異世界に降り立つ偉人たち!
「素晴らしい! 最高の転生だ!」
目を覚ますと、そこは見知らぬ大地だった。青い空、広がる草原、そして目の前に立つのは……巨大なドラゴン!?
「君は私を倒しに来たのか?」
そう言ったのは、金髪にオレンジ色の肌を持つ男。名をドナルド・トライアンフ。元の世界では世界最強の国のリーダーだったが、今や異世界の冒険者である。
「フッ、交渉の時間だ。ドラゴンよ、私と取引しよう」
トライアンフは能力を発動する——「最強交渉術」!
彼が話すだけで相手は説得され、どんな敵も味方になってしまうのだ!
「……うむ、わかった。では私はお前のしもべとなろう」
ドラゴンはあっさり屈服し、トライアンフのペットになった。
「最高だ! これが俺の実力というやつだ!」
だが、そのとき——
「おい、貴様がこの世界の支配者か?」
別の転生者が現れる。その男は銀色の髪をなびかせ、冷たい目をしていた。彼の名はウラジミール・プーチニン。彼のスキルは——
「ロシア式圧政」!
彼がじっと見つめるだけで周囲の気温が急降下し、相手は震え上がる。そして、どんな生物も忠誠を誓ってしまうのだ!
「悪くないが、私は交渉には応じない。力こそがすべてだ」
「フフン、それはどうかな? 俺の交渉スキルは最強だぞ」
「ならば、試してみるか?」
二人の視線がぶつかる。トライアンフの「最強交渉術」とプーチニンの「ロシア式圧政」、果たしてどちらが勝るのか!?
——と、思ったら。
「お二人とも、争うのはやめておきませんか?」
現れたのは、細身のスーツに黒縁メガネの男。彼の名はバラク・オバミン。能力は——
「理想主義カリスマ(ホープ&チェンジ)」!
彼が話せば、どんな対立も解決し、みんな仲良くなってしまう!
「みんなで協力し、この世界をより良くするのが大事だと思うんだ」
「……まあ、俺は戦わなくても勝てるしな」
「私も寒冷化は趣味でやっているだけだからな」
こうして、彼らは手を組むことにした。
——だが、それを影から見つめる影がいた。
「フッ、甘いな。俺の『完全無欠の論破術』には敵わんよ」
男の名は、エロン・マスクーン。異世界最強の論破王が動き出す——!