勧誘
「ねえ君可愛いね。うちのサッカー部のマネージャーになってくれない?」
「はあ?お前らの所に渡すかよ!野球部のマネージャーになってくれない?2年生の女子マネージャーもいるから安心だよ!」
「そんなむさ苦しい所に行く必要はないわ!うちの女子バレー部に来ない?」
「吹奏楽部はどう?」
「演劇はどう?主役間違いなしだから!」
「生徒会でもいいのよ?」
......................めんどくさいですね。さっきからなんですかこれは?せっかくまどかさんと一緒に帰る予定でしたのに.........。
隣にいるまどかさんは話も聞いてないですから、私の返答も決まってます。
それにしても、なぜ私達の周りにこんなに勧誘の人がいるんでしょうかね?意味が分かりません。
「どうしますまどかさん?」
「俺が思ってることくらい分かってるだろ?答えは一つだ」
さすがまどかさん。私のことをよく知ってます。
「ですよね。では一緒に言いませんか?」
「いいぞ」
一呼吸置いて私達は同時に言い放ちます。
「「お断りします!!」」
やはりこの言葉を言うと思いました。それともまどかさんが私の口調を真似てくださったのでしょうか?
「そんなこと言わずにさ」
「そうそう部活入った方が楽しいよ」
「こいつらの言ってることは正しいけど、マネージャーなんかより私達と一緒にやろうよ」
「絶対楽しいからうちに来て!!」
「練習が嫌なのかな?でも大丈夫!うちはそんなに厳しくないから!」
「そもそも生徒会だからキツイもないけど.........でもみんなで何かやるって本当に楽しいよ」
本当にめんどくさいですね。私達はこんな所に入る気もありません。他の人を当たればいいんです。私達には必要ありません。
「何度言われても私達の答えは変わりません。お断りします」
「俺も同じです。部活に入る気はありませんので」
「そう言わずにさもう一回考えてくれない?」
「どっかの部に入って活動するだけだよ。ただそれだけ。だから是非うちに来てほしいな」
「そーよー絶対楽しいから」
もう我慢なりません。人の話を聞かない人は大嫌いです。もともと他人は嫌いですけど。
「いい加減にしてくれませんか!はっきり言って迷惑です!気持ち悪いです!私達はどこの部にも入りません!!これは変わりません!もう無駄なことはしないで下さい!!」
もうこの人達のことは無視しよう。話しかけられても次から相手にしなければいいだけ。
まどかさんの手を取って私は進みます。
まどかさんはなにが面白いのか、先程からクスクスと笑っています。
「どうしたんですか?まどかさん?」
「いや、鈴葉を怒らせた人達が面白くてな」
「もう.........」
「ごめんごめん」
そう言ってまどかさんは私の頭を撫でてくれます。荒んだ心が癒されていきます。
やはり私には、まどかさんがいればそれでいいです。
あんな人達と関わるのではありませんね。次からは気をつけませんとね。
さて今日は何にしましょうか。最近はまどかさんに料理を教えてもらっていますから、今日は私が作りたいですね。
私が作ったご飯をまどかさんが食べる。これほど嬉しいことはありません。
まどかさんの手を取り駆け出します。仕方ないなという顔をしながら、まどかさんはついて来てくれます。
どうですか?私はこんなにも幸せなんですよ。
まどかさんは幸せですか?




