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ミソラお尻が痛くなるが初めての討伐

連続投稿になってしまいました。

中央ロータスの伯爵とロレンシア公爵は知り合いみたいです。

 ミソラと父アルトハイムはロリシア街から中央ロータス街に向けて650Kmの距離を走り切って中央ロータス街に到着した。途中は80Km毎に野営を行い9日目に街に到着をした。

「ミソラ、疲れただろう。宿は風呂付を用意したから入ると良い。疲れが取れるぞ。」

「はい、お父様。やはりお尻が・・・」

「ははは、冒険者は歩くか馬だが、馬は魔物に狙われやすい。逆に勝てない魔物が現れたら馬を置いて逃げるの策だぞ。死んでは冒険者を続けられないからな。」

「はい、でも、馬がかわいそうです。」

「そうだな、だが勝てない魔物がいない様にするのも冒険者の務めだ。これは自己鍛錬と技術習得でしか無しえない事である。判るな。」

「はい、魔物掃除と勝てない魔物がいない様に鍛錬と修練を心がけます。」

「そうだ、それを解っていればいつか全ての魔物に勝てる日が来る。楽しみである。

 明日は1日中央ロータスを見ていなさい。儂は中央ロータスの領主アル・デル・ロータス伯爵に会いに行く。

 挨拶だけだが旧友でもある。ロータス街の由来は知っているだろう。」

「はいロータス伯爵家が分爵されてロータス街を作られたのですね。中央ロータスはロータス家の家長とお聞きしています。」

「そうだ、昔、儂と共に冒険者をしていて、一代で伯爵迄叙爵、ロータスの親戚も冒険者仲間で次々と街を起こして強大なロータス家を支えている。北、南、西に中央の4つの街がロータス家の系統が治めている街で、伯爵以外は子爵が治めている。覚えておきなさい。」

「はい。ロータス伯爵さまですね。覚えておきます。」

「そうだあいさつ程度は一緒に行くか。」

「はい、お父様とバシリスクを倒したお仲間ですもの、ご挨拶をしたいと思います。」

「そうかそうか、いくか。」

「ところで・・お父様。お父様が冒険者だった時のチーム名はお聞きしていないのですが。」

「あっ・・あまり言いたくないが・・ロータス達はデルとミル、ソル、ウルの4人の平民チームで、儂が入って「黄金のドラゴン」になったのだよ。恥ずかしい若気の至りだ。因みにソルは西ロータスの領主で「鉄の乙女」と呼ばれている最強魔導士である。他は剣士であるがな。」

