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果たし状を開いたら人生設計が始まった

作者: ゆら。
掲載日:2026/05/17


旧校舎裏。


夕方。


風。


ーーー


不良 「果たし状の相手は⋯透ってやつか。」

不良 「腕が鳴るぜっ!」


(間)


ーーー


女の子 「来てくれた!」

不良 「女かよっ!」


透 「私、透!よろしく!」


不良 「手紙の枠関係なしの暴れた字書きやがって!どこのヤンキーかと思ったわっ!」


透 「褒められた!」


不良 「褒めてねぇ!」


透 「言いたいことがあって呼んだ!」


不良 「手紙にそのまま書けっ!」


透 「それじゃ伝わらない」


不良 「何がだよ!」


透 「好きぃぃぃーーー!」


不良 「会話のドア蹴破るな!!」


透 「結婚しよう!」


不良 「段階踏めっ!」


透 「踏んだよ」


不良 「どこを」


透 「階段」


不良 「物理じゃねぇ」


透 「誤差の範囲!」


不良 「広すぎるっ!」


透 「昨日」


不良 「何があった!?」


透 「雨の日濡れた子犬を拾ってたの見た!」


不良 「十億万回漫画で見たシチュエーション!」


透 「だからいいと思った」


不良 「発想がテンプレ依存すぎる!!」


透 「今日、可愛いって言ってくれるように髪も巻いてきた!」


不良 「悪役令嬢みたいな髪型、リアルで初めて見たわっ!」


透 「お母さん頑張った!」


不良 「親かよっ!」


透 「朝5時から巻いてた」


恒一 「親の気合い重っ!!」


(間)


透 「⋯私、足手まといにならない」


恒一 「急に真面目だな」


透 「50メートル6秒だし」


恒一 「速っ!?」


透 「絡まれても逃げ切れる」


恒一 「逃走性能高ぇな!?」


透 「でも100メートルは26秒」


恒一 「後半弱っ!!」


透 「体力ない」


恒一 「致命的!!」


透 「だから長距離の時は守って!」


恒一 「足手まとい!」


透 「あと硬筆初段!」


恒一 「じゃあ何であんな字になる!?」


透 「気持ちが溢れた」


恒一 「墨で感情爆発させるな!!」


透 「⋯刺さらなかった?」


不良 「⋯全く」


透 「じゃあ何なら刺さる?」


不良 「知らん!!」


透 「こういち?」


恒一 「距離縮めるな!呼び捨てるなっ!」


透 「好感度足りない?」


恒一 「ゲーム形式で来るな」


透 「今どれくらい?」


恒一 「マイナス」


透 「生きてるだけ偉いのに?」


恒一 「自己肯定感の出し方強ぇな」


透 「攻略難しいタイプ?」


恒一 「人間を攻略扱いするな」


透 「でも人生って選択肢だよ?」


恒一 「急に哲学やめろ」


透 「じゃあ選んで」


恒一 「何を」


透 「私」


(間1拍)


恒一 「重いんだよ!!」


透 「軽く言う?」


恒一 「できるのか」


透 「好き」


恒一 「言い方変えただけじゃねぇか」


透 「好き」


恒一 「回数で殴るな」


透 「好きぃぃぃーーー!!」


恒一 「戻ったぁぁ!!」


(間)


恒一 「……無理だろこれ」


透 「結婚?」


恒一 「会話だ」


透 「効率的だよ」


恒一 「どこがだよ!!」


透 「同時進行できる」


恒一 「破綻してる!!」


透 「で、返事は」


恒一 「断る!」


透 「理由は?」


恒一 「疲れるっ!」


透 「ちゃんと反応してくれてるってことだね!」


恒一 「ポジティブすぎる!!」


透 「じゃあどういうのが正解?」


恒一 「今、女なんか必要ない」


透 「じゃあ予約する」


恒一 「何をだよ!?」


透 「将来」


恒一 「人生を予約システムにするな!!」


(ため息)


恒一 「……今日は帰る」


透 「また告白していい?」


恒一 「する前提かよ」


透 「うん」


恒一 「……好きにしろ」


透 「やった」


恒一 「何もOKしてねぇ」


透 「ねぇ」


恒一 「まだあるのか」


透 「結婚プラン考えといて」


恒一 「考えねぇよ!!」


透 「式は雨の日がいいと思う」


恒一 「そこ固定すんな!!」


透 「子犬も参加」


恒一 「なんでだよ!!」


透「私達のキューピットだから」


恒一「仲人席!?」


透 「家族写真も一緒に撮りたい」


恒一 「話が進みすぎて怖ぇよ!!」




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