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ミソラ王都に向かう途中で父からまたいろいろ聞く

中央ロータス街から王都に出発をします。

いろいろ父が危ない話を含めて話してくれています。

 デル伯爵邸に戻って来たミソラとアルマはギルド長の推薦状を貰い、アルトハイム公爵の話も終わり王都に向かう支度が出来ていた。


「デル伯爵様、お世話になりました。推薦状も頂き王都にて手続きできます。心よりお礼申し上げます。」

「デル。世話になった。今後はミソラ一人でも遊びにくると思うのでよろしく頼む。」


「おぅアルトハイム任せろ、ミソラは儂の娘みたいなもんだ、いつでも遊びに来るが良い。大歓迎だ。

 時期が会えば、嫁のローリンと娘のアマルに息子のドルミテにも合わせよう。

 王都の実家に戻っていてすまんな。」

「ローリン様とアマルさんにドルミテさんですね。お会いできるの楽しみです。」

「おう。アルトハイム気を付けて行けよ。途中盗賊の話をいくつか聞くから特に夜は・・・」

「デル大丈夫だ、ロレンシア流の当主だぞ、盗賊に負けたら看板を降ろさなくてはならなくなるからな。

 まかせておけ、王都までに盗賊は一掃する。」

「いやお前だけなら、なにも心配していないがミソラちゃんがいるからな。それだけだ。」

「お前はミソラのファンなのか。」

「当然だ。あんな素晴らしい物を見せてもらったのだ、それに将来も有望な剣士だろ。

 ファンになるのは当然だ。」

「そうか、儂よりもなのか。」

「いい歳してひがむな、みっともないぞ。」

「デル伯爵様、お父様。そろそろ行きませんか。」

 ミソラに諭される二人であった。


「では乗りこめ。出発ぞ。」

「アルトハイム気を付けて行けよ。王の話が中央ロータスに関係する事なら帰りに言ってくれ。」

「デル了解した。そなたも無理せずに後輩に任せてはどうか。」

「そうだな、いろいろ育ってきているから、それも良いな。」

「ははは、名残惜しいが行かせてもらうぞ。」

「おぅ気を付けろよ。ミソラも王都で燥ぐなよ。」

「デル伯爵様ありがとうございました。行ってまいります。」


 こうしてミソラ達は中央ロータス街の南門から王都に向かって旅立った。

 中央ロータス街の南門から王都までは500Km。馬車と馬で最短7日の距離である。


「お父様、デル伯爵と楽しそうでした。」

「そうだなミソラ。昔の冒険者仲間と言うのは良い物だぞ。お互いにいろいろ知っているからな。

 ミソラも冒険者やるなら仲間がいる方が良いぞ。」

「はいお父様考えてみます。」


「そうだな、王都で学院入って冒険者もやるなら仲間を作るのは難しいが、卒業して仕事が冒険者だけになったら、仲間を集めて大物退治も楽になるぞ。」


「はい、お父様。ところでお父様はロータス家の方々とはどの様に仲間になられたのです。」


「うむ。昔、儂は学園在籍中に冒険者登録して、殆どソロで討伐をこなしておったが、学園卒業と共にロータス達会って、なぜか意気投合してそこから冒険者メンバーとして参加したのだよ。

 特にロータス家では、当時はまだ平民だったが、兄弟全員面白くてな、あいつらは村に来るゴブリン専門だったのだが、村の地下に大きなコブリンの巣を見つけて討伐したのだが、コブリンがいなくなってな、それで王都で一旗揚げる為に来たのだよ。

 デルとミル、ソル、ウルの4人兄弟は、男3人女1人の兄弟で、ソルは魔導士と言う事は伝えたな。」

「はい、聞いております。」


「で、デルは両刃剣を片手振り回し、ミルは片手剣2本を両手で操り、デルとミルが切り込むのだ、そして一番年下のウルが大楯と剣で壁役。その後ろからソルが魔法を、ソルは両遣いで炎と風が得意だぞ。」

「楽しそうなメンバーですね。」

「そうだ、だから儂も入ったのだ。当時やつらはまだCランクの冒険者で、儂もCになったばかりであった。」


「お父様は最初は何処から始めたのですか。」


「冒険者ギルドは新人はFからE、中堅になるとDからC、ベテランと言うか冒険者でも名が知られてくるとBランクや王族ギルドに入らないAランクなどであるな。」


「最初はFから始まるのですね。でもAでも王族ギルドに入らない方もいらっしゃるのですね。」


「儂は学園の剣技学科で行う剣技トーナメントで優勝したから、最初からDランクであったぞ。

 王族ギルドについては後で説明する。」

 

