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第27話「魔道ギルド」

※本作の制作にあたり、誤字確認や構成検討の補助としてAIツールを利用しています。本文は作者が執筆しています。ご了承の上、お楽しみください。

僕は一人で魔道ギルドの前に立っている。


今日は定期面談な日だ。初めて魔道ギルドに来たけど、濃い茶色みたいな建物だ。


孤児院に出るときにひと悶着あったのを思い出す。


「カナメ。私も一緒に行く!」


リーネが最後まで付いてこようとした。


「リーネちゃん。これは魔道ギルドとの約束だから、カナメ君一人に行かせないとダメなの。お願い分かって。」


ユミル先生が言い聞かせるように説得する。


「でも・・・」


納得しきれていない。いつも一緒にいたからだと思うけど。


「早めに帰ってくるよ。だから、ごめん。リーネは孤児院で待ってて。」


僕もリーネを孤児院で待っているように促す。


「うー・・・分かった。」


そう言って、リーネとユミル先生は送り出してくれた。


「折角、来たんだ。ちゃんとしないとね。」


自分にそう言い聞かせて、魔道ギルドの中に入る。


中は日が入ってて、明かりもあって、それなりに明るい。


周りの魔導士?っぽい人や魔法剣士っぽい?人達がこっちを見ている。あんまり歓迎されていないような感じがする。


物々しい雰囲気で正直帰りたくなったけど、意を消してギルドの受付っぽい人に話しかける。


かなり茶髪で美人な人だ。


「こんにちは。定期な面談に来たカナメです。」


「・・・はい。聞いてます。少々お待ちください。」


そう言われたから、適当に待つ。


何か自意識過剰なのかもしれないけど、周りから見られている気がする。


いつもなら平気なはずなのに落ち着かない。リーネと一緒にいないからだろうか。


リーネが隣にいないだけで、こんなにも周囲の音が遠く感じるとは思わなかった。


いつも守っているつもりだったのに、僕の方が支えられていたのかもしれない。


しばらく待つと、別の美人さんがこちらに向かってくる。


「案内します。私に付いてきてください。」


そう言って、僕の返事を聞く前に、歩き出してしまう。


「え?あ、はい。」


なんというか、皆不愛想だ。魔導士というのは、皆こうなのか?


そう思いながら、後を付いていく。


「こちらです。」


そう言って、扉の前まで案内された。


これは自分で開けろという意思表示だろうか。


「ありがとうございます。」


一応お礼を言って、扉を開ける。


中には3人くらいの魔導士らしき人がいた。


茶髪の若めの人、銀髪の中年くらいの人、同じく銀髪(って言うか白髪か?)の老人と言った感じかな。


っていうか、3人共同じローブを着てる。このギルドの偉い人なのだろうか?


「やあ。カナメ君だよね。僕はウィル。こちらは、僕の師匠のボラン。そして、長老のベーゼル様だ。よろしくね。」


「師匠を呼び捨てにするでない。」


「ああ。申し訳ないです。ボラン師匠。」


にこやかな感じだ。ずっと、居心地が悪かったから、ちょっと心が軽くなる。


成程、若めな人がウィル。中年の人がボランか。そして、老人がベーゼル様か。


「ふむ。もはや引退した身で後進の育成しているだけだからな。あまりかしこまらなくてよい。」


「はい。ベーゼル様。」


「様もいらんぞ。」


「いえ、さすがにそれは・・・かなり恐れ多い・・・です。」


返事をする。道中の人と違って、この人達は比較的物腰が柔らかだ。ありがたい。


「うんうん。周りの人愛想が無かったでしょ。このギルドは本当に排他的というかね。色々あるんだよ。でも、そのうち慣れると思うから。大丈夫大丈夫!」


「ええ。わかりました。ウィル様。」


「私の事はウィルって呼び捨てでいいよ。私もまだまだ若輩ものだから。君と同じさ。」


「同じでは困るのだがな。仮にも幼年期から育成しているのだから。」


「あはは。流石は、ボラン様。痛い所を付いてきますね。」


3人でなんともいい雰囲気だ。僕もかなり緊張していたから気が休まる。


そう思っていたら、ボラン師匠が僕に話しかけてくる。


「早速だが、本来は面談とかするのだが、ウィルの提案で実習からスタートして追々面談とかしていこうと思ってる。」


「カナメ君も面談って言われても、正直困るでしょう?私も最初面談だったけど、正直意味のある会話って無かったと思うし、私自身は実習を繰り返して仲良くなれればって思ってるんだ。」


