ミソラと冒険者は中央ロータスに向かう
ミソラ達は中央ロータス街に向かって遠征を開始した。
「よし、これで全員揃った」とリソナが宣言する。
「うん、行こう。楽しみ」とルナ。
「はい、この馬使ってね」とドネルグ。
ドナは馬に跨って、一行は中央ロータスに向かって冒険者の旅を始めた。
「うん、ドナお帰り。ここから中央ロータスは約5日の旅だね」とミソラ。
「交代で見張りをするから、疲れた者は馬車に移って寝てくださいね」とドネルグ。
「そっか、夜の見張りも必要だね」とミルル。
「そうそう、やり方は野外遠征と同じだね」とルナ。
「うん。列の先頭は私がやるから、次の交代はリソナお願いね」とミソラ。
「あいよ。任せろ」とリソナ。
それから1日が経過して、街道の横に宿泊陣地をドナが作り、テントと竈を作って一行は食事を始める。
「うーーん。一日馬に乗って疲れた」とミルル。
「お疲れ。ドネルグ今日のメニューは何かな」とミソラ。
「ミソラ。今日は初日だから野菜スープと黒パンだね」
「そっか、食後に紅茶とケーキお願いね」とミルル。
「大丈夫だよ。予定しているから」
「わーーい。楽しみ」
「ミルル。ケーキばかり食べると太るよ」とルナ。
「プン。ミルル、太らないもん」
「ははは。馬が苦労しそうだな」とリソナ。
「ベーだ。リソナ嫌い」
「ははは」
楽しく夜は更けていく。
夜番のリソナは焚火の傍で待機している。
「ガサ」リソナは音の方向を向く。
「ガサガサ」遠くで人影が動いた。
リソナは近くのテントを叩く。
ミソラが起きた。
「リソナ、盗賊?」小さい声でミソラは聞く。
「まだわからない。影が2つ動いた」
「了解。待機する」
ミソラはテントを開けて剣を装備して待機する。
「ガサ」また音がする。
ミソラはテントを出て、音の方向に向かう。
宿泊地の周囲は半径10mに高さ2mの土壁をドナが錬成して、一か所だけ低くなっている。
「シー。影が4つ動いている」とミソラ。
「夜に来るとは盗賊だろう」とリソナ。
「襲ってきたら、全部のテント叩いて起こして」
「了解だ」
王都から中央ロータスに向かう街道は、比較的商人が多く盗賊も多い。
「初日から盗賊とか勘弁だな」とリソナ。
盗賊なら捕らえて連れて行かなければならない。
「だれだ」ミソラは突然大きな声を出す。
「ひぃ」影は止まり、声を出した。
「盗賊なら切り捨てる」とミソラは続けた。
「見つかったか」盗賊は6人であった。
最初2人が先行してミソラ達を見つけ、1人が呼びに戻って盗賊は全部で6人になった。
ミソラ達の宿泊地は一部だけ1m程度で残りは2mの壁だ。
つまり出入口は1か所なので、見張りはそこだけを見ていればよかった。
この頃にはメンバー全員が起きて来た。
「盗賊、6人」とミソラは小さい声で伝える。
「見つかったなら仕方ない。お前達やるぞ」
入り口は高さ1mで幅も1mしかない。複数で進むのは無理であった。
ミソラは剣を抜き、炎を纏わせた。
「ゲッ。ロレンシア流かよ」盗賊の頭らしき巨体は叫ぶ。
「覚悟しろ」ミソラは威嚇する。
「やっちまえ」
「トオー」ミソラは飛び上がると壁を越え、盗賊達の前に着地する。
剣を構え対峙する。
後ろからリソナが走ってくる。
他のメンバーも起きて、走ってくる。
「やる気ならやめた方が良いぞ。街道一の盗賊、「追いはぎ団」だ」
「んっ聞いた事無いな。リソナ知ってる?」
「知らない。どちらにしろ「シャイニングスター」最初の対人戦だな」
「む。お前達冒険者だな。やめとけ」
「やめると帰ってくれるのか」とミソラは試しに聞いた。
「ははは。金品全部置いて行ってくれるなら手出しはしないがな」
「それはないな」
「ミソラ、左からお願いできるか、俺は右から行くけど」
「いいよー」
「おう。お前達も油断するな。バーグ流とロレンシア流だ」頭領は部下達に注意する。
「ファイヤーボール」「アチチ」いきなりミルルが魔法を撃つ。盗賊の一人に当たる。
「いきなりかよ。魔導士もいるぞ」
「ミルルずるい。ウインドカッター」ルナも放つ。
盗賊が二人斬られる。
「魔導士二人か」
「俺たちも行こうか」「そうだね」
ミソラとリソナは走り出すと、盗賊を斬りつける。
「うわー」盗賊はあっと言う間に4人が斬りつけられ戦闘不能になる。
「お前達、死ぬこと決定だ」頭領は大剣を抜くとリソナに向かって打ちこむ。
「どうかな。この程度で言うか」リソナは剣を受け流して言う。
「くっやるな」頭領は更に打ちこむ。
ミソラは最後の盗賊を峰打ちにして気絶させた。
「お前しか残っていないぞ。リソナ変わって」とミソラ。
「あいよ」
ミソラが頭領に対峙する。
「お嬢ちゃん。死ぬの怖くないか」
「怖い訳ないでしょ。なんで自分より弱い奴相手にして死ぬかもとか思うわけ」
「なにー。後悔しながら死ね」
「寝言は寝てから言え」
頭領は無言でその大剣を振り回す。
「おそ」
「なにを」
「剣はこうやって振るの・・よ!」ミソラは高速で炎を纏った剣を振りだす。
「うぉ」頭領は慌てて避ける。
「早いだけで勝てると思うなよ」
頭領は大剣を大きく振り回す。
ミソラは大きくジャンプすると頭領の後ろを取る。
「これでおわり」ミソラは峰打ちで頭領の背中を強く打つ。
「どさ」頭領はドンと倒れた。
「この人たちどうしよう」とミソラ。
「うーん。連行するには中央ロータスまで距離があるな」とリソナ。
「ははは。街道に連れて行こう」とドナ。
「どうするの」
「街道に並べて、足を錬成で固める」
「そっか通りすがりの商人に王都に連絡して貰えれば良いか、そうでなくとも例の訓練所に連絡してもらえれば」
「ふふ。そういう事」
「よしドナの言う通りに」
ミソラ達は街道の傍に盗賊を並べて、足を土で固めて石に変えた。
「よし看板書くぞ」とリソナ。
「うん頼む」
リソナは木を切り倒すと、半分に切り裂いて書き始める。
「うーん。これでいいかな」
そこには、「盗賊を捕まえた。王都か訓練所に連絡してください。通りすがりの冒険者」と書かれている。
「これでいいね」とミルル。
「うんうん。これで先いけるね」とルナ。
「では野営地に戻って寝るとしよう」とリソナ。時間は午前2時だ。
「次はミソラだな」
「えー」
「順番だから」
「ずるい・・ドネルグ明日馬車で寝る」
「わかったよ」
ミソラは明け方まで警備を続けた。
「眠い。盗賊め。次来たら許さない」
こうして最初の夜が明けた・・・
初日から盗賊と遭遇とか、ついていないミソラであった。




