表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
80/93

治療

 あれからまどかが落ち着いて、私と目を合わせてくれて、そのまま抱きしめてたら疲れたのか安心したのか分からないけど、私の腕の中で寝ちゃった。


「いてて........」


 時間が経ってある程度痛みに慣れてきたところだからそんなに気にはしてなかったし、頭からの血はシャツの袖で目に血が入らないように拭いた。........ほんといらないシャツで良かった。


「玲華!!!」


 ドアを乱暴に開けて入ってきたのはお母さん。ゆっくりドア開けないとまどか起きちゃうよ?せっかく寝たんだからそっとしてあげて?


「あっ......お母さん」


「ごめんね.........ごめんね」


 そう言ってまどかが寝てるベッドに座ってる私を抱きしめてくる。


「お母さん、汚れるよ?」


「そんなのどうでも良いわよ。今はこうさせてちょうだい」


 ギュッと抱きしめられる。


 私の傷に触れないように優しく、でも強く抱きしめてくれる。


 私の頭を抱きかかえるように抱きしめてくれる。


「...................玲華」


「なーに?お母さん」


「ありがとう..................」


 そのまま頭を撫でてくれる。


 こっちこそありがとうお母さん。こうやって私がお姉ちゃんとしていられるのはお母さんとお父さんのおかげなんだから。


 それにこれくらいは平気だよ?


 たしかに怪我したところは痛い。けどそれ以上に私は嬉しいんだ


 だから大丈夫!!


「............まどかもごめんね。こんな頼りないお母さんでごめんね」


 私を離したお母さんはそのまま私の隣に座ってまどかを見つめる。


 触りたいだろうに、頭を撫でてあげたいだろうに、抱きしめてあげたいだろうに、そのすべてを我慢して今もただ見守るだけをしてるお母さん。


 ............................この時くらいは良いのに......。まどかだって寝てて気づかないだろうから大丈夫。それに私がまどかの手を握っておくから、少しくらいは大丈夫だよ?


「ねぇお母さん?」


「どうしたの玲華?」


「手貸して?」


「................ん?..........まぁ、はい」


 差し出されたお母さんの右手首を掴む。もう片方の手はまどかの右手を握る。


 そのままお母さんの右手を掴んだ手をまどかの頭に近づける。


「え?ちょ、ちょっと玲華!?」


 比較的小さな声でお母さんが叫ぶけどそんなの知らない。


 寝てるまどかなら大丈夫。それに今は私が手を握ってるから少しは安心してくれてると思うし。


「ほら、お母さん。怖がらずにほら。私がまどかの手を握っとくから大丈夫。少しの間くらいなら大丈夫だから」


 お母さんの右手が離れないように掴んだままにしとく。


「でも.............。」


「お母さん?」


 それでもためらってるお母さんの手をグイグイとまどかの頭に近づける。


「......................................................分かったわ」


 やっと諦めた.........。最初から素直に頭を撫でれば良いのに。


 サラサラで綺麗な髪をしてるまどかの頭をお母さんが撫でる。


 2回、3回と撫でて、そこで終わる。


「................ありがとう玲華。もう十分よ」


「本当に?」


「本当よ。この子が成長したことを感じれただけで十分よ。それよりも」


 それよりも?


「今はあなたの方が心配よ。頭から血を流してるし、首はもう見てられないくらい腫れてるわ。それに無理して座ったから脚もボロボロじゃない。我慢しなくても良いの」


「.................................バレちゃった。ちょっと首が痛いんだよね」


「もう.......ちょっと、じゃないでしょ?」


「えへへ」


「ここは病院だからすぐに見てもらいましょう?」


「..................ねぇこれってさ、縫う、なんてことないよね?」


「さぁ?お母さんには分からないわ。ただね玲華。多分あなたお医者様から怒られると思うわ」


「...................................え?」


「こんな無茶したんだもの、当たり前でしょ?」


 そんな...................。た、たしかに怪我はしたけど結果オーライになったから許してくれるでしょ!!


 でも待って。もしこのことでお母さんからも怒られるとしたら............。家でするべき???


「怖がらないの。お母さんからは怒らないから」


「..................ほんと?」


「ほんとよ。頑張ってくれたご褒美にケーキを買ってあげようと思うくらいにはね」


「やった!!!!」


 なら断然チョコケーキ一択!!!!!!


「美味しいケーキ食べる前にその怪我お医者様に見せてきましょうか」


「はーい!!!」


 ...............................まぁ当たり前のごとくお医者さんには説教されたし、なんかわざとらしく消毒に時間をかけられたきがする...........。


 しかももう二度と無茶させないようにするためなのか、必要以上に包帯でグルグル巻きにされた..........。頭に首に足にと包帯でグルグル巻きにされた姿を鏡で見て私は自分に、ハロウィンの仮装か!!ってツッコんだのは仕方のないことだと思う。





評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