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捕獲

4話目投稿です。次は土曜日までには投稿すると思います。

 お昼ご飯を食べながら改めてまーちゃんを見ます。


 男の子とは思えないほど整った顔。メイクをしてちゃんと整えたらまどかさんは女の子になれると思います。少し切れ長の目、ちょこんとある少し高い鼻。顔は小さくて、背は男の子にしては低めの160㎝を少し超えたぐらい。声も変声期を迎えてないのか、ボーイッシュな女の子の声に聞こえます。髪は長くもなければ短くもありません。ウィッグをつければ本当に女の子にしか見えません。


「ん?何かついているの?」


「何も?ただまーちゃんが可愛いなって。本当に女の子にしか見えないよ」


「なんだそんなこと?ちょっと待っててね」


 箸を置いたまどかさんは自分の髪をいじってます。何があるんですか?髪なんていじっても伸びませんよ?


「これでどう?..........んん!これでどう?」


 ............え?まどかさん.........ですよね?なんで髪長くなってるんですか?それにその長さでその声なら女の子ではありませんか?


「まーちゃんが女の子になってる.........」


「もう.........私を作ったのは誰?リンちゃんでしょ?リンちゃんが私を作ってくれたんだから磨くのは当然だよね」


 びっくりしました。今のまどかさんはショートカットの美少女になってます。もしこれでスカートなんて履いたら正真証明の女の子です。ていうか今のってウィッグ?男の子用のウィッグなんて使ってるの?


「まーちゃんすごく可愛いよ!!それに覚えてくれてたんだね!!」


「もちろん。リンちゃんだって私が言ったこと覚えてるでしょ?」


「当たり前よ!!まーちゃんが言ってくれたこと、くれたものは宝物だからね♪」


 それにしても本当にまどかさんどうしたんですか?私がまどかさんを作ったとはいえ、それはさすがにやりすぎではないのですか?


 ..............いえそんなことはありません。変なことを言ってすみません。おそらくまどかさんは見えない恐怖と戦っているのではないでしょうか?


 まどかさんは感情がないとおしゃっていましたけど、私が見る限り違います。恐怖の感情以外が抜けているだけで、まどかさんには恐怖という感情は残っています。


 なので思い出したくもありませんが、私達の心の奥底にまで染み付いたものに今でも恐怖しているのでしょう。


 まどかさんは私よりも長い間あそこにいて、私を庇うために余計な傷もおったのですから。


 私の気持ちに後悔や可哀想などと同情の気持ちはありません。私がまどかさんを幸せにしてあげれば良いのです。


 言葉にはしませんけどそれが私がまどかさんにはできる恩返しですから。なぜなら私はまどかさん以外を信じません。信じられるはずがありません。ですのでまどかさんにだけは笑顔でいて欲しいのです。私の世界の中心にはまどかさんたった1人しかいないのですから。


「じゃあもうそろそろ時間だし帰ろっか?」


「え〜もうちょっとまーちゃんと一緒にいたかったのに〜」


「わがまま言わないの。これからはずっと一緒にいてくれるんでしょ?だったら明日もまたお昼ご飯を食べよ?」


「.........そうだね。うん私楽しみにしてるから!!」


「よし!じゃあ行こう?リンちゃん」


「ちょっと待って!!まーちゃんウィッグつけなくていいの?」


「うん?つけなくていいよ?だっていつかはバレるし、それにこっちの方がやっぱり楽だもん」


「...........いいの?」


「当然!!」


 もしかしてこれはまどかさんは相当重症なのでは?それもそうですよね。私が今こうしていられるのもまどかさんが私の分も傷ついてきたからですもんね。私以上に心を潰されているのに、頑張って生きようとしているまどかさん。


 まどかさん、いくらあなたがこの言葉が嫌いとはいえ言わせてください。私三ヶ瀬鈴葉は平塩まどかを一生幸せにします。私の人生をかけて、私という存在の全てをかけてまどかさんを幸せにさせてみせます。


 ねぇまどかさん?素直になることも大事なことですよ?


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