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(/ω・\)チラッ

「でねでね!リンちゃんが........あっ!あの時一緒に捕まってた女の子の鈴葉のことだよ!そのリンちゃんと今じゃ本音で話せるようになったんだよ!!ありのままの私を受け入れてくれたの!!」


 これまでにあったこと、特にまどかが鈴葉ちゃんと会ってからの高校生活についてご飯を食べながら話してくれた。.................カレーが少しだけ辛くて一口目を食べた時びっくりしてむせた後美味しい美味しいって泣きながら食べた後だけどね。


「お姉ちゃんには何回も見せてるし、お父さんにもお母さんにも見られちゃった私のリンちゃんには見せたくなかった姿を偶然見せても拒絶されなかったの!!それがすごく嬉しかったの!!!」


「それから学校ではやっぱりまだ他の人と話すのは怖いからリンちゃん以外とは必要最低限しか話せてないけど、それでも学校は楽しいし勉強もできてるから大丈夫だよ!!」


 ハイテンションでノンストップでしゃべり倒すまどかは可愛い。


 いっぱいしゃべてるのにちゃんとご飯も食べてるし、お行儀よく食べてるから逆にすごいなって思う。


 ..................ちょっと前までだと絶対に見れなかった光景。


 一緒には食べれたけどここまでまどかが話すことはなかった。いつも黙って黙々とひっそりと食べてた。


 私が話題を振るとビクッてして「うん」とか「違う」とか「美味しい」くらいしか言わなかったのに。お母さんが、お父さんがまどかを見ると心を開いてくれたとはいえ若干怯えて小さくなりながらご飯を食べてたあの頃。


 でも今は違う。


 まどかが積極的に話をしてくれる。私達3人を見ながら、笑いながら、ちゃんと目を見て話してくれる。


 お母さんが、お父さんが相槌をうっても、話かけても嬉しそうに話してくれる。


 今でもご飯を食べながらはしゃいでくれてる。


 それが嬉しくて、とてつもなく愛おしい。


「もう!お姉ちゃん聞いてる?」


「ごめんごめん、可愛いまどかに見惚れてた」


「そ、そんなこと言ってもごまかせないからね!!」


「ありゃ、バレちゃった」


 仕方ないでしょ。こんな「普通」の光景を夢見て、それが叶った瞬間なんだから。


 家族全員で笑ってご飯が食べられるなんて見れないって思ってたんだもん。


「そういえばお風呂どうする?」


「まどかからで良いわよ?その間にお母さんは片付けしておくから」


「じゃあお父さんはそれを手伝うからまどかから入りなさい」


「え?.........でも.........。」


「いいから。子供は親に甘えるものよ」


「そうそう。まどかは久しぶりの家なんだからいいんだよ」


「..................うん。ありがと」


 若干しんみりした空気になったから爆弾いくぜ☆


「じゃあ私はまどかと一緒に入るね!!」


 実際はまどかと一緒にお風呂に入りたいだけですけどね!!!!!


「そ、それはダメ!!」


「えー、なんで???」


「なんでって当たり前でしょ!!」

 

「可愛い妹とお風呂を一緒に入るのは姉の義務なんです!!!」


「そんな義務なんてないです!!それに今私こんな格好してるけど男なんですけど!!」


 ...............そういえばそうだったけど、別に私には関係ない!!まどかはまどか!!


「大丈夫!!『生物学上まどかは男』なだけで私の中では可愛い妹だから!!それに今私の頭の中のお姉ちゃん議会で全会一致で可決したのでお姉ちゃんと妹は一緒にお風呂に入るんです!!」


「それが問題なんです!!!お姉ちゃんは成人してるし私は高校生なんだよ!!いい年した姉弟は一緒には入りません!!あとそんな横暴なものなんて知りません!!」


「えー良いじゃん!!姉妹水入らずの時間だよ!!」


「そんなものいりません!!お父さんとお母さんからも何か言ってよ!!」


 ここは私に味方するよね!?ね!!


「あー、さすがにお風呂は止めといた方が良いとお父さんは思うな」


「お母さん的にはどっちでも良いけどまどかが嫌なら..........ね?」


 あー!!!反対された!!!!


「ほら!お姉ちゃん聞いた!?聞いたよね!!私の勝ち!!!」


 右手を高々とあげる姿は可愛いとしか言えない。


「.....................そこまで言われるなら諦める」


「やった!!」


 そこまで喜ぶ必要なくない!?


「それじゃ私お風呂入ってくるね」


「いってらー」


 これなら乱入する、という手も..........。


「くれぐれも乱入しないでね!!もし乱入してきたらお姉ちゃんのこと嫌いになるから!」


 それは困る!!お姉ちゃん嫌われたら死ぬしかなくなる!!


「はいっ!!!乱入しません!!!!」


「でも.............お風呂あがったら髪、お願いねお姉ちゃん?」


 そう言って消えていくまどか。


 .....................................私の妹があざとすぎて辛いです。


 ――――――


「それで玲華?これからどうするの?」


「とりあえずまどかをここに呼び止めといて4人で布団敷いて寝る!!以上!!!」


「まどかはそれを知ってるのかい?」


「知らない!!!だって言ったら絶対逃げるから逃げられないように囲んどかないといけないから!!!ついでにまどかの隣は私!!!」


 これだけは譲れない。まどかを抱きしめたまま寝るんだから!!


「本当に大丈夫かしら........?」


「大丈夫だって!!私に任せて!!」


 ふふんと胸を張る。昔からまどかをだきしめてきたこの胸を!


「そう........じゃあお母さんは片付けてくるわ。お父さんもお願いね」


「了解」


 ――――――


 それからまどかがお風呂から上がって濡れた髪を私がお世話して、私がお風呂に入って、次にお母さん、最後にお父さんが入って準備完了!!!