「学園にそんな大会があるのですね。」

「そうだ、優勝してから冒険者登録するとDランクが、冒険者登録していたらランク1つが上がるぞ。

 ただしランクがFやEはDランクになる。」

 

「ミソラはDランクで登録できますから、Cに上がれると言う事ですか。」


「そうだな。儂の学園成績を抜いてしまうが仕方あるまい。」

「あっ」

「気にするな。それより学園で楽しく学ぶことの方が大切である。」

 ・・

「それと王族ギルトに入り活躍するとAAランクが貰えるが、王族ギルドに所属すると言う事は一般ギルドの依頼は受けられなくなるのだ。だから王族の警護や王都に襲来す魔物退治とかになる。」


「王族ギルド・・・つまらなそうです。」


「王族ギルドから推薦を受けたなら、ミソラの判断で決めなさい。

 王族ギルドに入ると言う事は王族の「私兵」になると言う事。

 将来的に政治にも関与する事になるし、めんどくさい。

 儂らの様に領地がある者は良いが、無い者は徐爵されて領地経営するか、王宮で私兵を続けるか、はたまた政治に関与していくかしか選択肢がない。」


「冒険者として領地領民を守る事の方がミソラには合っています。」


「そうだな王族の私兵でも待遇は冒険者、近衛隊や王都防衛隊とは扱いが違うからな、なんと言うか私兵は私兵なのだよ。」


「想像ですが、「使い捨て」になると思います。」


「ミソラは賢い、10歳とは思えない洞察であるな。その通りだ。だがAAランクの称号はそれに勝る魅力がある。」


「AAランクですか・・・最初お父様がBランクを目指せと言われた意味が解りました。

 Aランクになると王族から目を付けられて私兵にされる可能性があると言う事ですね。」


「そのとおりだ。冒険者として一番楽しいのはBランク。覚えておきなさい。」

「はい。お父様。」

「もちろん王族ギルドを蹴ってAランクで冒険者を続けることも出来るのだが・・・」

「王族の嫌がらせや、しがらみが出来ると言う事ですか。」

「その通りだミソラ。特に公爵の娘であるから、最初からしがらみはあるのだがな。ははは。」


「ミソラはお父様の言われる通りBランクを目指します。」


「うむ、それが良い。ただしCランクまではソロも認められているが、Bランクからはチームが必要である。」

「そうなのですね、強いチームを作ってBランクに挑戦します。」

「そうかそうか、ミソラ期待しておるぞ、母親の事は儂に任せて自由に冒険者と学園生活を楽しむのだ。

 ミソラが楽しめれば自然と仲間が集まってくる。そのチームでBをAを目指してみなさい。」


「はい。学園生活に冒険者。ミソラは燃えてきました。」


「ははは。楽しそうで結構。ただし危険もあるのだから心して対処しなさい。経験が最大の武器になるであろう。」

「はい、ところでお父様のチーム「黄金のドラゴン」はAAランクにならなかったのですか。」


「良い質問である。Aランクで魔物退治して、儂はその時侯爵の長男であるから王族ギルドを蹴っておったのだよ。父からも、いやお前の「じい様」に後ろ盾になって貰い冒険者を進めていたわけだ。」


「それで魔の森での討伐でいきなり徐爵なのですね。」

「そうだ。じい様から家督を譲り受けて徐爵にしたから、公爵になれたのだよ。ただし儂はスメタナ王とも学園の同級生でな、いろいろあったのだよ。ははは。言うと殺されるようなことがな。」


「まぁ。お父様・・」


「だから同級生に呼び出された程度の話である。緊張もしないしな。」


「はい、初めての王都ミソラは楽しみです。」

「そうか、なら王宮も行くか。」

「お邪魔でなければ行きたいです。」

「そうかそうか。王に会うか。ははは。」

「それはちょっと・・怖いです。」

「大丈夫だと思うぞ。儂の自慢の娘であるからな。」


「・・・・」


ありがとうございます。

次回は王都に到着する予定です。

ミソラ10歳秋が続いています。

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