ミソラ王宮に行く
王城に父と共に行き、スメタナ王に挨拶をします。
調子に乗って6000文字書いてしまいました。すいません。
自分で短くと言っておきながら情けない事です。
訂正とお詫びです。加筆と訂正で7000文字を超えてしまいました。
本当にすいません。7459文字です。はははは。
「はい、準備は終わっています。」ミソラは父フォン・アルトハイム・ロレンシア公爵に貴族式挨拶をしてみる。
「よいよい。国王にも頼むぞ。」
「はいお父様。」
「しかしミソラのドレス姿に違和感を覚えるな。」
「お父様・・それは普段がパンツスーツに防具だからではないですか、ですがミソラも10歳、王宮にはお父様と行くのですから、淑女らしくドレスでと思います。」
「確かにな、儂の娘は男みたいな恰好だからな、そんなドレス姿見るのは、「祝福」の宴以来だな、正直慣れていないぞ。ははは。」
「まぁお父様。」
・・
「御館様準備が整いましてお待ちしております。」アルマが呼びに来た。
「ご苦労、して帯同は剣士4名で良いな。」
「はっ警備兵は屋敷警備に回しています。」
「よし、ミソラも準備は良いか」
「はいお父様大丈夫です。」
「では参ろう。」
フォン・アルトハイム・ロレンシア公爵は屋敷の車寄せに付けられた、家紋入りの豪華な馬車に白馬2頭が迎えて、それに乗りこむ。続いてミソラも乗りこみ。ドアを閉めて出発をする。
フォン・アルトハイム・ロレンシア公爵の王都館は貴族でも上流であるので、王都に近い貴族街にある。
徒歩でも5分程度なのだが、一流貴族らしく豪華な馬車とお付きの騎馬剣士4名で王宮を目指している。
アルマが言う「開門、フォン・アルトハイム・ロレンシア公爵が通る。」
王宮の鉄門が上に開き、王宮警備兵が整列して馬車を通す。
ミソラは初めて見る光景にくぎ付けで、ゴミ一つない道、整えられた植木や庭園を見ながら王宮の西入り口をくぐり、豪華な西の庭を抜けて王宮建物の車寄せに馬車が止まる。
「お父様、さすが王様の居城ですね。大きく豪華です。」
「そうだな、中に入るともっと驚くぞ。特に中庭にはな。」
「そうですか、楽しみです。」
王宮西側玄関にて馬車を降りた2人は、剣士達が馬止に馬を繋いで戻るのを少し待っている。
「お待たせしました。」アルマは急いで公爵の元に戻ると、二列でアルマ、トルネ、後ろに公爵とミソラ、そしてしんがりをアルフ、ソリマが務める。
「では行くか。」公爵は言うとゆっくり歩いて行く。
「お父様王宮ではゆっくり歩くのですか。」
「そうだよミソラ。ゆっくりの方が貫禄もあって良いのだよ。ただし伯爵以下はもっと早く歩く。はは。」
アルマは何度か王宮に来ているので歩く速度も慣れている。
「あら、アルトハイム公爵、久しぶり。」
途中に顔なじみがいた。西ロータス街領主のユリ・ソル・ロータス子爵である。
と共の剣士2名である。
「ソル久しぶりだ、近いのに行けなくてすまんな。」
「いや公爵ともなると大変なのはわかる。私の様に子爵でも大変なのに。」
「あっ紹介する。儂の娘ミソラだ。」
「初めまして、ユリ・ソル・ロータス子爵様、公爵の長女ミソラと申します。」
「おお、そなたがミソラか。アルトハイムの娘にしては可愛いな。」
「ソル、儂と決闘したいのか。」
「いつでも受けて立つぞ、それに最近、土魔法も覚えたから無敵ぞ。」
「なんと3属性も覚えたと申すか。」
「ああ、西ロータスにも魔物が多く、それに領地内に農場を作る時に便利だからと覚えた。」
「ふむ。土属性は土地を耕せるのか。」
「耕すほどまではできないが、荒れ地の岩を砕き整地程度なら簡単に出来るぞ。」
「それは良い事を聞いた。早速領地でも土属性の魔導士を探すとしよう。」
「その方が効率が良い。それで今日はどんな用事なのだ。私は終わって領地に戻る所だけど。」