「この弟子の言い分は雑だが、一理あると思ったのでな。いきなり実習とさせて頂く。」


なるほど、ウィルのおかげだったのか。


「では、早速だが、重力というのが、今一つ実感として無いのだ。まずは見せてくれ。」


ベーゼル様に言われたから、一旦やってみる。


「えーと。じゃあ、皆さまにちょっとだけ加重をいたします。」


そう言って、3人に重力をちょっとだけ加重する。


「おっ!」「ふむ。」「ほぅ。」


3人とも多少のリアクションは違ったが、ちゃんと認識したようだ。1.2Gくらいかけてるからね。


「へー。これが君の重力属性だったか。すごいねー。こんなの聞いたこともなかったからさ。」


「ふむ。これが重力属性か。興味深い。」


「成程。初めて観測できるレア属性とは。」


3人とも似たような感想を言ってくれる。


「よし、ではどのくらいまで強く出来るのかな?ウィルに対してどんどん強くして言ってくれ。」


「ええ?私ですか!そこは師匠自身が身をもって受けてくれるんじゃ?」


「甘えるな!全くお前はすぐそうやって。」


「藪蛇だった。カナメ君。私に強くして良いよ。」


「はい。後、僕の事は呼び捨てで良いですよ。」


「うん。そっか。じゃあ、カナメ!私に強くかけてみて!」


そう言われたから、少しずつ強くしていく。床が石でできているから大丈夫だろうけど。気を付けながら加重する。


「へー。結構強く出来るんだね。これはすごい。」


どんどん強くしていく・・・って、ええ?ちょっと待って。これで結構強くしているぞ。床が、石が軋んでるのにまだ大丈夫なのか?


「えっと・・・ウィル。大丈夫?」


「うん。私は大丈夫だよ。実はこのローブとかもそうだけど、魔力伝導性の高いローブでかなりの身体強化を施せるようになっているんだ。だからもっと、強くしても大丈夫だよ。」


「わかりました。もっと強くしてみます。」


なるほど。装備のおかげか。じゃあ、もっと強くしてみよう。


そうして、どんどん強くしていく。マジか?普通だったらペシャンコになるくらいかけてるのに。床もピキピキ鳴ってるぞ!


「うんうん!驚いてるみたいだね。こう見えて、私はそれなりにエリートだよ。まだまだ、カナメには負けないよ。装備も技量もね。」


「誇るのもそこまでにして、どうだ?カナメ。もっと強く出来るのか?」


「ええ。やろうとすれば。」


そう答えるが、結構消費してる。まだ、虚脱感が出るまでじゃないけど。そう思っていたら、ベーゼル様が僕に質問してくる。


「ふむ。今日は最初だからな。一旦、止めにして。今度は、ここに重力を発生させてくれ。」


そう言って、4人いる中の中心。何もない所に指をさす。


「えっと・・・?どうゆう意味でしょうか。」


「この空気中の空間に重力の球を発生させることをするということだ。」


いきなり無理難題を言われた。


「えっと、それは出来ないです。」


そう僕が答えると、ベーゼル様はすぐさま答えた。


「できないというのは自分の可能性を狭めている。正確に言うべきは、今はできないというべきだ。」


続けてベーゼル様は僕に言う。


「初めて現れた重力属性。我々としても大変注目しているし、手探り状態なのは認める。しかし、だからこそ言う。自らの能力の進化は止めてはならない。」


確かに・・・そう思った。


「ベーゼル様。あんまりお説教は。」


ウィルが助け船を出してくれる。


「すまないな。年を取ると説教臭くなってしまってな。」


「いえ。大丈夫です。」


僕が前世で憧れた重力制御は、空間上に重力球や重力波を発生させていた。


僕は、いつの間にか自分の限界を決めていたのかもしれない。


「それじゃあ、カナメ。最初から出来るなんて思ってない。できないことを見つけて、反復練習。努力の基本だよ。さあ、やってみよう。ここでは、失敗を笑う者なんていないから。」


そう言って、促されたから、空間上に重力球が出来るようなイメージ・・・重力波を重ねるイメージだろうか?それをしながら魔力を込める。


勿論、重力球なんてできない。


「うんうん!これを限界までやるよ!今日は私も手伝うから。」


「手伝うと言って、何をする気だ?我々がするのは」


「暴発した時の対処ですよね。大丈夫ですよ。ちゃんと分かってます!」


「やれやれ。」


終始、ウィルが柔らかい雰囲気を出してくれた。


正直、ギルド内の空気はあまり好くものではなかった。


心地よくはないけど、必要な場所だと感じた。


そうして、演習は虚脱感が出るまで続いた。


孤児院に帰ったら、きっとリーネが待っている。


そう思うと、心が少しだけ軽くなったし、ギルドにまた来ようと思えた。

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