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真・巻き込まれ召喚。 収納士って最強じゃね!?  作者: 山口遊子


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第11話 迷宮都市キルンへ


 コア、今何時頃(なんじごろ)かわかるかい?


「現在の時刻は、午後十時十五分です」


 もうそんな時間か。それじゃあ、ベッドを頼む。 


 コアルームの壁沿(かべぞ)いにベッドが現れた。真っ白なシーツ、ふかふかのベッドだ。下着になってすぐにベッドに入り眠りについた。


 アスカには開いているコアルームの出入り口を見張っているように指示しておいた。明日になればクリスタルドラゴンゴーレムが生まれ、今は開いているコアルームの出入り口も閉じるらしい。




 フファー。


 気持ちよく眠ることができた。コア、今何時頃かわかるかい?


「現在の時刻は、午前七時十五分です」


 収納から取り出した保存食であろう、ぽそぽそで硬くなったパンを()み砕き水でのどに流し込む。干し肉もあるが塩分が強すぎる。今日はパスだ。二食は続けられません。




 さて、そろそろ出発しますか。


 コア、俺とアスカをダンジョンの1層で人目に付かない場所に飛ばしてくれるか? 後はよろしく頼む。


「了解しました。六秒後に1層に転移します。3、2、1、転移!」



 転移先は、四畳半ほどの小部屋だった。正面に一メートルくらいの幅の出入り口がある。アスカとともに部屋を出て、振り返ると出入り口は見えず、ダンジョンの1層の鍾乳洞(しょうにゅうどう)のような洞窟の壁だった。試しに出入り口のあった場所を叩いてもみたが、ただの岩壁であることが確認できただけだ。さすがダンジョンコアだ。今回のためだけに小部屋を作って、使用後は部屋ごと消去したのだろう。サスコア。


 ダンジョンの出口はどっちかなと思っていると、視野の右下あたりに、ミニマップが見えるじゃありませんか。マップの真ん中が自分で、そのすぐ(わき)の白い(しかく)マークが出口らしい。かなり近いのか? 青いマークは、アスカだろう。ご丁寧に、視野の上の方に矢印が現れそれの方向に進んでいけばいいらしい。どこのクエストマーカーじゃ!


 すぐ近くの角を曲がったところに黒い渦が見えた。ミニマップを見ると付近に人はいないようだし、入って来た時と違う場所のようだ。 



 黒い渦を抜けると、そこは雪国ではなく、森の中の窪地くぼちだった。昨日(きのう)ダンジョンに入った時は入り口は街の中にあったのだが、こんなところにも出入り口があったんだ。


 窪地から抜け出て振り返ると、いい具合に下草やつる草が繁って、黒い渦を見つけるのは非常に難しい。ここは未発見の出入り口なのだろう。


 さてキルンの街はどっちだ? ミニマップのはずれに白い〇マーク。右上にクエストマーカーらしき矢印。そっちに歩けばいずれ街に着くんだろう。


 しばらく森の中を歩いて分かったが、全くと言っていいほど疲れない。高ステータスは伊達だてじゃない。一メーターくらいの段差(だんさ)なんかは、ひょいひょいひょいだ。 


 視界の真ん中にクエストマーカーぽい矢印が来るように歩いていると、ミニマップの端の〇マークはそのままだが、その手前に小さな赤い点が五、六個現れた。ミニマップ上の赤い点は敵らしい。なぜか分かる。


 少し急いで赤い点の方に近づくと、大型犬?が何匹も群れていた。


 木の陰からそっと(のぞ)いてみたところ、どの大型犬も体の中の魔石の位置がなんとなくわかる。胸の中、だいたい心臓のあたりだろうか。ということで、こいつらはただの犬ではなくモンスターらしい。

 座学での受け売りだが、モンスターというのは一般の動物とは異なり体内に魔石という謎の石を持っている生き物のことで、通常はダンジョン内に生息している。なんかの加減でダンジョンから外界に出たものが目の前の大型犬のように定着することもあるらしい。

 あと魔石だが、魔道具などの動力源など使い道があるようで、それなりに高価なものらしい。


 それはそうと、運よく俺達は風下から連中に近づいたようで、まだ気付かれていないようだ。


「アスカ、あいつらをれるか?」


「問題ありません。髪の毛の斬撃(ざんげき)を使います」


「じゃあ、頼んだ」


「終わりました」


『頼んだ』から、『終わりました』までの時間はほぼなかった。


 前方を見ると、首の付け根から勢いよく噴き出す真っ赤な血で首から先の頭部が宙に舞い、首無しの六匹の大型犬が、今まさに倒れようとしているところだった。


 頭が地面に落っこちると同時に、


 バタバタバタバタ……。 時代劇の殺陣たてを見ているみたいだ。


「アスカさん? 今どうやったの?」


「髪の毛を六本伸ばし、対象の首を全て切断しました」


 そうですか。つい自分の首の付け根を触って、まだくっ付いていることを確認してしまった。


 ここは森の中だけど、さすがに犬の首とはいえ何個も転がっていたら迷惑だろうと、首もひっくるめて大型犬の死骸(しがい)は収納しておいた。


 収納して分かったが、今の大型犬は、「灰色オオカミ」レベル1相当と「魔狼(まろう)」レベル2相当(そうとう)だったようだ。


 それから三十分ぐらい歩いていると森を抜け草地になった。そこからすぐ先にキルンの街の外壁(がいへき)が見えた。街の門ももうすぐそこだ。


 時刻は十時頃かな。アスカならわかるかな?


「アスカ、今何時かわかるかい?」


「午前九時四十五分です」


 おお、やっぱり時刻は分かるんだな。



 街の門の両脇に立っていた門衛の兵隊さん?に軽く会釈(えしゃく)しながら門をくぐってすんなり街に入ることができた。


 腹が減っているわけではないが、無一文(むいちもん)ではどうも落ち着かない。どうやって金策(きんさく)をするべきか?


 まっ、宝物庫から持ってきた金の延べ棒を一、二本売るつもりなんだけどね。問題はどこで売るか? いや、どこへ行けば買ってくれるか分からないところだ。ダンジョンの底にいたアスカが知るわけないだろうし、道行く人にも聞けないし。


 とりあえず、さっきのオオカミの死骸しがいが売れるんじゃないか? ラノベなら冒険者ギルドが買いとってくれるよな。


 というわけで、ダメもとで通りがかりの人をつかまえて、あるかどうかもわからない冒険者ギルドへの道を聞いたら、ありました冒険者ギルド。


 うまい具合に、ミニマップにも表示され、クエストマーカーも出ました。テンプレ万歳(ばんざい)



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