「ソルも呼ばれたのか。それでどんな話だ。」
「なに、内容は簡単な事だ。王都の食料事情が悪くてな、スルホン帝国との戦いに農民兵が取られているからな。そこで残った領民で農場を作り麦の増産を頼まれた。
だがすでに着手しているのでご報告と規模の拡大を下命された。」
「そうか、では儂にも同じ要請だな。」
「そうとは限らん。公爵の領地は魔物が多く、それの討伐が優先事項であろう。
それを果たせぬ限り農地開発は進まぬゆえ。」
「ははは、人の領地を良く解っておるの。」
「うむ、隣だからな各領地の動静は常に調べておるぞ。」
「そうか、昔からソルは魔物の特性や地理にも強かったからな。」
「男どもが勉強不足なだけだ。ミソラ父を見習ってはいけないよ。情報は貴重だぞ。
それにアトラム王国もそうなのだが、詳細地図は国家機密だ。だから自分の領地位は精密地図を作って置け。」
「ソル様、慧眼恐れ入りました。私も出来る範囲で領地民の知りうる知識をまとめて詳細な領地地図を作製いたします。」
「うむ。アルトハイム。そなたの娘はそなたより賢いぞ。」
「うっ言ってくれるなソル子爵。儂は忙しいくてそこまで手が回らんのだ。」
「ミソラほんとうか。」
「はい、お父様は毎日書類と格闘されています。そんな中毎日1時間だけロレンシア流剣技をミソラにお教え頂いております。」
「ほぅ、あのアルトハイムがか、はははは。」
「笑うなソル。ミソラはこの歳でロレンシア流を覚えた。ロレンシア家では初めての事なのだ。」
「そうだな、ロレンシア流で女剣士を聞いた事がない。アルトハイムがそんな顔するのは道理か。」
「どんな顔だ。」
「お父様、謁見のお時間が。」
「あっ忘れておった。ではソル子爵近い内に領地迄、挨拶に行くから邪険にするでないぞ。」
「ミソラは賢いな。アルトハイムは邪険にするに決まっておるだろう。ではまたな。」
「はい、お話ありがとうございます。子爵様にお会いできて幸せでございます。」
「ははは。アルトハイムの子供とは思えん。またなアルトハイム、ミソラ」
「はい失礼いたします。子爵様。」
アルトハイムとソル子爵は別れる。
「ソルの奴め、相変わらずだな。」
「ふふ。冒険者時代のお父様やデル伯爵様が、ソル子爵様の尻に敷かれていたと思うと楽しいです。」
「くっ言い返せぬ。」
「ええ、お父様、「黄金のドラゴン」はソル様がうまく回していたと感じられました。」
「はぁその通りである。」
・・
ため息交じりのアルトハイムとミソラは謁見間の控室に到着して、執事に案内される。
「こちらでお待ちください。」と言われ座っている。4人の剣士は後ろに控えて立っている。
「お父様、控室も凄い豪華ですね。」
「そうだな、ここは貴族の控室だから豪華な作りであるな。」
・・
しばらくして、執事が呼びにきた。
「アルトハイム公爵様、国王がお呼びにございます。」
「解った。」アルトハイムとミソラは立ち上がると、執事についていく。
剣士4名も後に続く。
しばらく歩くと一層豪華で大きな扉が現れた。
扉の高さは5mもあり騎乗しても余裕で入れる高さである。扉の横幅は10人が余裕で並んでも入れる大きさでありこれも3m近い扉が2枚もある。
余りにも大きな扉なのだが、静かに開く。毎日油を入れ点検している証拠である。
中は大きなシャンデリアが3つ、王座迄30mも距離がある。
中央には赤いじゅうたんで両サイドには金の刺繍があつらえてある。
ミソラは初めて見る謁見の間に言葉が出ない。
父アルトハイムは慣れている素振りで、ゆっくり歩いて部屋に入る。
「フォン・アルトハイム・ロレンシア公爵様ならびにソア・ミソラ・ロレンシアお嬢様、参りました。」
と大きな声がする。
