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「ねえ玲華!?お母さんおかしくない!?服大丈夫!?メイク大丈夫!?まどかにひかれない!?」


「お母さん落ち着いて。大丈夫なにも変じゃないよ。むしろきめすぎて不自然さもあるよ」


 お母さんのいつもより気合の入った服装にメイクはなんか場違い感があるような.......?


「とかいう玲華もビシって決めてるくせに」


 ちょっ!!それは言わないでよ!!


「しょうがないでしょ!!まどかが来るんだよ!!」


 まどかが今日久しぶりに家に来るから仕方ないでしょ!!この前あったばっかりとかいうのは知らない。


「そういえばお父さんは?今日帰ってこれるの?」


「今日で出張終わるから意地でも帰ってくるって言ってたわ。多分ご飯食べてる途中に帰ってくると思うわ」


 さすがお父さん。この話をした時にはもう仕事を早く終わらせる気満々だったからなぁ。


「はぁ...............。」


「もう......なんでそんなにソワソワしてるの?」


「だって.....だってまどかにお母さんって言われなかったらどうしようって思っちゃって......。それにただいまって言ってくれるかも不安で......。」


 はぁ.......。そんな訳ないじゃない。確実にまどかはお母さんて言ってくれるからそこは安心してる。むしろ私にとっては『ただいま』って言わない方が怖い。あの子はこの家のことを自分の家だなんて思ってないかもしれないし。


「ねぇお母さん。まどかはお母さんのこといつもどう呼んでた?『お母さん』って言ってたでしょ。だから自信持って!!..........『ただいま』は分からないけど」


「そうよねぇぇぇぇぇ!!」


 あーあ机に突っ伏しちゃった。メイクが崩れても知らないよ?


 ピンポーン


 おっ!来た来た!まどかが来たよ!!


「おかあ...........ってもういない!?........ま、いっか」


 ほんと行動が早すぎるよ。インターホーン鳴った瞬間にはもう飛び出してたんじゃない?


 ......................あはは、この前会ったっていうのに緊張してる。まどかは私以上に緊張してると思うのに......。情けないなぁ。


 玄関に行くとお母さんが待ってた。


 さっきまでソワソワしてたのにもう母親の顔してる。.........スゴイな。


「玲華いい?開けるよ?」


「うん」


 ガチャリとドアを開けると妹が1人でいた。


 不安そうにしてる妹がいた。


 ...........そうだった。私はこの妹を守るって決めたんだった。ならそんな私が弱気になっちゃダメだよね。


「..............えっと、お姉ちゃんはこの間ぶり、だね」


「うんうん。この間ぶり!」


「え、あ..........うん。そ、その、ひ、久しぶり、お、お母さん..........?」


 ぎこちない笑みを浮かべてゆっくり手を振るまどか。


 そんなに緊張しなくてもいいのに。ここはあなたの『家』なんだよ?いつでも帰ってきても大丈夫な、まどかにとっては絶対に無くならない場所だよ。


「もう......そこははっきり笑顔で言ってよねまどか」


 ほらそこにいるお母さん。語尾にハテナマークがついちゃったからショック受けてるよ。


「そうだね..........。ふぅ.......よし!久しぶりお母さん!!」


 この前私を出迎えてくれた笑顔で言ってくれる。


 私達が奇跡的に取り戻すことができた笑顔ではっきりと言ってくれた。


「まどか........まだお母さんって私のこと言ってくれるの.......?」


「まだも何も私が1人暮らしするまではずっとお母さんって言ってたでしょ?」


 呆れたようにまどかが言う。.........けどその通りなんだよね。なんでそこを気にするのか??


「でも、仕方なくかもしれないし、1人暮らししてもうお母さんのこと知らないって思われたら.....」


「そんなことない!!私にとってお母さんはお母さんだしお父さんはお父さんなんだから!!私のお母さんとお父さんは1人しかいないんだから!!!こんな私を受け入れてくれた大好きな家族なんだからそんなこと言わないで!!!」


「まどか......ありがとう........。」


 あーあ、泣いちゃった。まぁでも仕方ないか。お母さんもお父さんも私ほどまどかと直接コミュニケーションとってないもんね。


「わっ!......もう、お母さん」


 そのまままどかを抱きしめちゃったお母さん。間違ってもその崩れたメイクをまどかの服に擦りつけないでよね。


 でもまどかも嬉しそうで良かった。お母さんに抱きしめられてもなんともなってないんだから、私達が離れた後も悪化してなくて良かった。


「はいはい、それ以上はとりあえず家に入ってから!このままずっとまどかを立たせとくつもり?」


「........そうね。ごめんねまどか」


「ううん大丈夫」


「なんかグダグダしたけどとりあえず家に上がろっか」


「うん」


 いそいそと靴を脱ぐまどか。...........あっ、そういえば忘れてた。お母さんもあの調子なら忘れてるだろうし私が言っとくか。


「まどか何か忘れてない?」


「忘れてること?????」


 んー、って悩んでるまどか可愛い.......じゃなくて、お母様?さっきまで私と何を話していたんですか?お母様までキョトンとされていると私困るのですが。


「家に帰ったら言うことあるでしょ?ここはまどかの家なんだから」


「........!!たしかに!」


 お母さんも、分かった!って顔しないでよ.........。さっきまで私とお母さんは何を話していたのよ!!


「お母さん!お姉ちゃん!ただいま!!!」


「「おかえり!まどか!!!」








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