本の予約を忘れるなんて、もういいや。魚買って帰ろう。

 私はいつもの商店街の魚屋で鯖を買ってトボトボ歩いた。

 そして、私が来たのは、3日前、猫に鮭を取られて、その後拾った福引き券で北海道旅行が当たった所。

 あのとき、一瞬にして幸福の歯車が周り始めた感じがした。あの感じは一体何だろう?

 もしかして、あの猫は特殊な猫で、私が魚をあげる度に恩返しでなんかくれるのか。猫の恩返し。こりゃいい。

 そんな事を考えている時に、鯖が入っている袋が落ちて鯖が袋から出てきてしまった。

「ああ〜!!もう最悪!!何やってんだろ私」

 そう言いながら拾おうとしたら、目の前になんかいる。あれは、猫か?てか猫だ!!

「にゃああん」

 急に猫が走ってきた。よく見てみると、あの猫だ。

 猫は勢いよく走って勢いよく鯖をくわえた。

「こら、……ま、いっか」

 猫はあのときと同じように走った。

「さあ、猫ちゃん。今度は何をくれるかな?川に札束とか」

私は札束があっても絶対警察に電話しないと誓って、軽いあしどりで家に向かった。

それにしても今日は一番最悪な誕生日だったな。友達に電話するのも忘れたし。

 すると、私が大好きな宇多田ヒカルの

「光」

の着メロが流れる。メールだ。相手は慎だ。

「早く帰ってこい」

 そんなメールの内容だった。

私は夕飯が我慢できなかったんだなと思って、急いだあしどりで帰った。

家に着いた。

てか何もなかった。まあまた慎には正直に話そう。そう思って私はドアを開けた。

 家は一人暮らしの家のように静か。何も物音がない。

「慎、帰ってきたよ」

 何も返事はない。私はまだ帰ってきてないなと思って、リビングのふすまを開けた。

 パァン!!多数のクラッカーの音と紙吹雪が私を襲う。

一体何があったのかとリビングを見回すと、慎と友達が22本のろうそくがささったケーキとごちそうがたくさんあるテーブルを囲んでいた。

「HAPPY BIRTHDAY!!涼子!!」

そういった後、慎と友達は拍手した。私はまだ事を理解していない。

「ごめんな。びっくりさせちゃって。どうしても頑張ってるおまえを見てつい…」

「涼子、おめでとう」

「妻思いの旦那さんでよかったね!!」

「いいなー、私もあんな旦那さん欲しい!!」

すると、光の着うたが鳴った。今度は電話だ。相手は不〇家だ。

「もしもし」

「もしもし、原田様でございますか。ケーキのキャンセルがありました。ご利用ありがとうございます」

 私は涙を流しながら電話口で呟いた。

「うそつき…」


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