アルトハイムを先頭にミソラと後に剣士4名が続く、王の紋章が入った絨毯手前でアルトハイムは剣を鞘事置き、騎士風の礼をする。それを見たミソラは父の左後方で貴族風挨拶をして、片膝をつくがドレスで足は見えない。
後ろの剣士4名もアルトハイムに習い、剣を置き挨拶をしている。
「よく来てくれたアルトハイム。くるしゅうない表をあげよ。」
「はっフォン・アルトハイム・ロレンシア公爵、王のお呼びに参上いたしました。
これなるは娘ソア・ミソラ・ロレンシアにございます。」
「はは。アルトハイムよそなたは私の重臣なのだ、堅苦しくなくて良い。」
「はいスメタナ王様ありがとうございます。」と言うとアルトハイムは剣を腰の定位置に収め立ち上がる。
ミソラも立ち上がる。ただし剣士4名は剣を収めて、片膝のまま座する。
「王よ本日はどの様な趣なのでしょうか。」
「アルトハイム。最近王都の食料事情が悪いのだか、そなたの領地では食料が回っておるそうだな。」
「はいスメタナ王よ、領地警備兵を一部農地作成に回し、作物量は増えております。ですがやはり魔物対処が毎日起きますので、効率は悪いと思っております。」
「そうか、先ほどソルも呼び同様に話を聞いた。そなたの領地は魔の森に近い、森に囲まれた北ロータス程ではないにしろ、魔物がいては作物も育たぬが道理である。
そこで、王都警備隊を派遣して大規模な王都ブリシアシティー西に広がる荒れ地の魔物を一層したい。
手伝ってくれるか。」
「王よ、思い切った事を、それだけ王都の食料がひっ迫しているとの思い、受け取りました。
アルトハイム家は国王の配下王都警備隊と協力して荒れ地から魔物を討伐いたしましょう。」
「良くぞ申された。そなたに期待しておるぞ。ソルも一部の領地兵をだしてくれるそうだ。」
「では王よ、大規模な討伐となる故、王都、西ロータス、中央ロータス、そしてロリシアの各街ギルドに冒険者派遣の依頼を、また軍勢用の食料などの備蓄小麦の放出を行いましょう。」
「王は、輸送隊を組織され、大人数による備蓄小麦の移送手配をお願いいたします。」
「王に代わり、タイラグが承る。」と宰相が話す。
「アルトハイムは実に頼もしい重臣である。儂も時間を作り討伐隊を援護したい思っておる。」
「それはなにより。もちろん「ハイラム」もお連れ頂けるものと思います。」
「そうだな「ハイラム」も強い味方だからな。」
「そうと決まれば早速領地に戻り、西ロータスと連絡を取りながら討伐の日程と作戦を決めたいと思います。」
「あいわかった。王都警備隊はそなたの命令があれば即座に出発できる。そなたの作戦次第である。」
「ありがたき幸せ。では本日は宰相殿、王都警備隊と打合せを行い、後に領地に戻りソル子爵と連絡をします。」
「頼むぞアルトハイム。王都貴族の兵は東側の防衛に回して手が足りぬ。そなた達、王都西側の予備兵力が頼りである。」
「王よ十分に承知しております。」
「そうか、期待しておるぞ。ミソラとやら強い父を持って幸せだな。」
「スメタナ王様、発言をお許しください。」
「アルトハイムの娘だ、遠慮はいらぬ。」
「スメタナ王様ありがとうございます。私ソア・ミソラ・ロレンシア、ロレンシア家に生まれて幸せでございます。できれば私も討伐の手伝いがしたいと思います。お許し頂けますか。」
「アルトハイム大丈夫なのか、手伝ってくれるのはありがたいが。」
「では王に見せて差し上げなさい。」と言うとアルトハイムは自分の剣をミソラに渡す。
「王様の面前で抜刀をお許しください。」
「何が始まるのだ。抜刀許すぞ。」
「有難うございます。」
ミソラは父の剣を抜き、横を向いて構え、剣に炎を纏わせる。
「おおお、素晴らしい。アルトハイム。そなたの後任はミソラで良いのではないか。」
