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祝福

 ふぅー、リンちゃんに嘘をつくのは辛かったけどなんとかなったね........。


 だって今日はリンちゃんの誕生日。盛大に祝いたいよね?もちろんサプライズだからあんなこと言ったんだよね?ごめんね今日お出かけできなくて.........。


 さて準備しますか!とりあえずケーキは今日の朝3時に起きて完成させてたからあとは料理と飾り付けだね。


 大きくはできないからテーブルの上にヒメユリが入った小さな花瓶を真ん中に置いて、クラッカーを出しておいて輪飾りを壁につける。


 身長が足りないから椅子に乗ってテープでペタペタ輪飾りを貼り付けていくけどそれでもちょっと届かないから背伸びする。


 .......むーっ!..............届かない。天井と少し隙間ができるけど気にしないようにしなくちゃ。それでも残念!!


 ..........よしペシっと自分の頬を叩いて頭を切り替える。ちゃんとおいしい料理を作らなきゃね。


 ............ここはこうして、これだけじゃ寂しいからこれもつけて、味付けはあの時のものを思いだしながら.........たぶんこう。こんな感じの味だったはず。さすがにお皿までは再現できないけどメニューと味は近くなったんじゃないのかな?


 ここに私オリジナルのスープを足して、ご飯をよそって............うん!これで完成!!


 ご飯とハンバーグとオニオンスープ。付け合わせにポテトとコーンをハンバーグに添えてある。


 これは私達にとっては思い出の味。お姉様の所から逃げ出した後初めて食べることができた料理。それがこれだよ。


 2人で並んで、美味しいねって泣きながら言い合って食べた食べ物。


 2人で迎えられる最初の日は絶対これにしようって思ってた料理。それがこれ。


 あとは私が着替えるだけ。エプロンを外していつもの部屋着の白のパーカーと黒のスカートに着替える。


 さあって準備完了!!クラッカーを持ってリンちゃんの部屋の前にスタンバイオッケー!!


「リンちゃん準備できたから出てきてもオッケーだよ!!」


「.......はーい!!」


 リンちゃんが出てきたらこのひもを引っ張ればいいんだよね?タイミング失敗したらどうしよう。こんなことならこっそり練習すれば良かった..........。


「まーちゃん。思ったよりじか、キャッ!?なになに!?なにこれ!?」

 ちょっと遅かった気もするけど気にしない!盛大にリンちゃんに向かってクラッカーをパァーン!ってしたらすっごいびっくりしてた。


 ..........音が思ったよりも大きくて私もびっくりしたのは内緒。


 そんことはおいといて、今日はリンちゃんにびっくりしてもらうためにここまで準備したんだから少しの驚きくらいしょうがないよね!


「リンちゃん、今日は何の日だ?」


「今日?えーっとね........」


 悩んでるねー。答えは簡単だよ!!


「時間切れ―!正解はリンちゃんの誕生日でした!!」


「私、の........?」


「そうだよ!!1月26日はリンちゃんの誕生日!!最近の私は頼りなくて、弱くて情けない私だったけどリンちゃんが守ってくれたから私は私のままでいられたんだ。だからありがと!!」


「そんなことない!!まーちゃんは.......まーちゃんはいつも強かった!私こそずっとまーちゃんに守られてきたんだよ?だから私はそれを返しただけ。だからお礼は言うのは私の方なんだよ?ありがとうまーちゃん」


「そっか.........それでも私はやっぱりお礼を言うよ。リンちゃん私を守ってくれてありがとう。私を受け入れてくれて、大切にしてくれてありがとう。私と出会ってくれてありがとう。私に幸せを教えてくれてありがとう。なによりも生まれてきてくれて、生きていてくれてありがとう」


 上手く笑えてるかな?さっきから涙で視界がぼやけてるから不安だな。


 ポロポロ落ちる涙を強引にパーカーの袖で拭ってはっきりとリンちゃんを見る。


 リンちゃんは驚いた顔のまま涙を流していた。自分が涙を流していることに気づかないくらい驚いている。


 それでもハッとしたのかな?あふれてくる涙のせいで見えづらくて分からないけど少し表情が動いた後私と同じように強引にクリーム色のセーターの袖で拭って思いっきり笑ってくれた気がした。


「私も同じだよ。生まれてきてくれてありがとう。生きてくれていてありがとうまーちゃん」


 ...............そっか。今なら、今だからこそ分かった気がする。


 愛ってこんな感情なんだ。愛しいってこんなことなんだ。温かくて、心地よくて、嬉しくて、誰かに自慢したくて、でも誰にも知られたくなくて、私だけが独占していたいこの気持ちが愛なんだね。愛しいってことなんだね。


 この気持ちをリンちゃんに伝えたいな。リンちゃんにだけ伝えたいな。


 ならこの言葉しかないよね。


 お姉様から言われた時は気持ち悪くて大嫌いな言葉だったけど、リンちゃんに言われるのは不思議と嬉しくて、でも自分からは言わないって思っていたけど、今はこの言葉が言いたい。


 私がどれだけ幸せか、どれだけ恵まれているか、どれだけ愛おしく感じているのか知ってもらいたいから。


 だからこの言葉を伝える。


 シンプルでありきたりな言葉だけど、それでも伝えたいから。


 ...............緊張はする。でも伝えなきゃ。


 強張るな。ちゃんと笑顔で伝えるんだよ。


 噛んでもダメ。チャンスは一度きり。


 ............もう先延ばしはできない。


 .............................いくよ?せーっの!


「愛してるよリンちゃん!」

 今回でこのお話は終了とさせて頂きます。これで終わるのかと批判がありそうですが、これで終わりです。理由としてはこの2人の生活は結局のところ一定で、変わることがあまりなく、これ以上続けてはグダりそうなのでこのような形となりました。


 正直この話を書いた当初はpvが5000いけばいいかな?評価も100超えたら奇跡だなって思っていたらどちらも予想を超えた結果となったので嬉しい限りです。


 そして連載としてのお話はここで終わりですが、これから短編としてこの続きにあげることがあると思いますのでこれからもよろしくお願いします。

 

 最後に今までこの作品を見て頂いた方々、誤字報告をしてくださった方、評価をして、ブクマをしてくださった方々ありがとうございました。

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