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真・巻き込まれ召喚。 収納士って最強じゃね!?  作者: 山口遊子


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第1話 巻き込まれて召喚されたヤツは……

2021年9月、とある契約により、巻き込まれ召喚関連の作品撤収していましたが、契約終了につき再掲載します。


 横断歩道を青信号で渡っていると、反対側からガラの悪そうな男子高校生を真ん中に(はさ)んで、女子高生二人の三人組がやってきた。



 真ん中を歩く男子高校生、眉剃まゆそってるよ。こえーよ。ピアス何個耳に付けてんの? 鼻のわきにもピアスしてるじゃないか。


 こんな連中には関わり合いたくないので、彼らをよけながら歩いていると、片方の女子高生と目が合った。


 ん? こいつ、たしか工藤(くどう)じゃないか?


 工藤(くどう)は俺と同じ小学校で、クラスは違ったが、クラス委員をしていたと思う。そういった子が、いかにもな男と()れ立っているのを見ると、俺に関係あるわけではないが、


『なんだかなー』


 そんな気がする。ただ、工藤(くどう)の方は、俺のことには気づかなかったようだ。 


 しっかし、こいつのスカート短いな。



 もう一人の女子高生は、茶髪(ちゃぱつ)。同じく工藤(くどう)と同じく極端(きょくたん)なミニスカート。こいつらには関わりたくない。目を合わせないように、知らない振り、知らない振り。


 ちょうど彼らとすれ違ったかな。という時、ゴーという音と、タイヤがスリップする甲高かんだかい音が間近(まぢか)に聞こえた。


 振り向くと、黒塗(くろぬ)りのワゴン車が猛烈もうれつなスピードで俺の方に突っ込んでくる。とっさに逃げれば何とかなったのでは、と後付(あとづ)けや第三者的には考えられるかもしれないが、その時の(おれ)は、全く身動きできなかった。


 これで(おれ)も、異世界転移(いせかいてんい)転生(てんせい)か? 


 最近はトラックじゃなくてワゴン車なんだな。などと時間の流れが急に遅くなった世界で現実逃避(とうひ)したようなことを考えていると、目の前が真っ白になった。真っ暗じゃなくて真っ白?


 ……。


 数秒? 数十秒? 意識があるところをみると、どうやら俺はなんとか生きているようだ。


 くらんだ目が、徐々に慣れて、ようやくまわりを見ることができた。


「私は……王国の、……と申します。……、……おいでくださり、……、お願いします」


 (おれ)から見てごてごてした装飾そうしょくの付いた衣装(いしょう)を着た若い女の人が何か言っている。月並みではあるがすごい美人だ。テンプレだと、『困っているから召喚しちゃった。だから助けて! テヘ!』って言ってるんだろうな。


 言葉も日本語ではないようだが理解できる。いや、日本語に聞こえているようだ。


 口の動きが最初は違和感があったが、どういった仕組みなのか、しばらく女の人の話を顔を見ながら聞いていたら、聞こえてくる日本語と口の動きが合っている。


 異世界修正的なものが働いてるのか? いずれにせよテンプレだ。読者側からはどうか分からないが、こうやって登場人物なってみると、斬新なストーリー展開よりテンプレなストーリー展開の方がありがたい。と、つくづく思う。


 その女の人をよく見ると、(とし)は十五歳くらい。つまり俺くらいで肩先(かたさき)まで伸びた金髪をきれいに切り揃え、頭にはキラキラ白銀色(はくぎんいろ)に輝くティアラを乗せた少女だった。


 見た目は、優しそうな少女なのだがはたして実際はどのような人なのかは、俺にはまだ判断できない。


 彼女の左右には、全身鎧ぜんしんよろいを着た、騎士っぽい人が数名ずつ(ひか)えている。かなり使い込まれた感じの鎧だ。鎧に隠されているがガタイも立派そうで、俺なんかがどうこうできそうな連中でないことは一目で分かる。


 金髪のその少女に一番近いところに立っている騎士っぽい人の鎧は、表面にレリーフなどが施されているようでかなり豪華(ごうか)頑丈(がんじょう)そうに見える。


 天井の高いこの部屋の真ん中(・・・)には、さっき横断歩道ですれ違った三人組の男女が突っ立ていた。どうやら彼らは俺の勇者召喚に巻き込まれたらしい。ボケーとした顔をして金髪の少女の話す言葉を聞いている。


 全くかわいそうなことをしたもんだ。俺を召喚するだけでよいものを無駄(むだ)に三人も召喚するとは。これから俺が勇者として活躍(かつやく)していく中で、影に日なたに援助えんじょしてやるとするか。


「……、今回の召喚では、勇者さま、賢者さま、聖女さまの三名を召喚したはずでしたが、今現在四名いらっしゃる。失礼ですがそちらの方、鑑定させていただきます。すこし胸の辺りに違和感(いわかん)をおぼえるかも知れませんがご容赦ようしゃください。『ステータス鑑定!』」


 俺の方を向いて、『そちらの方』ってまさか俺のこと? その言い方だと、俺が勇者じゃないみたいだろ! あっちの頭の悪そうな三人組の方を鑑定しろよ。


 彼女のその言葉と同時に、なんだかみぞおちのあたりを引っ張られるような嫌な感じがした。 


「ショウタ・コダマさま

 ……

 職業:収納士(しゅうのうし)


 PA    0

 MP    60

 スタミナ  35

 体力    35

 精神力   45

 素早さ   45

 巧みさ   52

 運     163」


 少女が次々に読み上げる内容を、彼女を(はさ)んで豪華ごうかな鎧の人の反対に立っていた鎧の人がメモしている。


 俺のステータスの数字が読み上げられるたびに、どよめきが起こる。


 なに? 俺のステータスって数字的には大したことなさそうだったけど実はけっこうすごいの? 一般人の平均値が10とかそんなものなのかな? フフ、このどよめきからして、どうもそんな感じだな。




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