「王よ、ミソラには弟が降りますので跡継ぎは弟リーブスと決めています。
ミソラは冒険者になりたいと申しています。」
「勿体ないのう、女でロレンシア流の使い手は初めて見たと言うに。将来はソルとも戦える程なのにな。」
「いえ、王よ将来何かあればミソラを使ってやってください。王の期待に報いる働きとなるでしょう。」
「アルトハイム良くぞ申した。ミソラも将来、王の頼みを叶えてくれるか。」
「はい、もちろんでございます。ミソラは冒険者になりたいですが、ロレンシア家の長女でもあります。
王の要請あらば何をおいても駆けつける覚悟でございます。」
「そうかそうか、アルトハイム良い娘をもったな。」
「王よありがとうございます。」
「今回の件、ミソラも力を貸してほしいと思うぞ。」
「スメタナ王様、心得ました。10歳なれどアトラム王国の為に剣を振りたいと思います。」
「ふふ。ははは。良くぞ申した。なにか欲しい物はあるか。」
「王よそれは」宰相が驚く。
「王様、今は剣だけが欲しい物でございます。」
「アルトハイムどういうことだ。」
「スメタナ王よ、ミソラは10歳でロレンシア流の祝福を受けて剣技の勉強をしている最中です。
まだ自分の剣を持っておりませんので王都に来ましたので帰りに買う約束を。」
「そうか、たしかに10歳で祝福受けて日にちも立っていまい。剣技を習う時は使い良い自分の剣があれば上達も早い筈。タイラグ特別に剣をやりなさい。」
「しかし王様・・解りました、王宮宝物殿からミソラに合う剣を差し上げます。そしてそれは後ほど」
「ミソラよ王からの剣が与えられれば、そなたはその年で騎士である。剣技の勉強に励め。」
「王様よろしいのですか、私はこの上ない喜びなのですが。」
「よい、そなたは盟友アルトハイムの娘である。我が子も同様。その剣で国を民を守るのだぞ。」
「はい王様、心得ております。」
「ははは。アルトハイム余は気分が良い。そなたの娘に癒されたぞ。」
「国王、ありがたきお言葉。この後ミソラは学園を受験したいと申しています。騎士学園に時間を作り手続きしてまいります。」
「そうか、騎士学園か、女騎士は何年ぶりだ。しかも10歳での受験か、愉快である。
ミソラ、王都で冒険者登録もするのだろ、ならば儂がミソラを指名依頼してやろう。」
「王が直接ですか、また前例のない事を。」とタイラグ宰相。
「タイラグ、実力ある者を王が囲わないで野に放つことは王国にとって不利益である。」
「解りましたスメタナ王。その様に手配いたします。」
「解ってくれたかタイラグよ。」「はい、心得ました。」
「よきよき、アルトハイムそれで貴候たちはいつ手続きをするのだ。」
「王よ、本日は私が宰相と王都防衛隊との打ち合わせ、ミソラにはお共の剣士アルマに任せて、学園の入学願書に冒険者登録と剣の買い物を考えておりました。」
「そうか、控えのアルマよミソラと共に別室で待機をしてくれ、先に剣を渡そうぞ、それがあれば学園など無試験で通過するぞ。」アルマは立ち上がり深々と礼をする。
「はいスメタナ王様、ですが学園での実技試験は受けてみたいです。自分がどの程度の実力なのか不明な物ですから。」
「アルトハイム剣技だけなのか。」
「いえ王よここに来るまでミソラはオーク1匹の討伐と盗賊6名を捕らえています。」
「一人でか。」「はい我々もいましたが一人でやってのけました。」
「まだ10歳であろうに、将来が楽しみである。剣技試験はその場で申せばやってもらえるぞ。」
「王様ありがとうございます。」
「では忘れないうちに、タイラグ王紋の入った剣を用意してやってくれ。」
「畏まりました。ミソラ殿、控室にてお待ちください。」
ミソラは「では王様お先に失礼させて頂きます。」「うむ」
謁見室をアルマと共に出て控室に案内されて待っている。