 布団ももうまどかの部屋に4人分敷いてる!!


 元々まどかの部屋は広かったけどあのことがあって大きい家具とかをどけたりしたから4人が満足して並んで寝れるくらいのスペースはある。


 尚このことを知らないのは当人ばかり.......ってね。


「ねえお姉ちゃん?私ってどこで寝れば良いの?私の部屋?それとも........?」


「もちろんまどかの部屋で寝るよ............みんなで!!!!」


 ネ・タ・バ・ラ・シ・☆


「えっ!?!?!?!?!?!?」


「もう布団敷いてるからそこで4人そろって寝るよ!!もちろんまどかは私とお母さんの間ね!!」


 この順番?もさっき決めといた。お父さんは私とお母さんに譲ってお母さんの隣で寝るらしい。だから私にとっては好都合!!!これでまどかを抱きしめたまま寝れる!!!やったぜ!!!


「そ、そんなの聞いてない!!!」


「だって言ってないもん」


「せ、せっかくベッドがあるならそっちで寝ようよ!!布団だと明日身体が痛くなるかもしれないよ!?」


「まどかと寝れるなら別に痛くなってもいいよー。ほらもう寝るよー」


「はーなーしーてー!!」


「いーやーだー」


 そんなか弱い腕と足で抵抗なんてしても意味ないよ!!暴れん坊だった頃のまどかを物理的に抑えたお姉ちゃんを舐めない方が良いよ?


「最終手段は抱っこで強制移動だからおとなしくしなさい!!」


 そうやって脅すとピタって止まるの可愛いな。


 そのまま手を繋いだまままどかの部屋に行く。


 もちろんお父さんとお母さんは後ろにいて微笑ましいものを見るように私達を見てる。


「じゃあ寝るぞー!!まどかは真ん中でその隣が私とお母さん。お母さんの隣がお父さんだよ!」


 4つ並んだ布団を指さして説明する。


 こうでもしないと絶対まどかは端っこ選ぶから!


「それじゃー寝るぞー!!」


 そのまま寝転がる。もちろんまどかも巻き込んで。


 ...................こうやって寝るのもいつぶりだっけ?


 帰ってきて最初の頃はもうしょっちゅうこうやって寝てたっけ?


 どれだけ叩かれても、殴られても、髪を引っ張られても、魘されて夜中に泣き叫んでも、フラッシュバックからの嘔吐を寝間着にかけられても無理にでも抱きしめていたあの頃以来かな?


 精神病院に入退院したり、途中からは安定してきたから私に極度に依存しないようにってある程度抱きしめるとかの物理的距離を離し始めた時以来かな。


 お父さんとお母さんからすればそれこそ攫われた時以来かもしれない。


 だから懐かしいな............。


「ちょ、お母さん!?」


 .............あれ?そういえばさっきまでたしかにあった温もりがない.........?


「良いじゃない。お母さんにだってさせてよ?...............本当はずっとこうしてあげたいってお母さんもお父さんも思ってたんだから。だから今日ぐらいは、ね?」


「ううぅぅぅぅ........」


「だから玲華?今日ぐらいはお母さんに譲ってね?」


 ............そんなこと言われたら譲るしかないじゃん!!卑怯!!!卑怯だけど.............お母さんの気持ちは痛いくらいに知ってるから今日は譲ってあげる。


「.....................今日だけ」


「ありがとね玲華」


 そのまままどかはお母さんに抱きしめられた。


 母が幼い我が子を抱きしめるように優しく、でも強く抱きしめる。


 母の優しい愛情で我が子を包みこむようにお母さんがまどかを抱きしめる。


 ......................もう二度とこの手から、この腕から離さないために。


 祝福された門出なら喜んで送り出す。


 鈴葉ちゃんと結婚するっていうのなら笑顔で私は自慢の妹を送り出す。...........ちょっとだけ寂しいけど。


 でもそれ以外はダメ。


 あの時のようなことがもう二度と起きないように。もう二度とまどかを連れ去られないように強く抱きしめなきゃいけない。


 それが私の、私達家族の思い。


 まどかには知られないようにしなくちゃいけない3人だけの思い。


 まどかには幸せに生きてほしいから。


「ふふふ、まどかったらもう眠いの?まだ布団に入ったばっかりじゃない。」


「............だって、なんか、すご、く、安心、できるん、だもん」


「ならこのまま寝なさい?ずっとお母さんが抱きしめておいてあげるから」


「..................うん。おやすみ、お母さん」


「はい、おやすみなさいまどか」


 それから少したってすぅすぅと可愛い寝息を聞こえてきた。


「................ちゃんと寝れたね」


「そうみたいね」


「ならお父さん達も寝ようか?いつまでも起きていたらまどかを起こすかもしれないしね」


「そうだね。おやすみお父さん、お母さん」


「おやすみ玲華。.................ありがとね」


「おやすみなさい。...................お母さんにこんな機会くれてありがとうね」


 ..............最後のは聞かなかったことにする。


 だって、だって!お父さんもお母さんも辛かったんだからこれぐらいはさせてよ!!


 私ばかりがまどかに関わってるなんて申し訳ないだもん!!お父さんもお母さんもまどかを愛してるからこその行動だって頭では理解してた。でも触れることも話しかけることもあまりできないなんて悲しいもん。


 それにそれがこのまま一生続くって考えたら私なら絶対無理。


 だからこれぐらいはさせてよね。


 お父さんとお母さんの娘として、まどかの姉としてこれぐらいことは当たり前なんです。


 だって私達は家族なんだから。







(´Д⊂ヽ

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