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ミソラの入学記念で公爵屋敷は大騒ぎとなる

入学祝いで公爵屋敷は大騒ぎです。

「ミソラ遅かったな。」

「お父様、もうお帰りなっていたのですか。」


「入学できた様だな。」

「はい、お父様のおかげです。それにしても寄付金多くなかったのですか。」

「なに、大丈夫だ。リアナに内緒にしてくれる助かるが。はは。」

「あら、やはりお母様には内緒なのですね。解りました。内緒にします。」


「そうかそうか。助か・・いや後ほど儂から説明をしておくから。ミソラは構わず学校行きなさい。

 そうそう、なんでも特待生とか、でかしたぞ。さすが儂の娘だ。」

「うふふ。試験無しでと言われましたが、無理に試験を受けてAA評価を頂きました。」

「儂と同じAAランクだったか。しかも特待生。同じだな。優秀な娘で鼻が高い。」


「お父様、ところで国王のお話は終わったのですか。」

「うむ、予測した通りだった。なに早く平原だけでも畑にして欲しいと言う要求だ。

 儂はデルとの約束もあるので、金貨5000枚を出すと国王と約束してきた。」

「お、お父様。宜しいのですかそんな大事な話・・」

「なに構わん。冒険者も草原平定には駆り出されるからな、お前も時機に解る話だ。」


「そうですか。なら安心しました。国家機密では笑い話にもできませんから。」

「そうだな。いや言い過ぎたのかも知れない。」

「ではミソラは聞かなかった事にします。」


「わはは。賢い娘で嬉しいぞ。」

「笑う所ではないと思いますが。」「スマン」


「ところで入学は1週間後だった筈。準備はできているのか。」

「はい、剣も買いましたし防具も、それに冒険者ギルドに登録してきました。」

「おお、これで冒険者となったか儂の娘は、民の為に国の為に働きなさい。」

「ええ、お父様心得ております。」

「王から下賜された剣は、屋敷に飾っておきなさい。いやだろ、学園で友達もできなくなるぞ。」

「はい、そうですね。王の騎士とかバレたら大騒ぎになります。先生から漏れるとも思いますが。」

「そうだな、教師たちは世間知らずだからな、そんな事もあるかもな。」


「そうだ。」ミソラは聞きたい事を思い出した。


「お父様が冒険者していた時は無限収納持ちの方を雇いましたか。

 ミソラは当分ソロで冒険者しようと思っていますので、収納持ちを雇おうかと思います。」

「そうか、儂が学園卒業して冒険者になったが、最初からロータス達と合ったので分担して持っていたがな。

 それに収納持ち雇うの高くないか。それなのでまず自分達でなんとかした。」

「そうだったのですね。でもアルマと試しに狩に行った時、ぱふふとアタックシープを狩ったら二人では持てなくて、通りかかった無限収納持ちのハルムトと言う方にお会いして屋敷迄運んで頂きました。」

「そうか、平原は近道だからな、収納持ちは魔物も収納してしまうから一人で歩いている事が多いぞ。

 平原であったと言うならば南ロータスにでも品物を届けに行ってたのだろう。」

「平原に収納持ちは多いのですか。」

「ああ、多いな。かれらの通り道だからな。」

「そうだったのですね。戻るから銀貨3枚でした。」


「それは安い。本当に戻る所だったのだな。それとも女の子が平原で困っていたからか。」

「お父様、アルマもいましたけど・・・」

「ばふふは肉だけでも成人男性2名分の重さだからな、通りかかって良かったな。」

「ええ、あんなに重いとは、最初にアタックシープの毛皮狙いだったのですが、残りを燃やしているときにばふふが現れて・・」

「ふむ、ばふふは魔物の焦げた匂いとかに敏感だからな。でも王都の近くなのだろ。そんなところまで来ていたか。」

「はい、お父様、多分王都から西8Km程度の場所です。」

「西か」

「はい、南ロータス方面です。」

「そうか・・草原平定計画・・魔物が多くなければと思ったが意外と多いな。ミソラの情報は貴重だぞ。」

「はい、お父様のお役に立ててミソラは嬉しいです。」

「そうか、では冷めてしまうから食事にしよう。着替えなくて良いのか。」

「はい、このままで、なんか興奮して冒険者としての初仕事ですから。」

「そうか、なら剣士達を呼んできておくれ、食事にしよう。」

「はーい。呼んできます。」

 ・・

「御館様、失礼します。」アルマ、トルネ、アルフ、ソリマのロレンシア流剣士が揃う。

「お前達、今日はミソラの入学が決まった記念日だ。酒もあるから飲んで良いぞ。」


「うほーい。お嬢おめでとう」「お嬢なら問題なと思っていたぞ」「これでお嬢も学園の生徒だな」「先輩と呼んでくださいね」

「ソリマ、ここにいる全員が先輩だぞ。ははは。」公爵は機嫌が良かった。

「みんな飲むのは良いが警護できる程度にしてくれ。」アルマがみんなを仕切る。

「はーい」


 宴会は始まった。内々の宴会と言うかお祝なので剣士みんなは得意の演目や歌を歌い、みんなで楽しんだ時間が流れる。おっあぶない、ワインが15本も空になった。

 結局、公爵を含む3名が泥酔でダウンした。


「トールス、手伝ってくれ。」アルマは王都屋敷執事頭のトールスを呼ぶ。

「最初に御館様を、次にこいつらを明日お仕置きだな。」

「アルマ様、余程お嬢様の入学が嬉しかったのでしょ。御館様もつぶれるなど珍しい事でございます。」

「まっそうか。飲めと言ったのは御館様だし、叱れないか。ははは。執事と女中も遅番以外は飲んでも良いぞ。」

「はい、ありがとうございます。御館様から全員にワインを1本頂いております。未成年は家に持ち帰れと言って。」

「そうか、御館様も相当に嬉しかったと思える。」

「アルマ様、ばふふは明日の夜にお出ししますと料理長が申しておりました。」

「良い。あれは儂の好物だ。多めでお願いする。」

「畏まりました。伝えておきます。」


「それにしても、トールス、御館様は意外と子煩悩なのだな。」

「アルマ様も子供が生まれれば解りますよ。子供が生まれたら一番は子供になります。男の子は領主を継ぐのであまり余計な事は出来ないのですが、その~娘は可愛いものですよ。」

「そうか、独身にはわからん心情だな。そんな物なのか。」

「はい、間違いなく。アルトハイム様の妹様も先代様がたいそう可愛がりまして、今は嫁いでいますが、先代様は嫁がせないと言い張ったのです。」

「そんな事が。妹様は侯爵家に嫁いでいたと思ったが、そうか。結婚が少し怖くなってきた。ははは。」

「若き王のスメタナ王様が侯爵に嫁がせろと言って治まりました。」

「そうか。アルトハイム様もミソラに結婚など言う話がでたら卒倒するだろう。ははは。」

 アルマ、ソリマとトールスの3人で公爵を3階寝室まで運び上げる。

 

 お屋敷の大騒ぎを余所にミソラは早々と寝てしまった。もう学園に通う夢を見ている。

ありがとうございました。

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