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写真

終わらしたのにすぐに思いついてしまったものです。

「平塩さん三ヶ瀬さんお願い!!今度あるフォトコンテストのモデルになってくれない!!」


 いきなり何を言い出すのでしょうか目の前にいるクラスメイトは。


 そもそもの話、そんなもののモデルになったところで私達にメリットはありません。せっかくのまどかさんと一緒にいられる時間が減ってしまうのでそんなもの却下です。


「お断りします」


「そこをなんとか!!」


 両手を合わせてお願いされてますけど関係ありません。


 チラッと隣を見るといきなりのことにキョトンとしているまどかさんがいます。はぁ、その顔可愛いです。意味が分からず頭の上に?マークを浮かべているのが目で見えるようでもうたまりません。


「ごめん、そのなんで俺達なんだ?写真を撮るなら風景でも俺達以外でもいいだろ?」


「なんでって決まってるじゃん!!その圧倒的美形カップルなんて見てるだけで目の保養だよ!それに!!平塩さんと三ヶ瀬さんってなんか見てる方が吸い込まれるような感じがするもん!もしそれを写真で撮ったらもっとすごい事になりそうだから!!」


 ..............はっ!あまりのことに一瞬意識が飛んでしまいました。何か未知の生物に会った気がしてなりません.......。


「それで受ける気になってくれた!?」


「いいえ。そうですよねまどかさん?」


「まぁ、な。言ってることがいまいち分からなかったがモデルは俺達以外にもいるから他を当たってくれ」


「ええーーー!?そこをどうか!!」


「しつこいです。そもそもそのモデルとやらになっても私達にメリットなんてありません。それどころかデメリットしかありません」


「そのデメリットとは?」


「まどかさんと2人だけでいられる時間が減ります」


「それだけ!?」


「それだけとはなんですか」


 私にとってまどかさんといられる時間は至福の時間なんですよ。それも2人きりだとしたらもっとです。


 おや?名も知らないクラスメイトさんが近づいてきますね。一応警戒しておきます。何かされては遅いですからね。


「ねぇ三ヶ瀬さん?もしメリットがデメリットを上回れば引き受けてくれる?例えば平塩さんの満面の笑みを見れる、とかね?」


 ひそひそと小さい声で伝えてきたことは少し気になりますが、ふむ、まどかさんの満面の笑みですか。良いですね。


「甘いケーキを食べて幸せそうな顔とか、あの綺麗な黒髪が風に揺らされて小さく微笑む顔とか、どう?もちろんその時に撮った写真は全部あげるから。家でデータとして保存しても良し。写真に焼いて部屋に飾るのも良し。アルバムを作るのも良し。でね、ここにケーキバイキングのクーポン券が3枚あるんだ。この2枚あげるから撮らせてくれない?」


「.....................。」


 これは一考の価値がありそうですね。ケーキなど甘いものはまどかさんの大好物ですし、ケーキバイキングは行きたいと前から思っていたのですが意外にお値段がして行くかどうか迷っていました。それに今私達の家には写真というものがありません。これを機に写真を撮ってもらうのもいいでしょう。


 それにせっかくまどかさんの写真を撮るのです。よく写っている写真がいいじゃないですか。それに私とまどかさんのツーショットは自撮りでしか撮れませんからこの提案は中々悪くはないのでしょうか?


「で、どう?」


「..........もう一つ条件を付けます。私に写真撮影を教えて下さい。スマホとカメラ両方です。それなら引き受けましょう」


「よし!!じゃあ取引成功ってことで良い?」


「ええ」


 ひそひそ話していた私達をよそに教室の窓から見える空を眺めるまどかさん。普通は隣で内緒話されたら気になるものですがまどかさんにとってはそうでもなかったようです。


「あのまどかさん。今彼女と話した結果モデルを私は引き受けようと思うのですが、まどかさんもどうでしょうか?一緒にモデルしませんか?」


「ん?どうしたいきなり。さっきまで嫌だって言ってたのに」


「それは、えっと、理由がありまして............」


「理由か.........まぁ鈴葉がそれでいいならいいけどな」


「ということは.........?」


「鈴葉が一緒なら俺もいいぞ」


「「ありがとう!!!」」


 良かったです。まどかさんを納得させられるか不安でしたがなんとかなりましたね。


「じゃあ多分2人とも私の名前知らないだろうから自己紹介から。写真部に所属している清水綾香(しみずあやか)です。とりあえずお互い連絡先交換しない?いつ撮るとか、質問とかあったら受け付けるから」


 まどかさんと私と清水さんで連絡先を交換します。クラスメイトのは1つも持っていなかったので少し違和感がありますね。


「ほい、これがクーポン券。行く日程とかはこの3人の予定が合う日で。あとねこれ一番重要なんだけど、当日は私服でお願いね」


「それはどうしてですか?」


「だって制服だとどこの高校の生徒かすぐわかるでしょ?一応これってフォトコンテストに応募する予定でいろんな人が見るから身バレは嫌でしょう?私服なら制服よりも身バレする可能性低いでしょ?あ!でもね、制服での写真が欲しかったら言ってほしいな。それは別で撮るから」


「分かりました。それでは後はお任せします」


「うん。平塩さん三ヶ瀬さんほんとにありがと!!!また後で連絡するね」


 するとやや小走りで去って行きました。放課後でしたのでおそらく部活に行ったのでしょう。


「それでは帰りましょうかまどかさん」


「そうだな。..........俺は鈴葉について行くからモデルのことよろしくな」


「はい。勿論です」







ちなみに綾香は鈴葉の扱い方をよく理解しての行動です。まどかを餌に鈴葉を釣れると良く理解しています。

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