「お嬢大変な事になりましたね。」
「うん。王様に剣を頂けるなんて思っても見なかった。」
「だがなお嬢、王宮の剣は成人用だぞ、自分用の剣は別に必要だな。」
「そうですね。それは思っていました。使えるかなと、別に自分用剣を買って2本差しておけば良いですね。」
「お嬢、オークの時の様に二刀流にするのか。」
「普段は1本ですけどね。ふふ。」
「どちらにしてもお嬢はスゲーよ。」
「ふふふ。」
・・・
しばらく控室で待たされてドアが開くと宰相が入って来た。
「ミソラ殿、異例ではあるが王の剣を渡そう。」
「タイラグ宰相様、ありがとうございます。」
「この剣だ。抜いて確かめよ。」
「凄い剣ですね。なにか魔素が纏わりついています。」
「うむ。アトラム王国スメタナ王か幼少の頃に使っていた剣である。少しミソラ殿には長いと思うが帯刀して、別に自分用剣を買われると宜しい。王宮に子供用剣はこれだけである。」
「えっ王様の御幼少の頃の剣なのですか、恐れ多いです。」
「気にするな。また男の子が王族に生まれたら新しい剣を作るのが習わし、その剣はもう使用する者がおらぬ。ミソラ殿が使いなさい。」
「はい、ありがとうございます。」
「で少し待ちなさい。」「はい?」
「待たせた」横のドアから王とアルトハイムが現れた。
「ミソラ、王の剣を私に」ミソラは剣を渡す。
「では騎士の儀式を執り行う。」
「はい・・」
「では剣で両肩をふれるぞ、その後に言う事は続いて同じことを言いなさい。」
「はい」
「では」両肩に剣を左右にあて、「この剣は国を民を幾多なる災いから救う為に用います。」
「つづけて言いなさい。」「この剣は国を民を幾多なる災いから救う為に用います。」
「よしこれでミソラは立派にアトラム王国の騎士である。修行に励みなさい。」
「はいスメタナ王様、騎士として修業に励み、国難を退けたい(しりぞけたい)と思います。」
「よく申した。ははは。」
「ミソラ良かったな。そしてアルマ、予定通り手続きをしてまいれ。」
「はっ」
「ミソラ、王からの頼みだ、時々王宮にきて、ソフィア王女の相手をしてくれぬか。
王女には友達がおらない。そなたが友達になってくれると護衛もできて儂は嬉しいのだが。」
「はい王様、ソフィア王女のお友達となります。」
「ミソラ、ソフィア王女はまだ6歳で大人しい方だ。」とアルトハイムが補足する。
「はい、では手続きが終わりましたら明日にでもお伺いいたします。」
「うむ。ミソラはいつでも入れるように手配をタイラグ頼むぞ。」
「はっ」
ミソラは城を徒歩でアルマと出て、街中に向かっている。
「はぁードキドキした、真の臓に悪いわー」
「お嬢はたった一日で王の騎士に王女様のお遊び相手。スゲーよ。」
「はぁー受けないと言えなくて。」
「そりゃそうだ。受けないと言えば不敬罪で断頭だからな。」
「ひー。断らないで良かった。さっ学園が先かな。」
「そうだお嬢。学園の方が近いぞ。」
「なら入学手続きに行きましょう。」「おぅお嬢」
「ところでお父様中庭には何かあると言いながら見る時間があませんでした。」
「御館様は相変わらず忙しそうだからな、中には「ハイラム」がいるのだよ。」
「先ほど謁見の間で王がハイラムと加勢すると言ってました。」
「そうだ、そのハイラムだスメタナ王専用の特殊種のワイバーンだ。早く高く飛べ、なにより飛びながら火を吐けるのだぞ。しかも他のワイバーンより二回りも大きい。」
「まぁドラゴンの様ですね。」
「王専用の小型ドラゴンで間違いない。」
「見て見たかった。」
「お嬢は王女様のお友達なのだから毎日でも見られるぞ。」
「そうだった。」
ふふ、ミソラの冒険者生活、学生生活が始まりそうです。
次回もよろしくお願いします。