「まぁお父様ったら。ふふふ。私に都合が悪いときは「黄金のドラゴン」と言いますわ。」

「やめてくれ、黒歴史でもある。だがデル達のおかげで公爵にもなれたから感謝もしている。

 今日は早く寝て明日領主館に向かうとするか。」

「はいお父様。ミソラはもう寝ます。おやすみなさい。」


「ロリア手伝ってあげなさい。」「はい旦那様」


 翌朝。朝食を宿屋のレストランで食べると、顔を洗い歯を磨き支度をしている。

「ミソラ用意は良いか。」

「はいお父様。いつでも大丈夫です。」

「では歩いて行こう。近くだ。」

「はい、ついてまいります。」


 やがて街の中央に大きな屋敷が見えた。

「あれがデルの屋敷だ。」

「大きいです。」


 ・・・

「アルトハイムが挨拶に来たと伝えて欲しい。」

「はい。アルトハイム様少しお待ちを。」


 やがて人が走って来た。

「アルトハイム公爵。来るときは知らせてくれと何度も・・お子さんか。」

「おう、デル。娘のミソラだ。屋敷に上がらせてもらうよ。」

「なにもないが、歓迎するぞ。アルトハイム。いや公爵閣下。ははは。」

「ははは。お前の屋敷で遠慮などするものか。」

 やがて護衛を引き連れミソラ達は屋敷に入っていく。


「おっ今日はリルルは来てないようだが。」

「ああ、王からの呼び出しであるから、領地を任せて来た。」

「そうか、公爵も大変だな。」

「デルこそあの平原いつまでもほって置くことはないよな。」

「アルトハイムだから言うが、魔の森から草原に出てくる魔物が最近増えている。

 冒険者に中央ロータスの軍も出しているが、手を焼いている。

 強い魔物が数匹なら何とかなるのだが、いまの魔物は数が多すぎて手が足りないのだよ。」


「そんなか。財政は大丈夫なのか。」

「それも魔物討伐で大変なのだよ。」

「解った。昔のよしみで儂も討伐資金を出そう。」

「そうか助かる。アルトハイムありがとう。」


「いやいや我々にも利がある話だ。」

「そう言えば娘さん紹介してくれよ。」


「おっ忘れておった。娘のミソラだ。ロレンシア流を継ぐらしいぞ。」

「おお、素晴らしい。」

「娘のミソラでございます。ロータス伯爵にお会いでき光栄でございます。」


「ミソラと申すか。うちの者は王都に行って留守なので儂だけですまんな。」

「いえいえ「黄金のドラゴン」の皆さまにお会いできて光栄です。」

「アルトハイム・・・」

「すまん。馬車で来る途中昔の冒険者話をしてしまって。」

「ははは。ファンになってくれたか。」

「はい。ロータス伯爵様。とっても。」

「そうかそうか嬉しいぞ。冒険者で一番の実力者の娘だ。立派にロレンシア流をついでくれるだろう。」


 ・・・

「伯爵、様~。北門にオークが3体きております。」

「なに。ここまで来たのか。」

「オーク程度アルトハイムに任せろ。ミソラも行くか。」

「はいお父様。ミソラも戦います。」

「ほぉミソラは戦うのか。良い娘を持ったなアルトハイム。うらやましいぞ。」

「急ごうぞ」


 ロータス伯爵邸は街の中心である。

 ロータスの兵士50名とアルトハイムの部下16名とデルとアルトハイムにミソラが北門に駆け付ける。

 見た風景は、大きなオークが人間を投げている所に出くわす。

「アルトハイム、いくぞ。」「デルなまっては無いだろうな。」「当たり前だ。」

 アルトハイムとロレンシア流剣士4名の計5名は剣に炎を纏わせ切り込んでいく。

 ミソラも鉄剣に炎を纏わせ父と共に切り込んでいく。

 2匹はロータスの兵士が抑えてアルトハイムの方に行かぬ様にしている。


「ほぉ、ミソラも炎の剣が使えるのか。小さいのに大したもんだ。」デルが関心する。


「デル、クロスだ。」「了解したアルトハイム。」

 二人は地面を蹴ると高く飛び上がり、デルは両刃剣をアルトハイムは片刃剣をそれぞれオークに切りかかる。

 ミソラはオークに横胴を切り裂く。アルマ、トルネ、アルフ、ソリマのロレンシア流剣士はそれぞれオークを切り裂いていく。

 オークは何かを叫びながら倒れる。アルトハイムとデルはオークの心臓目掛けて剣を突き立てる。

「1匹。終わり。次だ。」デルが1匹を放すように指示する。兵士はオークを1匹向かわせる。


「次は流星行こうか。」「了解だアルトハイム。」

 二人は時間差で飛び上がると次々とオークを切る。他の者が入る余地がない。

 やがて心臓を止めたオークを前に、「次はミソラとアルマ、トルネ、アルフ、ソリマのロレンシア流剣士でやって見せよ。」

「了解いたしました御館様。」「お父様。ミソラはやります。」


 5人でオークを囲むとロータス兵士とロレンシア家護衛は少し下がり、門を守っている。

「行きますわよ。」ミソラが言うとダッシュして高く飛び上がり、袈裟切りを空中で何度も繰り返す。

「アルトハイム。もう「流星」教えたのか。才能あるぞ。」


「いやデル。お前の剣技を見てまねているだけだと思うが・・・凄いな一度で習ってしまうとは、予想外の強さだ。」

「凄い娘だな。多分一人でオーク倒せるぞ。」

「おぃアルマ、トルネ、アルフ、ソリマ。ミソラにやらせて見ろ。危なくなったら押さえなさい。」

「はい御館様。」

 その間もミソラは飛び跳ねオークに切りつける。

「決定的なダメージが与えられない。」

「お嬢。この剣でやってみろ。」アルマが自分の剣を出す。「ありがとう」

 細身の剣はしなやかにミソラの手になじむ。「突き刺しを多用して、心臓に近づいて」とトルマがアドバイスをする。

「了解」ミソラは「流星切り」を行いながらオークの心臓に近づいていく。

「脂肪が厚くて無理ー」

「お嬢。その為のロレンシア流だぞ。」

「はっ」そうだ脂肪を切り裂く剣技なのだから大丈夫なはず。


 ミソラは「炎最大」と軽く念ずると炎が大きくなり剣が赤くなる。

 オークに付き刺すと「ズズズ」と脂肪が溶け出す。


「えーいめんどくさい。」ミソラは両手に剣を持ち、オークの心臓に付き刺していく。「ズズズ」と剣が吸い込まれる。

 オークは何かを叫んでから倒れる。


「お嬢やったな。初めての魔物討伐だ。」

「ありがとうトルマ。でもこの剣細すぎて軽すぎて扱いにくい。」

「そうかお嬢のスタイルに合わなかったか。残念。」


「ミソラ怪我や火傷は無いか。」

「お父様。楽しかった。ありがとうございます。お父様にデル伯爵様も凄いです。」


「はは。カエルの子は大ガエルだな。」

「デルそれは酷い。儂がカエルでミソラが大ガエルなのか。はははは。」


「それにしてもミソラはいつ「流星切り」を練習したのだ。」

「デル伯爵様の剣技を見て出来るかなと。失敗しないで良かった。」

「あはは。そうかそうか。ミソラ。凄いぞ。」


「ミソラ、儂の剣技を見習わない訳を聞かせなさい。」

「お父様のタイミングが難しくて真似できませんでした。

 デル伯爵様の飛び出しは私と同じタイミングでしたので真似しました。」


「アルトハイム。お前の娘は一流の冒険者になれるな。」

「デル。あまり褒めるな。本人冒険者になりたいそうだから、実力を見誤ってはならん。」


「それはそうだが・・凄いな、中央ロータスで冒険者登録するならCランクに推薦するぞ。実績もあるしな。」

「デル様、オークはCランクなのですか。知らないで戦っていました。」

「そうかミソラ、それは一番危険だ。ミソラの実力がCランクでオークもCランクで良かった。

 相手が格上なら死んでいたしな。オークもキングやクインになるとBランクにもなる。間違えるな。」

「はい夢中で気が付きませんでした、次からは考えて戦うようにします。」

「そうかそうか。館に帰って飯にするかアルトハイム。良い物を見せてもらった。」

ありがとうございました。

ミソラ10歳にして魔物討伐です。

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