4話
「ううん・・・」
昨日の初めての戦いによる疲れからか、私はかなりぐっすりと気持ちよく朝まで眠っていた。
ずっと眠っていたい。
でも、時計の目覚ましで起きてしまうことに。
この気持ちよさだから、起きたくはないけれども、このまま寝ていたら、学校に遅刻してしまう。
起きないと。
「ふわぁ~」
いつもの制服に着替えていって、朝食のごはんと味噌汁を食べる。
なんとか間に合いそう。
そう思っていたら・・・
『♪~』
スマホから音楽が鳴ってきた。
この音楽は、翠先輩からの着信。
「ど、どうしました・・・?」
『魔獣が出てきたわよ』
「こんな時間から!?」
なんでこんな朝早くから魔獣が出てくるのかな。
魔獣だって、少しは出てくる時間もなんとか調整してくれれば良いのに。こんな時間に出てこなくても。
まあそんなのは通じるわけ無いか。
『ええ。早く来なさい。場所は・・・』
とりあえず私は朝ごはんを急いで食べながら、魔法少女に変身をして、出没地点である隣町へと飛んでいく。
「なんでこんな時間から出るのですか!?」
「知らないわよ!魔獣に訊きなさい!」
私はとりあえず、魔獣に攻撃をしていく。
昨日は攻撃を出来なかったけれども、今回は上手くいくかな?また失敗したらどうしようかな。
でも、攻撃しないと。
「えいっ!あうっ!」
今回は当たったみたいで、私の攻撃を受けた魔獣は倒れた。
魔獣は、普通の攻撃では当たらなくて、魔法少女の魔法を込めた武器で攻撃をしないと倒れない。
だから私達魔法少女が居る。
「やるじゃない。けどまだまだね」
先輩のいる方向を見ると、すでに何体も倒していた。
やっぱり凄い!
「というよりももっと倒しなさい!」
「あっ、はい!」
私はまた魔獣に攻撃をする。
さっきの攻撃で当てるこつが分かってきたみたいで、当たって倒れていく。少し自信もついてきた。
やがて魔獣は全て倒れる。
「はぁ・・・」
「まあ、慣れてきたじゃない」
「ありがとう・・・ございます・・・」
先輩がいつものように嬉しそうな表情をしていないけれども、少し褒めてくれて嬉しくなる。
もっと頑張らないとね!
「あれ?ちょっと動かないで」
「えっ・・・?」
一旦家に戻ろうと思ったけれども、先輩がそれを止めた。
振り返ると、先輩が私に近づいてきて・・・
もしかして・・・キス・・・?
「ちょ・・・ちょっと・・・」
ドキドキしていく。
ちょっと早い気が・・・
「はい、良いわよ」
「あれ・・・?」
キスされるかと思ったけれども、頬についている何かを取った。
何をしたのだろう?
「ご飯粒がついていたわよ。急いで食べたのね」
「は、はい・・・」
なんだ違った。
ドキドキさせておいてこんななんて・・・まあ、そんな関係じゃないからそうかもしれないけれど・・・
まあ、普通の先輩と後輩のままでいいかな。