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誕生石へのエチュード  作者: なつ
第一章 ぺリドットに愛を込めて
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 遠くで、まだ続く残暑を楽しむように、蝉が大合唱を続けている。

「それでは、そういうことでよろしい、でしょうか?」

「はい。異存ありませんわ」

「分かりました。では、こちらで残りの準備を進めたいと思いますが、一つだけこちらでは用意できないことがございます」

「ええ、分かっていますわ。わたくしの知り合いにつてがございますから。おそらくは問題ないかと、思います」

「ですが、当日どのようなことが起きるのか、想像もできません」

「そうですね。もちろん、そのようなことが想像できてしまうほど、わたくしもすぐれておりません。もしかしたら、あの子ならおおよその見当がついてしまうのかもしれませんが」

「あの子?」

「ふふふ、当日に分かります」

「はぁ、まあいいですけど、あまり不確定要素が多すぎると、こちらの行動も制限されてしまいますから」

「ええ、もちろん承知しております。そのための、少し強引ですけど、準備もしっかり行ってまいります。ですからどうかそんなに心配なさらないで」

「心配は、してないですけど」

「そう? それならいいのですけど」

「ですが、最後にもう一度確認させて下さい」

「いいわよ」

「最初の犠牲者は、丁子様で」

「それが、一番お互いにとって都合がよろしいですから」

「分かりました」

「どうぞ、よろしくね」

「はい……」


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