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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

短編

包みこまれる恋心

作者: RK

リア充なんか喰われてしまえ。

 今日はバレンタインだ。


 女の子が好きな人に想いを告げる日だ。


 男は自分にチョコが来ないかとそわそわしている。


 俺もその中の一人だ。


 俺には好きな人がいるんだが、残念ながらその子からチョコはなかった。


 だが、その子から手紙が一通入っていた。


 放課後、一人で家庭科室に来てください。


 これは…!


 俺はその日の授業が身に入らず、放課後を迎える。


 家庭科室にはあの子が待っていた。


 その子は俺にチョコをくれた。


 一口食べる。うん、おいしい!


 嬉しすぎて舞いあがって、なんだか変な気分だ。


 視界がグラグラする。


 なんでだろう。


 おいおい、舞い上がりすぎだろ、俺。


 なんか眠いし…。


 次に目を覚ました時には腕も足もなかった。


 口の中が痛い。火傷みたいに痛い。


 喋ろうにも喋れない。なんでだ?


 ある筈の物がない。


 俺のべろがない。


 俺の好きな子は俺の身体で何か作っている。


 そして出来あがったそれに俺の血をかけて食べている。


 さすが私の大好きな人。


 とってもおいしい。


 その笑顔はとても可愛くて、とても恐ろしい。


 次はどこを喰われるんだろう。


 頬?それとも胸?はたまた臓物か?


 なんにせよ、喰われる事実は変わらない。


 とんだバレンタインだ。


 包容力のある女の子が良かったけど。


 まさか、喰われて体の中に包みこまれるなんて、思ってもいなかった。


 さようなら。


 どうか、俺みたいになる人がいませんように。

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