騒動
「あ!いたいた!!おーっい!!!!平塩君に三ヶ瀬さん!!」
遠くから手を振ってくる人........。誰だっけ???
「ヤッホー!!多分覚えてないだろうから改めて......清水綾香です!!前に写真コンテストのモデルを依頼した人間です!!」
なるほど......思い出した。1日いろんな所に行って遊んでた時に写真撮ってた人だな。
「で、その清水さんが私達に何か用ですか?契約は果たしましたし、写真の撮り方については教わったのでもう関わる理由がないと思うのですが?」
「それが!私にはある!!!あのコンテストで私の作品が賞に選ばれてね!!それの報告!」
「そうですか......。おめでとうございます」
たしか.......応募した写真は俺、だったような気がする。
一番最初の待ち合わせ場所の公園で、風に吹かれて舞い上がった髪を抑えた瞬間だった気がする。
俺の髪は鈴葉の希望によってあれからずっと伸ばしたままでいるからセミロングくらいの長さまでになってたからな。
それ以外にも色々写真は撮ったけどこれが一番!!って言ってた。鈴葉には2ショット写真じゃなくてごめん!って言ってたけど、あの時撮ったデータを全部貰ったし、そもそも自分が写ってようがいまいが興味なし、ってん感じだったしな。
「それで、その時にね、そのコンテストの展覧会があるんだけど行く?行くよね??チケットはもう確保してあるから行ってきて!!!」
「え、いや、その.........いらない」
「そんなこと言わず!!すっごい綺麗な平塩さんの写真が大きく展示されてるんだから見に行った方が絶対良いから!!!!はいこれ!!じゃあ私はこれで!!!!」
..............行ったな。なんか拒否することもできなかったんだが。
「............ねぇ?これどうする?」
「行くに決まってるんじゃん!!!!可愛い可愛い私のまーちゃんがおっきく飾られてるなんて行くしかないでしょ!!」
だよなぁ.......。人がたくさんいるだろうけど、鈴葉にとっては全然関係ないしな。自分が楽しめればそれで良い!!って感じだもんな。今回は。
「ちなみに私は.....?」
「一緒に決まってるじゃん!!むしろ私のまーちゃんはこんなに可愛いんだぞ!!!って自慢するために連れてく!!」
..........拒否権はないっぽいな。うん。諦めよう。
「せっかくだからあの時着てた服装で行こうよ!!」
もうバレるき満々だろ.......。絶対面倒事になりそうな気がする。それに何より少し何とも言えない感情がある。
わざわざ自分が写ったものを見に行くんだろう.......?気まずすぎる。
「楽しみだね、まーちゃん!!!」
「うん!そうだね!!」
まぁ鈴葉が嬉しそうならそれで良いか。




