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第3話「カナメ」
僕が誕生して、8カ月ぐらいたった。
寝返りを打とうとして、また失敗した。
思ったより体が動かない。
性別は男の子として生まれたということ。
後、僕の名前は「カナメ」という名前になった。
そして、言葉も多少理解できるようになった。
僕を抱っこしてくれてるのは、母さんみたいだ。
名前は「ミレイ」という。綺麗な金髪だ。
「お!カナメ。元気いいな!」
この人は父さんの「シンヤ」という。
黒髪の男前の人だ。どちらも多分20歳くらいかな。
「今日も、なんとか狩ってきたぞ。ほら、アグルニだ」
「まぁ・・・貴方!今日もお肉だなんてごちそうね」
アグリニ?確かに、大きなお肉を持っているが。
しかし、中々仲の良い夫婦のようだ。
そして、父が持っていた鉈のようなものに手を伸ばす。
「ははは。カナメ。これはまだお前には早い。安全な場所に置いておくな。」
指先は、ほんの少し刃に触れそうだった。
だが、父さんの手は迷いなくそれを遠ざける。
……残念。
今の僕には、触れることすら許されない。
まぁいいさ。
この腕の中にいる限り、今は安全だ。
そう思っていたら、眠くなってきた。
赤ちゃんはすぐ眠くなる。
そして、ぐっすりと眠った。




