ミソラ杯水泳大会開催
投稿します。
水泳大会は・・・なぜかカニ料理大会になってしまいます。
ミソラ一行は南ロータス自慢の白い砂浜に来ている。
「あっミソラ。あそこがホテルの人が言っていたプライベートビーチらしいよ。」ドネルグ。
「本当だ、書いてあるね。」
「お嬢様。人が少なく白い砂浜がとってもきれいです。」とタミルも感激している。
一瞬ミソラの目が光ったのは気づかれていない。
「ドネルグ、受付お願いね。これホテルから預かった利用券ね。」
「了解。すぐ行ってくる。」ドネルグはビーチ入口受付に向けて走って行く。
ホテル宿泊者は全員無料でビーチを利用でき、飲み物も注文できる。しかも無料らしい。
「はいこれくれた。飲み物無料券だって。」とドネルグ。
「では後の休憩に使いましょうね。」とミソラ。後の・・って
「はい、こちらが男子の更衣室。となりの赤いテントが女子の更衣室だよ。」
「ありがとう。椅子は自由に使っていいの?」
「うん。ご自由にどうぞと言っていたよ。それから注文で昼食も用意できるって。」
「そうね。豪華な昼食頼みましょう。言ってくる。みんなは着替えていて。」
ミソラは受付に昼食手配を依頼したが・・・南ロータス名物のカニカレーらしい。
カレーとカニは・・カニ味がカレー味になってしまうぞミソラ。何か勿体ないぞ。
でも頼んでしまった。
ミソラも水着に着替えて出てくる。
「ミソラ・・11歳で黒い水着なのか。違和感が・・・ウッ」
ドネルグは全部言わない内にミソラの蹴りを受けてしまった。手加減はしていたのかな。
「余計な事は言わない事が身の為よ。ふふ。」ミソラちょっと怖い。
タミルも着替え終わって全員が揃う。
「みんな集まったわね。では第1回ミソラ杯水泳大会を開催します。パチパチ(自分で拍手)。」
「お嬢。お嬢とドネルグ君とタミルの試合ではなかったのか。」と護衛剣士の隊長ハミルが聞く。
「うん。そう思ったけど折角の海だしみんなで遊びましょう。そ・れ・にボールも借りたから、球技も出来るよ。」
「お嬢・・・」
「さて、体操だよ。手足伸ばして体を少し温めて、それから海に入ると攣ったりしないからね。」
ドネルグは知識だけはある。
「うん。軽く体を動かすと良いと聞いています。」とタミルも付け加える。
「よし。では体操。足回して、腕を回して、腰を捻って、屈伸。」ミソラがリードしていく。
「ほどほどでいいんだよ。ミソラ。そんな真剣にやらなくても、疲れるよ。」とドネルグ。
「えっそんなもんで良いの?あれま。」ミソラはまだ続けようとしてが、言われて止める。
「さて海行って見ようか。」とミソラ。
「お嬢様。浅い所から徐々に体を慣らしてください。」タミルは入り方を教える。
「透明で白い砂が綺麗だね。」とミソラ。
「こうかな。」犬かきするミソラ。
「お嬢様。こんな感じです。」平泳ぎをタミルは教える。
「こうか。」ミソラも平泳ぎでタミルを追いかける。
ドネルグと兵士達も海に入って思い思いに泳いでいる。幸い溺れる者はいなかった。
「楽しい。体が浮くから手足で水を掻くだけで進むね。」とドネルグ。
兵士達も何とか泳いでいる。
小さい頃から王都で剣の修行してきた剣士達は初めての海で少し緊張しながら泳いでいた。
「みんな集合。水泳大会はじめるよー。」
「えっもう。」ドネルグと剣士は驚く。
仕方なくミソラの元に集まる。
「みんな練習はもういいでしょ。あの柵まで競争よ。」
向こうにはプライベートビーチを区切る柵が見える。距離は50m位。
「さっ行くよ。よーい。ドン。」
ミソラは言うと、とっとと泳ぎ出す。みんなは遅れて泳ぎ出した。
「楽しい。なんだロリシアでも泳げばよかった。」とミソラ。
後ろから剣士やドネルグが必死に泳いでくる。
「あれ。タミルがいない。」
前を向くとタミルが10m先にいる。
「うわ。負ける。」
ミソラは必死に泳ぎ、何とかタミルと同着1位になる。
「タミル、泳ぎうまいね。」
「ええ。毎日ロリシアで練習していましたから。」
剣士達が次々と到着する。
ドネルグは・・・結果ビリであった。
「はぁはぁはぁ。やっぱり運動は向いていないや。」
「よく頑張りました。でもドネルグ昼抜き~」
「へ、こんなに頑張ったのに。いいよ収納の食べ物食べるから。」
「いや。うそだよ。全員分お昼頼んだから。」とミソラ。
「ミソラの事だか一人分少なく頼むと思った。」
「そんなに意地悪じゃないよ。それよりもうお昼だから、みんなで食べよう。
南ロータス自慢の「カニカレー」だって。」
席に着いた一行は出てくる料理にびっくりしていた。
なにしろ普通のカレーの上にゆでた蟹が1匹ドンと乗っていた。
料理を運んできた給仕の人は、「カニは足が旨いですから、1本とってねじると殻が割れ食べやすくなります。やって見ます。」
各人に出された料理と別に蟹だけがサラに乗っている。
