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喫茶店(カフェ)

作者: 織田一菜

いつの間にか

二人の間に出来た溝は

二人だけでは埋められなくて

いつかまた会おうって

いつものカフェで話し合った

君は俺の前で泣く

俺だって本当は泣きたいんだ

なのに泣けないのは

ずっと我慢しなきゃなのは

君が泣き虫だったせい

強がりな君が隠そうとした

隠しきれなかった思いに

俺は答えられたの?

また次会ったら

教えてくれよ


今も耳に残る君の声

今も目に残る君の笑顔

今も鼻に残る君の香り

今も口に残る君の味

あの甘い味に代わるものを

俺はもう見つけられない


「まだ終わりじゃないよね」

「そんな顔しないでよ」

「また私に笑いかけてよ」

「どうして君が泣くの?」

君の涙声一つ一つが

俺にはとても重すぎて

ついには涙があふれ出す

このカフェを出れば

サヨナラだから

最後に君に

最高の笑顔で

笑いかけた

君はそれでも喜んでくれた

君も泣きながら笑ってくれた

君のその笑顔に僕はまた泣いた


あふれ出した君との思い出

現れたら消えては現れ

だんだん目の前の景色が歪む

君の前では泣かないと決めたのに

誓いも何もかも消えてなくなった

君と飲んだ最後のコーヒーは

今までで一番まずかった


カフェから出て俺は君を

いつもより強く抱きしめた

ホントはこの小さな手を

離したくなんてなかった

ホントはこの小さな体を

抱きしめ続けたかった

永遠なんかじゃなかったって

今になって分かった

手を離した俺ら

また会えるはず

だからその日までサヨナラ


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