蟹の足を甲羅の方にねじると1本とれた。
更に両手で持って左右逆にねじると「パキ」と音がして殻だけ割れて、白い身が出て来た。
「こんな感じで、身をお食べ下さい。」と言って下がっていった。
「なんか食べにくいね。力もいるし。」とミソラ。
やって見た。
至る所から「パキ」と音がする。
身を食べると旨い。カレーに付けるとカレー味になる。
「カニとカレーは別々に食べるのが良いみたい。」とミソラ。
「僕もそう思う。」とドネルグ。
一緒に食べるとカレー味のカニカレーは名物だとの事、なぜこんな料理を考えた。
だが、海岸で食べるカレーとカニ・・日陰でランチ・・優雅な時間が過ぎていく。
「でもさ。思うけど。西ロータスの海老の様に蟹も蟹だけで料理した方が美味しいと思うのだけど。
カニのソテーとかグラタンとか・・カレーとの相性は悪いと思うのだけど。」
「間違いない。」剣士からも賛成の声が出る。
「せっかくだから、ドネルグ、南ロータスのカニを使った料理考えてみてくれない。」
「えっ僕が・・・」
「夕食で食べたいな。お願い。」
「はぁ。解ったよ。やって見る。」
一行は昼食後も海を楽しんでいたが、ドネルグはホテルに戻り、厨房を借りて夕食に出すかに料理を考えていた。
西ロータスの様に蟹本来の食味を残して食べる料理を考えていた。
ドネルグは一人でいろいろやって見たが、次第にホテルの料理人たちも加わり、大掛かりな料理大会になって来た。
ドネルグは言う「みなさん、蟹の名物料理出来たら、南ロータスで流行らせてください。」
時間は過ぎて、海で遊んでいた一行はホテルに戻って来た。
「あーお腹空いた。夕飯はまだからしら。」とミソラ。
「お嬢様。ドネルグさんに夕食頼んでいませんでしたか。」
「えっ。」ミソラは忘れていたようだ。
「お帰り。着替えてお風呂入ってから夕食ね。」とドネルグ。
「うっうん解った。」ミソラは忘れていた事を出さずに素直に従った。
1時間経過してみんなホテルのレストランに集まって来た。
「もうペコペコ。」とミソラ。
「お待たせ。カニ料理沢山作ったから食べてね。」とドネルグ。
最初はオリーブオイルと胡椒と塩でサラダにした野菜とカニの前菜が出た。
次はカニのオーブン焼き。塩だけで焼いたカニである。
続いて、カニグラタン。カニの殻で出汁を取ったスープ。小麦粉で少しとろみがついている。
メインのカニステーキ。熱々の鉄板に剥いたカニの身がのっている。これもオリーブオイルと塩だけで味付けしてある。
続いて休憩のカニカクテル。カニの身を酢とワインに漬けて絞った野菜と共にグラスに乗って来た。
続いてのメインはカニシチュー。季節の野菜とカニの身を大量に入れたシチューで、凄く旨い。
「ふぅ食べた。」とミソラ。
「どれが一番おいしかった?」とドネルグ。後ろにホテルの料理人も並んでいる。
「そうね。どれも美味しかったけど。カニステーキとシチューかな。」
「そうか。シチュー濃くなかった?」
「そう言われれば、少し濃いな、とろみがきついなと思った。」
「そうだよね。カニ入れすぎたかなと思った。」
「そうなの。でもシチューなのにカニを食べている感じが凄かった。」
「だね。南ロータスは牧場があるから新鮮な乳が手に入るので作ってみた。
南ロータスの新名物にする為に考えたけど。」
「そっか。カニカレーは台無しだったけど、カニシチューは美味しかった。
もし新名物にするなら、もっと手軽に食べられると良いのだけど。」
「そうだね、シチュー作るのも手間かかるしね。気軽には作れないけど。」
「歩きながら食べられる物とかはできない?」
「歩きながら・・・難しい。」
「あっカニシチューにもっとカニ入れて団子にしてみては。」
「うーんそれだと手が汚れ・・・揚げるといいかも。」
「うんうん。やって見よう。」
ドネルグは厨房に戻ると、カニシチューの残りにカニを入れ、ドロドロにして団子にした。
それを小麦粉でまぶし、卵につけてパン粉を絡ませてから揚げた。
「できた。これなら葉で巻くと歩きながら食べられる。」
早速ミソラに出した。
ミソラはナイフとフォークで切りながら食べる。
「これ一番おいしい。」
「乳が濃厚でカニの邪魔しなく、ミルクとバターとカニの風味が直接感じる事が出来る。
これなら新名物になるのでは。」
料理人たちも食べて頷く。
「新名物完成だね。名前はどうする。」
「それは料理人たちにつけて貰うとして、ホテル名物として紹介お願いします。」
「料理長のスタンです。ありがとうございます。カニ料理名物の南ロータスで新たな料理が生まれました。
ありがとうございます。後は私の方で作ってみます。」
こうして南ロータス名物「揚げカニ」が完成した瞬間である。
(カニクリームコロッケじゃんとツッコミはなしでお願いします(笑))
揚げカニ完成しました。(笑)
次回もよろしくお願いします。




